質問のしかた(出し方)が大切という話

OPIについての講演記録を読みました。「平成17年度関西大会」とあるので、少し昔のものです。

日本語教育研究協議会 第3分科会 「日本語会話習得について考える」鎌田 修(南山大学教授)
https://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/taikai/17_kansai/bunkakai_3.html

内容は、
・OPIとはどのようなものか(そこでの初級、中級などの捉え方について)
・どのように面接式のテストをするか

についてです。

(題名は「習得について考える」ですが、「どのように習得させるか」という話ではなく、「どの程度習得したかを正確に把握するにはどうしたらいいか」という話です。)

中身については、よろしければ、自分で見てみてください。

全部を見ていただくのがいいのですが、長いと思われる方は、会話テストの周辺を最初に重点的に読み、その後で全体を読むという方法もあろうかと思います。

私なりに勝手にかつ乱暴にエッセンスをまとめると、

質問のしかた(出し方)が大切だよ

ということですね。

学習者の話を聞きながら、このぐらいのレベルの話ならできるだろうかと推測しつつ、質問を繰り出していく(しかも、それまでの話と無関係な前もって用意しておいたような質問ではなく、話の流れに沿ったものを瞬時に考えて行く)というのは、なかなか大変です。

一般に日本語を話す人は、質問があまりうまくないと思うのですが、御自分はどうでしょうか。(これについては、改めて別の記事で書きます。)

それから、普通の人は、自分の話をするほうには意を用いますが、相手の話を聞くというのは、あまり上手ではないと思います。

先生をする人は、そうではない人より、質問の出し方、相手の話の聞き方、(特に語学の先生の場合は)相手に話をさせるにはどうすればいいか、について、深く考えたほうがいいと思います。

(私などは、これの点については、あとで「こう言えばよかった」とか「こうすればよかった」と後悔することもあり、理想の状態には、なかなか至りません。)

昔から、小学校の国語授業などでは「発問」の技術をどう磨くか、というテーマがあるわけですが、何十年も言われてきていて、しかもその積み重ねによって、小学校の先生の発問がどれも素晴らしいということにはなっていないようなので、どう問いかけるのがその場面・状況で効果的なのか、というのは、本質的に難しいものなのだと思います。

自分で気を付けて行かなければいけない問題なのでしょうね。


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