天井千世子

読む専旅~あなたのnote見せてください~

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最近の記事

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2023/02/07〜08 網走

      • +2

        次は200年後

        • 記憶

          幼稚園生の時、先生とみんなで園から歩いて海に行った記憶がある。 自分より背の高い林の中を、前の子について行きながら歩いていると、やがて視界が開けて海が見えた。空は一面灰色の薄い雲で覆われていて、その下に藍鼠色の海がどこまでも続いている。足元は所々に萎びた雑草が生えた白い砂浜。 曇っていても砂浜は太陽の熱を含んでいて少し温かい。私は他の子達とそこでしばらくおいかけっこをしたり貝殻を拾ったりして遊んだ。 園に帰る時になって先生が言った。 「

        2023/02/07〜08 網走

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          或る昔話の蛇足

          白兎の眼に いつか見た赤い月 月の兎は餅をつき 海が満ちて あぁ 戻れない アナタの罪は何ですか? ワタシの罪は何ですか? 思い出しても言わないで この魔法に時効はないから 科人隠す竹林 通りすぎ 水底に幻想 落ちてゆき 海が引いて あぁ 戻れない アナタの罪は何ですか? ワタシの罪は何ですか? 思い出しても言わないで この魔法は永遠だから 五つの宝はもういらないわ 玉手箱はあげしてまったわ 羽衣は隠されたまま忘れたわ 戻るつもりはもうないの アナタの罪は何ですか?

          或る昔話の蛇足