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最近読んだ漫画5タイトルまとめ『ILLEGAL RARE』『パパの言うことを聞きなさい!』『幻仔譚じゃのめ』『ツンデレ相対性理論』『あくまでじょし』

記事にしなかった漫画を含む5タイトル分まとめます。基本的にネタバレ無し。


①ILLEGAL RARE

ぬら孫作者の漫画。突き抜けエンド。

  • 作者:椎橋寛

  • 巻数:全4巻

  • 個人的な点数:64点

人間によって狩りつくされた種族「違法希少種」を、人間と生き残った希少種が「保護対策課」を設立し保護する話。本作の主人公であり数百年の時を生きているヴァンパイアの王、「アクセル」が口調は偉そうなのに全然傲慢でなく、仲間想いでいいやつなので好きになれる。ヒロインの人魚であるミラや、刑事のカワサキなどキャラがたっていて、それなりに面白い。しかし全4巻と短いので、最後は突き抜けエンドでアクセルの目的は未達成のまま終了し、上司であるフクメンの謎についてもノータッチ。めちゃくちゃ強そうな闇質屋である「メディチ」についても、読み切りが1話分掲載されているがそれ以外ではほとんど出番なく、強キャラ感だけを漂わせて特になにもせずに退場していく。18巻くらいでていたら後半面白くなったかもしれないが、最後のほうが駆け足で、展開も早いので深みのないまま終わってしまった。それとコメディ感が少しキツイ。キャラクターと設定はいいので、作者のファンは買ってもいいかもしれない。「ぬら孫」の外伝も4巻に載ってるし。


②パパの言うことを聞きなさい!

原作未読・アニメ未視聴。

  • 作者:松智洋、竹村洋平

  • 巻数:全3巻

  • 個人的な点数:63点

タイトルからひょんなことから3姉妹のパパとなってしまった主人公が3人に振り回せるドタバタコメディかと思ったら前半しかあってなかった。飛行機事故で主人公の姉である両親を失くした3姉妹を唯一の血縁である主人公が引き取る話。中学生・小学生・幼児と3姉妹はまだ幼く、主人公も大学生なので、親戚が3人別々になるが今より良い暮らしができると引き取ろうとするが、4人はこれを断固拒否し、ワンルームで無理やり生活する。思ったよりシリアスだし3姉妹も全然わがままでなくめちゃくちゃ聞き分けがいい。『パパの言うことを聞きなさい!』というか『親戚の言うことを聞きなさい!』(パパに向けて)のほうが正しい。
親戚からの善意の圧力に屈することなくより絆を深める4人の成長物語を軸にラッキースケベが描かれる。特に長女の空(1巻表紙)はパンモロ要因でいつもパンツを主人公に見られている。3歳のひなに至ってはお漏らしのシーンが描かれるなどさすがジャンプSQ、挑戦的な内容。

『パパの言うことを聞きなさい!』1巻

でもオタクは次女の美羽好きだろ。金髪ツインテの10歳とかどう考えてもメスガキなのに誰よりも我慢してて礼儀正しいギャップに萌えてんだろ。サービスシーンが多い空やひなに対して比較的守りの固い美羽のラッキースケベを一番心待ちにしちゃってんだろ。全部自己紹介です。

『パパの言うことを聞きなさい!』3巻

ここ好き。


③ 幻仔譚じゃのめ

妖艶もののけバトル、久々に許せたヘテロ。

  • 作者:梅田阿比

  • 巻数:全7巻

  • 個人的な点数:67点

親の再婚で妖怪の巣食う村に引っ越してきた主人公・朝灯と腹違いの弟・邑の妖怪バトルもの。邑は朝灯の目玉を舌で取り出し、それを舐めている間だけ力が使えるという異色な作品。なので、作中では何度も目玉が人から人へ行ったり来たりしている。
非常に繊細なタッチで描かれており、戦闘シーンや妖怪のビジュアルには迫力がある。朝灯ちゃんのメンタルがバケモノすぎる。何が起こっても動じず、友の為なら落命も厭わない彼女は非常に魅力的。コミュ障だけど戦う力を持たない朝灯ちゃんのことがほっとけない邑も可愛く見える。ヘテロなのに嫌悪感がない。
しかしストーリーはというと…1巻の朝灯と邑が出会うまでの導入は面白かったが、作者コメントにもあるが1話完結ものをやりたいらしく、そちらはあまり面白くない。というか、インスタントキャラとインスタント妖怪がやってきて事件起こって解決して終わりなので全体的に浅い。肝心のメインストーリーも1話完結の話に追いやられて最終巻でドタバタと終わってしまった。
キャラクターは魅力的で、面白いといえば面白いが、こういう雰囲気の漫画愛好家でなければ人に勧めるほどではないかなぁと思った。

5巻の朝灯ちゃんがめちゃくちゃ可愛い。


④ツンデレ相対性理論

キュンキュンわかるE=mc^2

  • 作者:アインシュタインクラブ、連打一人

  • 巻数:全1巻

  • 個人的な点数:55点

核戦争により一度滅んだ世界は二度と同じ誤ちを犯さないため、科学を国家が管理する体制を強いた。科学技術文書を所持しているだけで逮捕されてしまう状況下にも関わらず、科学の普及に努める10代の女子たちによるレジスタンスが結成されていた。といった感じの話。
意外とガッツリシナリオがある。相対性理論の説明に関しても、洗脳教育を受けて育った主人公の相対性理論=核兵器開発理論という歪んだ科学観を矯正するために、講義を行うという形で行われる。全然漫画にありそうな設定で、勉強漫画だからといって妥協を感じさせない。
しかし当然ではあるが全1巻の萌えキャラ参考書なので中身は薄く展開は急。漫画として評価すると見劣りする。それに本のそででヒロインのひかりは「age:16」と記載されているがなぜか本編では18歳と自己紹介している。校正が行きついてない。
全く面白くなくはないし雑学レベルの知識は身につく。連打一人なので絵も悪くない。


⑤あくまでじょし

かきふらい先生別名義疑惑がかかっている漫画。

  • 作者:三浦ゆあん

  • 巻数:全1巻

  • 個人的な点数:58点

魔王やサキュバスなど悪魔の末裔である女子高生たちの日常を描いた漫画。4コマではない。悪魔の末裔ではあるがその特性はほとんど失われている。
『悪魔』モチーフでありながらほとんどシナリオにその特性が絡まない。普通に良い大学へ進学し良い企業へ就職することを良しとする世界で魔王になることを目指す主人公と、お嬢様の魔王の凸凹コンビ感が描かれているが、『悪魔』をモチーフに描く必要はなく、庶民と金持ちの対比のみに関係性が終始している。「悪魔であること」を活かした関係やギャグがほとんどない。そのためなんとも薄味な出来に仕上がっている。
絵は可愛く、百合的な描写も含まれるため、続けば面白かったかもしれないが、現状1巻から続いてないのでわざわざ買うのは難しい(買ってるけど)。

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