「知らない人んち(仮)」四話の案

<<<四話の案>>>

きいろと、アクたちは、子供のころ、施設で仲良く育った仲だった。

だが、きいろは、おぞましい「ある事件」を起こした。
それは子供ながらに猟奇的で、末恐ろしさを感じさせた。

施設はその「事件」を隠蔽し、ひみつりにきいろを精神病院に預け、精神科医の濱津先生がいつもきいろを診ていた。

だが、ある日、きいろは失踪。

その「事件」の再発を防ぐために、アクとキャンとジェミニと先生は、きいろを探し続けた。

それから数十年が経ち、アクとキャンと先生は、ジェミニからきいろの情報を得る。

それで、アクたちは、偶然に見せかけて、きいろに再会し、その後の様子を探った。

そして、きいろが過去の「ある事件」を覚えていないとわかると、
もう安全だとみなし、「事件」は秘密のまま、全てをなかった事にしようとした。
そう、全てが終わったようにみえた。

だが、そのきいろは偽物で、
偽きいろが「昔の事を覚えてない」のは「実はきいろではない」からだった。

本物のきいろは別にいて、
やはり、その猟奇的な性格はなおっていなかった。

そして、ついに濱津先生を殺してしまった。

アクはそれを知り、今、必死にきいろを探し、あの精神病院へ連れていこうとしている。過去に仲間だったきいろを助ける為に。

そして、アクからの連絡が、ジェミニたちにもいくはずだった。

しかし、なぜかキャンは、偽刑事をやとって、ジェミニが知りえる情報を、ゆがめようとしている。

なぜ? キャンは一人で、何かを企んでいるのだろうか?


<<<主人公はなぜ、きいろのふりをしているのか?>>>

きいろが幼いころ、施設に、きいろを養女に欲しいとの申し込みがあった。
だが施設は、きいろが起こした「ある事件」を知って、恐ろしくなり、しかし事件の事は口外できず、
しかたなく、極秘で、代わりに主人公をわたした。
なので、主人公自身も、「自分をきいろだと思いこんでいる」。

つまり、偽きいろは、ただの普通の女の子。(施設によって自分を「きいろ」だと思い込んでいるだけ)

なお、ニュースの「美人店員」での名前は、偽きいろの「本当の名前」。ニュースサイトのスタッフが、偽きいろを探っていたら、出てきてしまった。

(偽きいろ自身も、自分の本当の名前は知らないので、たんなる誤植だと思っている)


<<<そして……「知らない人んち」>>>

夜中、暗室に向かうジェミニ。

暗室の扉をしずかに開けると、そこには幽閉された、血のついた包帯だらけの少女がいた。

包帯を取ると、ジェミニと同じ顔。

ジェミニ「きいろちゃん、気分はどう? ごめんね、あまりお外に出してあげられなくて……」

ジェミニとは「双子座」。そう、ジェミニときいろは双子だった。(アクやキャンは、ジェミニときいろが姉妹なのは知っているが双子なのは知らない。なので顔がジェミニとそっくりだとは知らない)

ジェミニ「アクもキャンも、あなたを精神病院へつれていこうと必死で探している。あたしは偽のきいろちゃんを呼んで、アクたちの前で偽きいろに「全て忘れた」って言わせて、「ある事件」を全てをなかった事にしようとしたけど、偽きいろはだんだんボロがでてきてるみたい……さっき警察もここをかぎつけてきたし……ここにあなたを隠しておくのもそろそろ限界みたい」

ジェミニ「だけど、あなたは、あたしが絶対に守る。たとえ、あなたが何人、殺そうとも……」

きいろはここに隠れ住んでいたが、時々、ジェミニのふりをして、外の空気を吸いに、外へ出してもらっていた。(ジェミニに見えて、本当はきいろなので、話がかみあわない事もあっただろう)

だが、その猟奇的な性格から、外へでた時に、殺人を犯す事も何度かあった(第一話で、地面に穴をほって、凶器を隠していたのは、きいろ)。

被害者に抵抗され、傷をおい血まみれになって帰ってくる事も。(それで包帯)

