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みどりの日
暖かくなったので、雨戸を入れないで寝る。すると朝早くから
「起きろー🌞」
と、4時50分にお日様に起こされた。
夜型人間の真愛には、まだまだ眠い時刻である。朝日を背にして寝たが肩が痛くて、寝返りを打つと
「いい加減に起きなさい☀️」
と、お日様が言う。
(遮光カーテンは、冬に使おうと思っていたが、今日こそ、遮光カーテンを入れないと、夏至まで悩まされるぞ。)と思って、起きることにした。
雨戸を入れていた時の薄手のグリーンのカーテンを開けると、眩しい光と樹々の緑が目に入った。
「おっ。今日ってみどりの日だよね。」
と独り言を言う。
休日でも可燃ゴミの回収日をしてくれるので、着替えて、ゴミ出しに行く。
帰りに庭の様子を見て、(写真に残さなくちゃ)と思った。
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手前右からラベンダー・パンジー・プリムラ
手前左はクチナシ。梔子の横には、食用に買って来たジャガイモが芽を出してしまったので植えてある。
ジャガイモの上のアーチは、野薔薇の5年ものである。
アーチの右端下には、竜の髭。その奥にアザレア。花の終わったアザレアの奥に芍薬の蕾が見える。
芍薬の左の畑には、種芋から植えた馬鈴薯。
そに隣に、ちょっと太って来た空豆。
空豆の横には、胡瓜・ピーマン・トマト。
更にトマトの後ろに、今年は野苺の木にオレンジ色の実がついている。
その畑庭を囲うように紫陽花が鮮やかな緑で光り、更に柿の木の若葉が見える。
畑庭の奥の右端には八朔の木。今年もたくさんの花を咲かせてくれそうである。
その根元には、生姜の芽がスッとのびている。
(いやぁ!いい眺めだ。
素晴らしい緑だ。)
緑といっても、ひとつとして同じ色ではない。
到底、人の力では描き出せない無限の色の数のような気がする。
我が家は山の中だ。
「山笑う」
「山滴る」
「みどりの日だ。」
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カケスが朝の食事に訪れた。
桜桃に止まって、実を食べている。真愛の存在より、「まずは食事」らしい。
みどりの日で気持ちいいので、じっとしてやった。
みどり日の意味は
「自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、
豊かな心をはぐくむ日」
というらしい。
山や海、川、植物などの自然に感謝する日。
確かにその通りの朝だった。
しかし、昔はみどりの日が4月29日になった気がする。
厚洋さんと
「天皇誕生日に結婚したのに、
みどりの日になったね。
まっ、どっちにしたって休みだからいいか!」って話したことを覚えている。
そうだ。かつて、みどりの日は5月4日ではなかった。
1989年、昭和天皇の崩御に伴い、これまで「天皇誕生日」だった4月29日が「みどりの日」に制定された。
その後、2005年に法律が改正され、2007年から、4月29日は「昭和の日」。
5月4日は「みどりの日」に変わったのだ。
ちなみに、4月29日が「みどりの日」だったのは、1989年から2006年まで。
「みどりの日」の由来は、生物学の研究者でもあった昭和天皇が、生物や植物に造詣が深く自然に親しまれていたことから、国民の祝日に関する法律改正の懇談会で決められたといわれている。
2018年までの「天皇誕生日」は12月23日で祝日。1989年からの「天皇誕生日」は、上皇陛下の誕生日である12月23日になったのだ。
12月23日が「天皇誕生日」として祝日に制定されていたのは、1989年から2018年まで。
(厚洋さんが彼方に逝った年なので切ない年だ)
翌年の2019年に新天皇が御即位されたため、天皇誕生日は2002年より2月23日に変更。
そのため、2019年の12月23日は30年ぶりに平日。それに上皇陛下はご健在なので、平成の日なんてつくってはいけない。
真愛が生きている間、ずっとお健やかでいてほしいものだ。
2007年から、現在の通り5月4日は、「みどりの日」これは2005年の祝日法改正による。
これまで5月4日は、前日の5月3日「憲法記念日」、翌日の5月5日「こどもの日」の祝日に挟まれ、「暫定休日」といわれる「国民の祝日」とされていたのだ。
そして、4月29日が「昭和の日」になり、2006年まで「みどりの日」と呼ばれていた4月29日は、「昭和の日」に名称が変わった。
昭和の日には、「
「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を
顧み、国の将来に思いをいたす日」
という意味だそうだ。
申し訳ないが、真愛にとっては、今までもこれからも「結婚記念日」である。
調べたら、面白いことを発見。
昭和天皇の誕生日と明治天皇の誕生日は、崩御後に祝日となっているが、大正天皇誕生日は祝日になっていないと言う。
大正天皇の誕生日は、1879年8月31日で、明治天皇の第三皇子。
大正天皇の誕生日が祝日に制定されていない理由は、明確にはわかっていないという。
しかし、大正天皇が崩御された12月25日は
「大正天皇祭」という休日だったそうだ。
これは、崩御された翌年の1927年から1947年までの20年間続いたそうだ。
戦後2年間は食事つだったのだ。
なぜ、大正天皇の「天皇誕生日」が祝日でなかったのだろう?ちょっとミステリーである。
ともあれ、今日は「みどりの日」祝日である。
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紫陽花の花芽もつき、クレマチスの花も美しい。
並んだ蛙の代わりのようにクチナシの木の裏から雨蛙の鳴き声が聞こえる。
こんな緑の中で、厚洋さんが作務衣を来て水かけをしてくれていたっけ
宣言もなく観光地はお客さんが戻っていているという。いいことだ。
鳥の声とカエルの声と風の音を聞きながら
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酸っぱくて種だけが大きい我が家の桜桃を口に入れる。
山の中の「みどりの日」だ。
ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります