チェーホフ「犬を連れた奥さん」(再録)
家にあったチェーホフの全集の中で、中学生の時に最初に読んだのがこれ。
もっと桜の園とかを先に読めばよかったのかもしれないが、短編でサクサク読めるのが良かった。
奥さんが、まだ若い時にそれが当たり前~の流れで結婚した夫と、今頃になって距離感が微妙だなと感じている。
彼女は感じやすくて繊細な人で、夫はそういう所を全く理解しない。
心の隙間に、男は当然のように付け込む。
男の方の嫁さんも事務的で冷たくて、鈍いというより、現実的にすぎる。
詩情やこの世の美しさ、優しさを敏感に感じ