きいろという殺人鬼が、ジェミニのふりをして、何喰わぬ顔で、アクたちや偽きいろと暮らしている事もあったのだ。改めて、考えるとゾッとする。

ジェミニの背後で、ゴトリと音がする。

キャン「やっぱり、あなたが、ここにきいろを隠していたのね……警察がこの家をかぎつけたように見せかければ、あなたは隠しているきいろを逃がそうと、隠し場所に会いにいくと思ってた」

ジェミニが振り返ると、キャンが立っていた。

キャン「きいろは病気なの! 精神病院へつれていってあげるのが、本当に助けてあげるという事なのよ! あの精神病院は、あの「事件」の事は絶対にもらさないから……だからお願い!」

ジェミニ「出て行って! 昔、この子が精神病院に入れられて、濱津に薬漬けにされ、家畜のように扱われたのは、あなたも知ってるでしょう?! 濱津は……あいつはそれを楽しんでた!」

キャン「あ、あれは濱津が、知らないあいだに勝手に……」

ジェミニ「うるさい! あの子があんな「事件」を起こしたのも、きっと濱津が仕向けたんだ! あたしはもう、誰も信じない! もう二度と、きいろは誰にもわたさ……」

ジェミニは突然、血を吐いて倒れる。背後にいるきいろの手に、血だらけの刃物が。

ジェミニ「きいろ……ちゃん?」

きいろ「お前、嫌いだ! あたしを閉じ込める!」

ジェミニはキャンを見上げ、懇願する。

ジェミニ「お願い、この子を……この子を守って……」

ジェミニは息絶える。


アク「かんぱ~い」

翌朝、アクとキャンとジェミニが乾杯をしている。

アク「これはきいろへのレクイエムの乾杯だ。きいろが自殺してしまったのは残念だけど、やっとこれですべて終わったんだ」

キャン「そうね……」

キャンは、きいろをジェミニになりすまさせた。そして、ジェミニの死体を、きいろが自殺したとして、アクに見せた。

キャンはジェミニ(本当はきいろ)を見る。

キャン「(小声)本当に大変なのは、これからなのかも……」

アクはスマホをいじっている。

アク「お、偽きいろちゃんが、配信してる! あれから元気にしてるか、見てみようぜ」

だが、偽きいろの配信を見て、アクとキャンは青ざめる。

偽きいろ「あたしの子供のころ、施設で起こった、おぞましい「ある事件」。本当は、あたしは全てを見ていて、覚えてもいました。そして、そのおぞましい記憶は本物だったのか? それとも子供のゆえの妄想だったのか? それを確かめに、あたしは施設だった家へ潜入しました。そして、真相と、ある三人による事件の隠蔽工作を、全て動画に収める事ができました。その、数十年前の「ある事件」とは……」

(「ある事件」を、あるていど想像させるだけで、全ては言ってしまわないで終わらせる事で、事件の怖さを出す)

外では、パトカーの騒々しいサイレン音たちが迫ってくる。

ふるえるキャンとアクの背後で、きいろはかすかにニヤリと笑う。

いままで「知らない人ん血」をたくさん流させてきたきいろ。やがてこの家もまた、たくさんの「知らない人ん血」(警官の血)で真っ赤にそまる映像が、きいろの頭の中ではありありと浮かんでいた。


<<<最後に>>>

スタッフのみなさま、本当にお疲れ様でした!&ありがとうございました!(記事をみて、すごく大変そうだなって思いました。僕もゲーム会社の仕事が大変な時期があったので、なんとなくわかります)

「TVドラマのスタッフロールに名前が出る」という、とても楽しい体験をさせていただき、ありがとうございました。

「自分の案が使われるかも?!」とワクワクしながら、しろうとなりに、色々と書かせていただきました。

またこのような機会があれば参加したいです。

本当に本当に楽しかったです! 


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