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Halloween 日本の文化?

 小学校の掲示委員会は、学校の行事予定表を作成する学校が多い。ただ行事予定表を書いただけでも良いのだが、片隅に桜・菖蒲・朝顔・秋桜などを添えるだけで、少しだけ合わせな気分になる。四季の移ろいを紹介する事で日本の伝統文化に触れることにもなる。
 若い頃は放送委員会を担当して、校内放送を使って、子どもに学んでほしい事を伝えた。機材を繋いで「運動会の放送」もセットした。
 中堅どころになると、図書委員会・体育委員会と渡り歩き、高学年担任が多かったので、「特別活動主任」を仰せつかり、児童会本部を見ることになる。
 どの委員会活動も面白かったので、いずれなんかの機会に書かせてもらいたい。
 歳をとってくると回って来るのが、掲示委員会・奉仕委員会となり、(公務分掌の関係もあるが)あまり動かなくて良い委員会になる。
 真愛は、O小学校でやりたい事をやらせてもらえず、燻っていた時期があった。そんな時であったのが、「掲示委員会」だった。
 結婚する前から、部屋の模様替えや玄関のディスプレイは、好きで季節感を楽しんでいた。厚洋さんもそういった季節の行事や草花を楽しむ人だったので、やりたい事をさせてくれたし、必要なものは購入してくれた。
 生活の潤いとは、お金ではなく、四季折々の風情を楽しむ事に重きを置いていた。
 それと同じことが職場でできるのだ。    「こんなに幸せなことはない。」        「予算がなくて買えません。」        と言われれば、自腹で用意した。委員会の子供たちも「次は何を作る?」とわんぱく坊主が楽しみに来てくれた。
 4月ー満開の桜と入学式
 5月ー菖蒲と鯉のぼり
 6月ー紫陽花と雨と蛙
 7月ー水泳と朝顔
 8月ー入道雲と向日葵
 9月ー運動会と秋桜
 10月ーHalloween
 11月ー読書と紅葉
 12月ーXmasと大晦日
 1月ーお正月と書き初め
 2月ー節分と水仙
 3月ー桜と卒業式
が定番だった。
 我が家は上記のものに小物を加えた。
 玄関ドアにはリースを。トイレには手作りのタペストリーを玄関靴箱の上のスペースには、その季節の風景の中に溶け込むようなものを入れた。
 寒くなった11月には、火鉢と香箱を作ったニャンコを座布団の上に置いた。    2人が購入して来るので「これは来年ね。」とお蔵入りしたものもあった。
 厚洋さんが元気な頃は、10月に入ると我が家はHalloween仕様になった。

玄関の靴箱の上だ。猫がいて、ジャコランタンがあって、窓には蜘蛛の巣も飾った。

 玄関のディスプレイは、大きなジャコランタンを置いた。夜になると火が灯り、「ここの家はHalloweenをやってますよ。」と知らせた。厚洋さんは
「10月と12月は西洋かぶれか?」と笑ったが、北海道から大きなカボチャを取り寄せてくれたこともあった。
だから、10月はHalloweenだったのだ。
 そして、Halloweenは、日本文化になっていた。文化とは時代と共に変化するものであり、我が国もずっと昔、発展していた中国からの文化を良しとした。奈良時代の服装は大陸文化そのものだ。
が、国際交流協会の掲示板は「Halloween」ではまずい。日本文化を知らせる場がないので、掲示物を作り始めたのに、Halloweenでは困る。
 悩んだ!10月ー運動会も使えない。
10月ー読書の秋も日本だけじゃない。
焚き火と焼き芋にするか?食文化だけど    彼岸花にトンボとお地蔵様?宗教は不味い。

 悩んだ挙句。早めの七五三にした。
「日本の子どもの成長と祝い事」を紹介した。
・お七夜
・お宮参り
・お食い初め
・初節句 桃の節句 端午の節句
・初誕生日
・七五三 3歳男女 5歳男子 7歳女子
・十三参り
・成人式

 鳥居が少々ヘソを曲げてしまったが、七五三も含め、お祝い事の全ては、親が子どもの健やかな成長を願う心である事を説明書きに綴った。(千歳飴を持たせるのを忘れた。)
 この祝い事の起源も大陸文化に由来しているようだ。
 いずれ、Halloweenも世界文化になるのかもしれない。アニメが世界文化であるように…。

ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります