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【世界初!温泉川たまご!!~天ヶ瀬温泉街の川底に沸いた希望のNew Culture~】

~この記事はがっつりコンテンツを楽しみたい方に向けた桶の旅人が描く偏愛満載の記事です。今ちょっと忙しいな…という方は3分で読めるこちらのリライト記事をご覧ください。~

それでは参りましょう!

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こんにちは!天ヶ瀬温泉の久保田利伸こと天真です。

今日は皆さんに朗報です。なぜなら、正直言って今回の記事は“当たり回”だからです。
#ハズレ回の記事って何やねん
#毎回どの記事も魂込めて書いているので安心してね

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さて、今回の記事のテーマはずばり『温泉川たまご』

温泉たまごじゃないですよ。今回お話するのはあくまで温泉“川”たまごです。

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きっと皆さん『温泉たまご』はすでにご存知かと思います。

でもおそらく日本人の99%が『温泉“川”たまご』の存在を知らないと思います。ちなみに残りの1パーセントはです。

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じゃあ一体『温泉川たまご』って何なの?という話になってくるのですが、

『温泉川たまご』とは正にその言葉の通り〝川で作る温泉たまご〟になります。

…現状、おそらく9割の方が“キョトン”としていることかと思いますがそんなのはお構いなしにドンドン先へと進めます。ついてこれない方は諦めてリライト記事に飛んでください。ビバ・偏愛

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さて、というわけで卵を駅前の天ヶ瀬ストアで買ったらまずは早速みんなで川辺に向かいましょう。
※天ヶ瀬の温泉街はコンパクトなので“川たまごゾーン”までは全然歩いてでも行けます!

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向かった先はこちら。天ヶ瀬温泉の名物である川湯(川沿いの露天風呂)『神田湯』の目の前に位置する川辺。今は再建工事中ですが、本来ならこの街のシンボルである赤い吊り橋がここから見渡せます。

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こんな所に一体なにが待っているんだ?きっと皆さんそう疑問に思われたことかもしれません。

現状、完膚なきまでのです。ナイル川とかガンジス川に分類される圧倒的なRiverです。このままでは温泉川たまごどころか単なる川たまご━━━“川に浸した生卵”になってしまいます。

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ですが、注意してよーく川岸を観察してみると、、、

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?!?!?!

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お湯が湧き出てる!!!

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もう一度言います!「川」から「湯」湧き出てるんです!!

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しかも、これは一ヵ所だけのことではありません。足元をほんの少し掘ってみるとそこかしこから湯が湧き出てきます。

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土は粘土質になっている場所もあり、ほんのりと硫化水素系の香りがします。

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➤ここで天真補足説明。ここ天ヶ瀬温泉は湯の地脈が丁度この玖珠川と重なっており、今回の水害で川底が削られたことで川幅が狭まり、その結果これまで水底に隠れていた温泉がこうして川岸に現れたのでした。

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さあ、そんなこんなで閃いたのが今回の『温泉川たまご』

この川(正確には川から沸く温泉)で美味しい卵が作れるのでは?!とふと思いついたのです!

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日本全国の温泉地で“温泉たまご”は数多とあれど、ここまでの野生の川で作る“温泉川たまご”はきっとここだけ。というわけで、今この瞬間をもってこの温泉川たまごを勝手にギネス認定致します。

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そうと決まれば早速トライ!

ここで改めて「温泉川たまご」のルール説明です。
#ミヤケが独断と偏見で勝手に定めた掟
#温泉川たまご研究の第一人者

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∇ステップ①;卵に皆で絵やイラストを描く!

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各々自由に日付やサインを書いてもいいし、夢や街への想いを書くのもOK。
世界に一つだけの自分だけのオリジナル卵を生み出そう!

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∇ステップ②;掘る!

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ここは天然の自然。掘る場所によって温度も状態も千差万別。二つとして同じ温泉川たまごは作れません。そこも含めてワクワクだ!

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∇ステップ③;願いを込めて卵を湯に沈める!

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緊張の瞬間。あえて言葉にするなら、上京する我が子の旅立ちの瞬間に立ち会うまさにそんな感じ。ちなみに御年25歳の自分には妻子もいなければ彼女もおりません。想像力ってダイジ

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卵をこうして湯に沈める人もいれば、、

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熱い土の中に“砂湯”させてあげるなんて人も

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ここでは誰もが「温泉川たまご」というお客さんに正面からハートで向き合う立派な“番頭さん”です。

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━━━以上。たったの3ステップ!3才児でもできるこのシンプルさ、大事です!

あとはただ待つだけ。川で遊ぶもよし、川湯に浸かるもよし、天に祈りを捧げて豊穣を願うもよし。期待に胸が膨らみます。

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(~30分後~)

…さあ、遂にこの時間がやって参りました。

温泉川たまごの回収━━━卵リボーンの時間です。

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場所によってはとっても熱いので、回収の際にはやけどに気をつけて下さいね!※ちなみにこの写真の箇所は80度近くあります…!

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さあ、長らく手塩にかけて育ててきた我が子がこちら!かわいい!!

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モノによっては色が黒く変わっているものも…!

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世界に一つの自分だけのオリジナルエッグ

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あえてこの気持ちを例えるなら、小学校の時に皆でサツマイモ掘りをしたあの秋のにおい…みたいな感じ!

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無事に回収完了です!!!

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早速皆でたまごを食べに行きましょう!

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正直この段階では卵の内部は未知数。絶妙な温泉たまごかもしれないし、固ゆでの状態かもしれないし、はたまたほんのり温かい“生卵”かもしれません。いわばガチャガチャみたいな感じですね。
#ちなみに正式名称はガチャポンではなく“ガシャポン”なんだって!

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いざ!中を割ってみると…

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絶妙な温泉たまごになってる!!!

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ものによってはこんな風な固ゆで温泉たまごから

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完全に生の温泉たまごまで!

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さて、ここで温泉たまご名人(天ヶ瀬温泉旅館組合長)の安部准教授に詳しい解説を頂きます。

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天真;「安部教授は元々ここ天ヶ瀬温泉街で日々温泉たまごを研究し続けていた日本屈指の温泉たまごマイスターだとお聞きしました。もし宜しければお一つこの“温泉川たまご”を召し上がっては頂けないでしょうか?」

安部准教授;「…」

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天真;「せ、先生…?!」

安部准教授;「…ふむふむなるほど。ズバリこれは“67℃”だね。」

天真;「ロ、ロクジュウナナド?!

安部准教授;「そう。まず、卵というのは白身と黄身があるよね。ここで注目してほしいのは白身と黄身では凝固する温度が微妙に異なるんだ。ここ天ヶ瀬温泉の場合、だいだい64℃で仕上げると絶妙な温泉たまごになるんだよ。」

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━━━温泉たまごをプレゼントされて「これは…67℃か。」なんて返答する方は生まれてこの方安部さん以外に自分は見たことがありません。まさに天ヶ瀬温泉の旅館組合長としての威厳を垣間見たそんな瞬間でした。

安部さん、これからも共に温泉川たまごを追求し続けていきましょう!

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…そんなこんなで楽しかった温泉川たまごの時間とも間もなくお別れ。

タマゴ一つでこんなにもお付き合い下さった読者の皆さんには本当に感謝しかございません。ありがとうございました。

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災害の爪痕を未だ残す天ヶ瀬温泉

しかし、逆に今回の水害をきっかけに誕生したものもそれと同じくらいここには存在するのかもしれません

たかがタマゴ、されどタマゴ

鶏が先か、卵が先か、そんなことはきっと誰もわからないはず

これからも皆と共にそんな普遍的な天ヶ瀬温泉を探り続けていけたら嬉しいです━━━

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Written by 桶の旅人

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