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処暑
暑さが止むって…。処暑!! 嘘だろう。
8月23日。二十四節気の処暑だった。
午前中は、豪雨(スコールだった。)
その後は、ジリジリ暑くて、夕方になっても熱風が吹いてくる。
食事よりもかき氷を食べる。氷を食べると喉が渇くらしい。また食べる。合計3つも食べた。
夏の終わりなので、
「カナカナカナ カナカナカナ…。」
と茅蜩の聲
「オーシー ツクツク オーシーオーシー。」
とつくつく法師。
なんと、
「ミーンミンミンミン…。」
とアブラゼミ。
茹だる。油照りだ。
日中はまだセミが鳴いていても、夕方になると
やはり秋。
秋の虫が鳴き始めた。
コオロギが「リリリリリ...」と。キリギリスは「ギーッチョン」、マツムシは童謡にもあるように「チンチロチンチロチンチロリン」。
虫の鳴き声が聞こえると「真愛も泣く」。
厚洋さんが話のネタに書いた事を思い出して泣くのだ。今年で3回目だ
以下の文は、厚洋さんの原稿。
ーコオロギの鳴き声は3種類ー
秋の虫、どんな虫を知っていますか?
スズムシ・マツムシ・クツワムシ・コオロギなどいろいろいますが、今日はこおろぎについてお話ししましょう。
コオロギといってもいろいろな種類がいます。
エンマコオロギやミツカドコオロキなど2000種類くらいのコオロギが、世界にいるということです。
昔は、コオロギのことをキリギリスと呼んでいたこともあるのですよ。
さて、大昔から、日本だけではなく世界のいろんな国でコオロギの鳴き声を楽しんでいたのです。
お家に帰ったら、コオロギの鳴き声を良く聞いてご覧なさい。
みんな同じ鳴き声でしょうか?
いいえ、良く聞いていると3つくらいの鳴き声がある事に気づくでしょう。
一つ目は、メスを誘う
「誘惑鳴き」という鳴き声があります。
二つ目は、自分の縄張りに入ってくるコオロギを脅かすための
「警告鳴き」。
そして、ここは自分の縄張りだぞ、という
「宣言鳴き」です。
コオロギは、自分の生活する範囲(縄張り)を持っています。
コオロギの縄張りは半径4メートルくらいだといいますから、けっこう広い縄張りを持っている事になります。
そこに別のオスが入ってくるとケンカになってしまいます。
ひどい場合は、相手のコオロギを食い殺すこともあるということです。
コオロギがコロコロとかキリキリとか鳴く声は、縄張りを知らせている声なのです。
また、メスとオスを一緒のかごに入れると、優しくコロコロリーと鳴くように聞こえるはずです。きっとうれしくて鳴いているのでしょう。
お家の人と相談してコオロギを飼ってみたら、きっといろんなことがわかってくるでしょうね。
以上は、厚洋さんの「話のネタ」から。
暑くてたまらない毎日が続いているが、夕方が早くなり、早く日が落ちるから太陽で熱しられる時間が短くなっているので、夜、10時を過ぎると少しだけ凌ぎやすくなる。
この本のネタを書いていた頃の秋だったのだろう。
スズムシを飼っていた厚洋さんが、
「昆虫は、凄いよな。スズムシもカマキリも
好きなメスのために己の命を捧げるんだぞ。
いや、子孫繁栄の本能。
いや、生命ってのは、全て子孫繁栄のため。
人間だけだな!
本来の命のあるべき姿を
崩してしまったのは…。」
なんだか、判じもんのようなことを言ったのを思い出した。
「快楽のための性」によって、不倫だ・離婚だと喚いたり、接待だ・クラスターだと社会現象になったりしている。
考えたら、厚洋さんはいつも
「人間は、どう生きるのが良いのか?」
と自問自答していた気がする。
こう書くととてもカッコいい厚洋さんだが、
夜になって真愛の手料理で晩酌をし始めるとグズグズになっていた。
真愛に向かって
「コロコロリー。コロコロ コロコロリリー」
って鳴いてた気がする。
真愛に
「一緒にいられて嬉しいよー。」
って思っていてくれたのだね。
真愛は、今。
「一緒に暮らせて嬉しかったよー。」
って泣いてる。
メスなのに…。
最近知ったことだが、オスの鳴き声の周波数によってメスがオスを選ぶらしい。
だから、音痴なオスは嫌われるとか?!
真愛は、失恋の痛手を厚洋さんに慰めてもらって(一晩中、ギターを弾き歌を歌う彼の膝枕で泣いた。)彼を好きになった。
コオロギのように、歌に絆(ほだ)されたのだ!
若い子が、アーティストにキャーキャー言うのも、自分の周波数に合っているからだと思うと納得する。
結婚は、「周波数」が合ったらする、
「コウロギ婚」が良い。
いや、それはいけない。
子どもができても、別居のままsingle motherで、夫に先立たれる。夫は、子どもの成長を見ずして死んでしまうのだから、コオロギ婚は、良くない。
鳴いてる虫はオスのみで、縄張り争いやオス同士のケンカ、またメスへの求愛行動のために鳴いている。
それに思いを馳せて、「切ない」と感じる日本人で良かったと言った厚洋さん。
同じ感覚で「切ない」と語り合えた事が懐かしく、幸せであったと思う。
暫く開いていなかった彼の本を読みたくなった。
また、泣く事になるけど9月が近づくたびに、
厚洋さんを辿る時を過ごす、「幸せ」な事だ。
で、今日の午前中にカオちゃんからLINEがあった。
「鈴虫やら、落ち葉やら、どんぐりやら。
季節の変わり目は少し切なく、
同時にワクワクしてきます。
何して遊ぼう😌」
綺麗な初秋の落ち葉だ。
落ち葉を拾って飾ったのだろう。孫たちと一緒に…。
自然を感じながら子育てをしている息子のお嫁さんである。
厚洋さんが思い描いていた親子での遊び、
「初秋を感じる心」を持っている娘に感謝である。
ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります