2020.07.05_モリゼミオープンレクチャー(台湾)

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今日は、モリゼミのオープンレクチャーvol.2「なぜ台湾で、市民主体の地域・社会づくりができたのか?

台湾と香港の違いも満足に分かっていない状態にもかかわらず、少しでも台湾のことを理解できればと森先生からレクチャーを受けました。

URS(Urban Regeneration Station:都市再生前進基地)

今日のレクチャーで印象に残った話の一つがURSという取組。
歴史的な建造物などを行政が市民に開放し、アートの拠点等として活用することで都市の活性化を図るといった取組で、その中で行政は、自分たちがプレイヤーではなく、プラットフォーマーとして機会と場所を提供して、人を繋げることを役割として意識しているとのこと。

日本では、得てして行政がまちづくりのプロであるかのような意識を持っていたりしますが、大抵の職員は専門知識やノウハウを持っているわけではありません。
かく言う自分も人に誇れるような知識や技術は持ち合わせていないことから、行政(自分)が果たすべき役割は人と人を有機的に繋ぐことだと以前から考えていたので、この行政の役割の話にはすごく共感しました。

Open Green

また、Open Greenという取組は、路地などの空間を市民が自分たちで補助金をもらったりしながら改修して活用していくもので、「Green」には「緑・自然」という意味以外に「社会にとって良い」という意味もあるとのこと。
自分たちの手で自分たちの地域を良い方向に向かわせる活動をすることで、地域での犯罪率が下がったりシビックプライドの醸成に繋がったりしているとのことです。

対して、日本における公共空間の活用については、コロナ対策として道路の占用許可基準が一部緩和されたようですが、まだまだ限定的で、積極的には進んでいない状況です。

【国交省、飲食店による路上での食事提供を支援。占用料無料化】
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1257131.html

選挙

そんな台湾では選挙への関心も高く、選挙のために帰国する若者も多い。
若者の選挙離れが著しい日本との違いは一体どこにあるのか。

今日のレクチャーの中で強く感じたのは「危機感の強さ」でした。
森先生が紹介していた「今日の香港は明日の台湾」という言葉に象徴されるように、台湾の人たちは中国という外圧に危機感を感じながら、「自分たちの国のことは自分たちで決める」という意識をしっかりと持っているのだと思います。

日本では、ちょうど今日、東京都知事選ですが、午後6時現在の投票率は33.50%と報道されています。
政治に対する「無関心」が原因なのか。それとも「諦め」なのか。
もしかすると「自分たちの声で国が変わる」という実感が必要なのかもしれませんし、行政側も規制するだけでなくもっと住民を信じて委ねてみる寛容さも必要なのだと思いますが、もっと政治に関心を持つ人が増えれば日本はもっと良い国になるんじゃないかと思います。

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