一通の手紙

切手のない手紙が届く。手短だが、的確な願いが書いてあった。それは一瞬青ざめた言葉であるが、一呼吸することで言葉ごと飲み込んだ。

なんていいますが、我が家の排水溝が詰まってたなんて!これ大事なの、封筒に入れられた手紙に感謝。

14:20
かれこれ二時間かかるがついに水が流れた。辺りは溝くさくて、恐竜の卵かというような石が積まれており、お水槽の中は匂いを除けば鍾乳洞のようだ。

ケルヒャーの高圧洗浄機にお酢とシャンプーを混ぜた溶液を散布する。
お酢のあの匂いは蒸発する時に、他の匂いも奪い昇華してくれる。
シャンプーは地肌特に油分を取るための洗剤だから、洗濯物の襟袖にも使える便利なものだった。

13:00
付近は静まりかえるなかで作業は進行している。どこまで続くのか解らぬ排水溝の詰まりを採掘現場の坑夫のように腕を動かしていた。
…割と好きなの、こういうの1人の世界で夢見て遊んでる気分。

12:00
コーヒーと一服を済ましたら、出発だ。
都会の家と家の間はジャングル何が起こるか(怒るか)分からないから慎重に進んでいく。…初めてかもしれない家の裏なんて。
バケツ、お玉、ボウル、マイナスドライバー、スクレーパー、そして高圧洗浄機持ってさぁー行くぞ。おっと忘れちゃいけない防水カバーを付けたiPhoneとそこから流れる音楽をチョイスした。

http://youtu.be/h0dHv_yvyBI

まとめ
わたしは道具が好きだ。道具は使い方を間違えなければ嘘をつかない。道具には美を感じる。そんなの業者に頼めばと言われるが、それで新たな道具を揃えられるのならわたしは道具を選ぶのだ。

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