ネオロマゲー初見勢の遙かなる時空の中で6 感想 有馬ED/ルードハーネED/コハクED

ここまでのあらすじ

 記事数が嵩みそうなのでマガジンに纏めることにしました。

 あと、一つの記事に複数キャラ書いていくことにします。攻略が終わったら随時追加していく感じで。


 引き続きネタバレ全開の感想になっています。

有馬ED感想

 いや、めちゃめちゃ好きですね、有梓……。有馬隊長だけじゃなくて、有馬ルートの梓ちゃんがめちゃくちゃ魅力的でした。ダリウスルートだと、とにかくダリウスに振り回されなれる幼い女の子、だけど芯の強いところもあのが魅力的、という感じでしたが、有梓の梓ちゃんはすごく強いですよね。「有馬さんが馬鹿で鈍感で……悲しいからです……っ」ってくだりが好きすぎる。というか梓ちゃん、相手の駄目なところはちゃんと指摘できるけど、攻撃的じゃないというバランス感凄くないですか??? 共通ルートの時から思ってたけど、君、本当に16歳? ご両親はどういう教育したの??? 

 というかそもそも、有馬一も人間としての完成度、すごくないですか!?  なんかもう本当に5章の秋兵さんの台詞が好きすぎるので丸々引用しちゃうのですが

「君らしい潔さですね、有馬。だから人はみんな君を愛する。本当の意味での正義はかくあるべきだとその背で示してくれるから」

 いや、いくら二次元のキャラクターだからって、こんなにも人間性を称賛されるキャラそうそういないぞ!? そして、プレイヤーの目線で見てもこの形容がしっくりくるくらい、理想の軍人ですよね有馬一……。プロフィールを見るまで気づかなかったのですが、秋兵は有馬より3歳も年上なわけで、名家出身で少しだけ年上の有能な男を部下に持って、少なくとも身内(精鋭分隊)からは疑問の目を向けられないの、ほんっっっと有馬の人徳のなせる技ですよね……。いや、秋兵さんの人間性も出来てるからていうのもあるんだけど。あと精鋭分隊のみんなが和気藹々としていて大好きなのでもっと出番見たかったです。幻燈ロンドにあるといいな。

 共通ルートをクリアした時点だと、「こんな屈強でストイックな男と恋に落ちる余地ある?」って思ってたんですけど、ガッツリ弱らせる展開が来て、やったぜ! ってガッツポーズしてしまった。いや、有馬さん、ほんとあのくらい追い詰められないと、6歳も年下の女の子への恋心を爆発させてくれなさそうなくらい理性が強固ですよね。梓ちゃんあんなに魅力的なのに。すごい男だ。

 火山のシーンと、キャストロール前告白するシーンもぐっと来ました。いいですよね、冷静で頭の切れる男が「自分よりも他に適任がいる」ことをしっかりと認識した上で、「それでも彼女の隣に立ちたい」っていうエゴで名乗りを上げるの。九段さんの台詞を引用してしまうのですが

「……今思い出してもあれは見事な愛の告白だった。潔く、熱く、胸に響いた」

 いやもう周囲からの評価の高さすごいね!? というか、ちょっとメタ的な目線になるんだけど、これだけ作中のキャラクターからチヤホヤされても、全然まったく嫌みがなくて、プレイヤーも素直に納得できるの「周囲からチヤホヤされるキャラクターを30年間書き続けてきた」ノウハウが、ルビーパーティーの中に蓄積されているからなのかなあ、って思った。そりゃダリウス様も素直に身を引こうって判断してしまうよ……。

 あと、敵の作った幻覚として現れた時の方が、乙女ゲームの攻略対象っぽい感じで出てくるのちょっと面白かったです。良いですよね、「俺は林檎の皮は剥けない」っていうシーン。完璧な軍人の魂に朴念仁というギャップが合わさって最強になる……。遥か6クリアして有馬さんのこと好きにならない人いるのか? いや、プレイした人みんな全キャラ好感を持てそうなくらいよくできたシナリオなんだけど。

 わー、長くなってしまった! スチルだと、4番と10番が好きです!! 対格差萌えがあるので!!


ルードハーネED

 いや、いきなり自分の書いた感想を引用してあれなんですけど、ダリウスルートの感想にこんなこと書いてたんですよね。

梓ちゃんへの想いを抱えたまま、煮え切れない恋愛感情を押し殺そうと仕事に没頭するルードハーネくんもそれはそれで見たいです。男の嫉妬を眺めるのが大好きなので。

 ルードくんめっちゃ嫉妬するじゃん!! いやもう恋愛イベント25を見てる最中、すごい顔をしてたと思う。えっ人生の恩人が思い人に触れているところを見て、拳を握りしめるルードくん最高だなあ。すごい、かわいい。共通ルートの時点で互いに好意を持つ過程がしっかり描かれていたから、どうやって関係性を掘り下げるんだろうって思っていたんだけど、こういうやり方もあるのね~~なるほどな~~~

 ルードくんルートのテーマは「成長」かなあと思っているのですが、この面もすごい丁寧に描かれていましたね。ダリウスルートを攻略したかんじだと、ルードハーネは一生ダリウスに寄り添って生きていくのかなあ、って思ってたんだけど、見事に独り立ちしましたね。
 いやもう、ルードくんみたいなキャラクター性の子に「あの方の指示に従っているだけでは、せっかく救ってもらった可能性の意味が無くなってしまう(うろ覚え)」みたいなことを言わせるの、結構思い切った判断だなあと思ったんだけど、ネオロマのシナリオ力のおかげでするっと納得できました。村野さんと出会えて本当に良かったし、村野さんとの縁を手にできたのも、ルードくん自身の優しさが切っ掛けだし、本当に脚本が上手い。良く出来てる。

 ラストバトル後のめっちゃ早口で自分のことを売り込むルードくんすごい良かったです。ていうかキスは梓ちゃんからするんですね! 口元しか見れなかったけど、このスチルってどこかで回収できるんだろうか。
 あと、最終決戦前に告白したら、梓ちゃんは自分から「この世界に残る」って言ってくれるんですね。今まで攻略してきたのが、ダリウス、有馬だったんだけど、そのへん年下の子が一番しっかりしているのでは? 逆に幼いからこそ、怖がらずに自分の感情を伝えることができるのかなあ。全キャラ攻略したらその辺りのことも考えてみたいな。

 ところで私すごい深読みをしていて、ルードが幼い頃鬼の力を使えなかったのって、ダリウスが何かしら細工をしていて、当主になることができたから力を解放して~みたいなことを妄想していたんですけど、全然そんなこと無かったですね。薄暗い妄想のしすぎ。すごい良い兄貴分と弟分って感じでめちゃめちゃ可愛かった。というかダリウス様、正直ダリウスルートのダリウス様よりも、ルードハーネルートのダリウス様の方が好きかもしれない……。

 エンドロール後の私塾のシーン、初恋に浮足立っている感じがめちゃめちゃ可愛かったですね。梓ちゃんもあの学校で子供たちに家政科を教えたりするようになるんだろうか。(ルードくんの方が得意そうだけど。)とにかく、最後の最後まで、ルードくんも梓も、二人とも成長していくところを妥協無く書いてくれてやったー! ってなってしまった。上の方で有梓が好きって書いたんですけど、ルド梓もすごい良い関係性を築いていますよね。

 スチルは08と02が好きです! 横顔がめちゃめちゃ綺麗! あと立ち絵のカットイン? でちょいちょいあった、フードで顔が隠れているのもすごく好きでした。大人になっても美人なままなんだろうなあ。蠱惑的というよりも、清潔感のある美形になるんだろうなあ。私塾の初恋ゲッターになって。


コハクED

 これも自分の話からになってしまってアレなんですけど、私、攻めが受けを信仰しているタイプのCPがめちゃめちゃ性癖なんですよね……。何故そんなちょっとニッチな性癖がこんなダイレクトに刺されてしまったんだ……。びっくりだよ……。

ほら、やっぱり。梓さんはみんなの女神様じゃないか。

 ここ!! やめろ、女神という単語は私に刺さる。ここ、つまり梓さんは俺だけの女神ではない、梓のことを神様みたいに慕っているってそういう意味ですよね!? な、なんでこんなニッチな性癖をピンポイントに……?(二回目) ルビーパーティーはスナイパーか何かなのか……?

 シナリオ的にはすごく好きなシーンがあります。まだ共通ルートだったと思うんだけど、「惨めな人生を送っていたということが明らかになったら、あなたに嫌われてしまうかもしれないし、怖いから記憶を取り戻したくない」っていうこはくに、梓ちゃんが「嫌いになんてならないよ」と答えるところ。この選択肢が正解選択肢だということを確認した瞬間、遙かなる時空の中で6というゲームがすごく好きになりました。(他の選択肢確認してないんだけど、星3個出たからたぶんそうだよね?)
 「(嫌いになってしまうかもしれない……)」は論外としても「みじめな人生なんてないよ」と伝えても駄目なんですよね。他ならぬコハク自身が、自分の人生は惨めなものだった、と考えていて、梓はそれに反論する具体的な証拠もないのだから。不安になる必要はないと伝え、落ち着かせたからこそ、そのあとの「そんな風に笑える人がみじめな人生を送っていたとは思えない」という推測を受け入れて貰えるようになる、と。
 いや、梓ちゃんまじで性格:冷静だな! ここまでしっかり計算はしていないと思うけれど、咄嗟にこの判断が出来る16歳、聡明すぎる。ご両親はどういう教育をしてきたの!?

 漫画版遥かは履修していたから現代に変えるEDがあることは知っていたけれど、ここまで攻略してきたのが ダリウス→有馬→ルードハーネ だったので、「遥か6にもこのEDあるんだ!?」と普通にびっくりしてしまった。というか、遥か知識が無いからよく分からなかったんだけど、本編のコハクがそのまま現実世界に移ってきたのか、それとも遥か内現実世界に生まれ変わって17年間生きてきたのか。どちらにせよ、コハクの人懐っこさなら上手いこと渡っていけそうなのがすごいですよね。あと、告白する決定的なシーンは見られていないはずなのに、当たり前のように周囲から「コハクは梓を愛しているだろう」って説得されに行くの面白いですよね。遥かの男たちの恋愛は周囲に筒抜けなんだなあ……。

 ずっと気になっているというか、これも言いがかりみたいな深読みになってしまうんだけど、コハク=梓から貰った名前、だから本名は別にあるはずなんですよね。なのに、母から愛されていた記憶を取り戻しても「コハク」を名乗り続けている、と。す、すごい愛だ。いやなんかもう「梓からすべてを与えられた」というよりも「梓から与えられたものだけで自分を構成してようとしている」感じになっていませんか!? 梓と出会う前の記憶だって、梓と一緒に取り戻したことによって、「梓に与えられた記憶」みたいになってない!? ここまで考えるとちょっと穿ちすぎな気もするけれど。

 スチルは03番と06番が好きです~! 03は青空にコハクの朱色がすごくよく映えて綺麗なのと、のびのびしたポージングがコハクの魅力満載! って感じなんですけど、06は赤背景に表情もぎこちない。併せてギャップというかキャラクターの振れ幅を感じられてすごく好きです! シナリオ大好きだからシナリオの話ばっかりしちゃうけど、スチルほんとに綺麗だなあ。

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