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梅雨にゃんこ

 冬は、にゃんこが恋しい季節である。
 夏はにゃんこ自身が離れて行く。
 にゃんこは、体温調節が出来ないので日陰・冷たい床・さらさら畳を選んで寝ている。
 最近は、チャーちゃんの為にエアコンをつけるので大体同じ所で寝ている。
 ところが、この不安定な梅雨の期間が良くない。梅雨寒だったり、蒸し蒸し気温も湿度も上がったりする。
 チャーちゃんは寒いだろうが、真愛は暑い、なんていう夜もある。
 エアコンを入れると「寒いよ。」って膝に乗ってくる。
 毎日ブラッシングをしているが、毛が抜けやすいのが夏。
 蒸し蒸しするからエアコンをつける。
 にゃんこは「寒い」と乗ってくる。
 重い❣️
 毛がつく❗️

「ごめんね!」
と言って下すが、顔近くまで来て
「テーブルの上じゃ、嫌だ。
 お父んは、ちゃんと抱っこしてくれたよ。
 お母んは、冷たいなぁ!」

 仕方がないので、
「膝の上だよ。
 抱っこはベタベタ。
 毛がつくと喉がイガイガするんだもん。」
と、文句を言いながら膝に乗せる。
 そんな優しさは、20分も持たない。
 重くて痺れてくる。
 トイレに行きたくても、気持ちよく寝ている時は我慢するが、5分ともたない。
 厚洋さんはこの時期でも、チャーちゃんに膝を貸してあげている。何時間でも同じ体制でいて
「腰が痛え!」
と言うけど退かさない。
仕方なく、真愛が、
「チャーちゃん。お父んが腰が痛いって!」
と言いながら、抱き抱えて別の場所に連れて行った。
 でも、三回に一回は、
「いいよ。そっとしていてやれ。
      まだ、我慢できるよ。」
と言ってくれた。優しい人だったのだ。

 ガラステーブルの上でお腹を冷やしているチャーちゃん。 
 コロナ禍でお客様も来ないからいいか。
 厚洋さんが可愛がっていたにゃんこだ。
「厚洋さんが乗り移った」
と思うほど真愛の事を心配してくれたにゃんこなのにね。
「反省します。
 チャーちゃんの御所望の様に致します。」

 「お父んは、可愛がってくれたよ。」オーラをガンガン出している梅雨時チャーちゃんだ。

ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります