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たいしょく日記3

9月25日


どこにも行くところがないときは、神社に行ってみるのがいい。
神社仏閣というように、寺でもいいのだが、寺は入りにくい。
関係者以外立ち入り禁止の札がないか、気になってしまう。
部外者が侵入してきたときに向けられる視線が、どこからか指しくるようで足を踏み入れにくい。

それに比べて神社は誰にでも開かれている。
普通に誰でも参拝を受け付けている。
賽銭を入れなくても参拝したっていいのだ。
参道を歩くだけで、ちょっとした異空間に入り込んだ気分になる。

でも個人的にはなぜか拝殿で頭を下げるとき、心に抵抗感がある。
素直になれない自分がいるような気がする。
人に頭を下げるときなど、今まで下心があるときばかりだったからか。

相手は神様なのだから、気にすることなく無心でこうべを下げればいいのだが、なんだろうこの妙な気持ちは。
なにかを引きずっている気持ちなのだ。
頭を下げたとき、顔が垂直に下がらないで無意識に少し右斜めに傾いてしまっている。

ときどき御朱印ももらってくる。
最初はスタンプラリーのような気持ちで始めたのだが、ちょっとそれは違うだろうと思い、反省してしまった。

ネットで御朱印を売り買いしていることに批判がある。
最もだと思う。
本来、参拝して感謝の気持でもらうものが商品になってしまっている。
ただ、参拝に行きたくても人生の中で一生行けないであろう憧れの神社の御朱印を手にしたい気持ちもわかる気がしてしまう。


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