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MAAちゃん 子育てパニック  音読

「音読が老け声を若返らせる」という見出しを見つけた。
 年齢に関係なく、声は使わなければ老けるというのだ。
 考えたら、この2年近く、いや、厚洋さんが亡くなってからは、お喋りな真愛は喋っていない。
 ニャンコに話しかけたり、独り言もいっぱい言った。ニャンコも亡くなり、コロナ禍が続き話す事が無くなった。今、自分の声がどんなに老けたのか考えただけで、ショックだった。
 要するに、テレビとの会話も独り言も氏との会話と違って発声が全然違うのだという。
 確かに、心を伝えようとしないから、表情筋も動かなければ、歯切れも悪いし、抑揚なんて全くない。
 カラオケを鏡を見ながらしてチェックでもしなければ、俳優さんでもなければ老け声への道を一気に転げ落ちる。

 そこで老けないためにやる事の一つに「音読」が良いそうだ。
 音読は、表情筋の運動不足による顔のたるみにも効果があるそうだ。下がった広角が上がるため表情も明るく見えるようになる。
 加齢とともに弱くなった喉の筋肉も鍛えられ、嚥下能力も復活するかもしれない。
 滑舌が良くなり、喉を鍛えればマスク越しでも良く通る声になる。
 納得である。

 今日、孫達と電話をした。
 ママが2回目のワクチン接種の後、発熱をし、パパが会社を休んで看病したのに、その大変さが分かっていないらしい。
 パパが「ママを大事にしてね!」と言って会社に出勤したがあまり理解してないようだ。
 そこで電話で孫と話した。

「ママが痛い痛いの時は、いい子いい子して痛い
 所を撫で撫でしないといけないの。
 ママはずっと我慢してるんだからね。
 〇〇ちゃんが痛い時ママもパパもいい子いい子
 してくれるでしょ?
 ママが頭が痛いって言ったら、
 いい子いい子してあげてね。
 〇〇ちゃんが、それが出来たら
 真愛ちゃん、嬉しいな。
 真愛ちゃんがお電話で、〇〇ちゃんを
 いい子いい子してあげる。
 いつかできたら真愛ちゃんに電話してね。
 ママに代わって。」

「でね。今話しておいたので、頭が痛くなったら
 我慢しないで、「痛い」ってちょっと苦しんで
 みて?
 いい子いい子したら、
「ありがとう」ってハグしてあげてね。
 その後、電話をかけたいというと思うので
 真愛に伝えたい事があると思うので、
 宜しく。」

 その後、真愛は病院だったので、暫くは電話に出られなかった。
 数時間後LINEに音声メッセージが入っていた。
「真愛ちゃん。いい子いい子出来たよ。」
と、2人の孫の声だった。
 直ぐに折り返しで電話をしたのだが、
「すみません。お昼寝してます。
 ありがとう。お母さん❣️」
との返信だった。

「そうかぁ!
 褒めてあげられないのは切ないな。
 よし!ビデオを撮って、
 嬉しい気持ちを伝えよう。」
と、一代決心をしてビデオメッセージを作った。

「はーい。今日は。
 〇〇ちゃん〇〇ちゃん。
 今日はとっても偉かったね。
 電話聞きました。お利口さん。
 これは、真愛ちゃん家のお玄関の猫さん達です 
 葉っぱや葡萄の実と一緒に、音楽を奏でていま
 す。どんな曲が聞こえるかな?

「これもお玄関の花です。
 コスモスの花です。綺麗でしょう?
 ねぇ?優しい色でしょう?
 こんな色の【いい子いい子】だったんだね。
 お利口さんだったんだね。

「これは、おじいちゃんの部屋から見える
 萩の花です。
 これも秋の花です。
 遠くの方に蜜柑の木が見えるかな?
 ちょっとだけ緑の丸いの見えるかな?
 実はね。優しい心をいっぱい持っていると
 まぁるくまぁるくなるんだよ。
 パパにも、ママにも、〇〇ちゃんにも、〇〇ち
 ゃんにも優しくしてあげて下さいね。

「これは竜胆です。
 真愛ちゃんの足は、今、痛い痛いです。
 大きな大きな棘が刺さってとっても痛かったで
 す。
 誰にもいい子いい子してもらえないと
 なかなか治りません。
 だけど、2人がママにいい子いい子したり、
 優しくしたりすると、
 それがウウーーンまるいちと飛んできて、
 真愛ちゃんの足にも、「いい子いい子」してく
 れたように思います。
 だから、二人の声を聞いて、
 痛いのが取れました。
 ありがとうねぇ。
 では、
 明日も、
 明後日も、
 ずうっと、
 みんなに優しくしてあげてくださいね。」

 我ながら、若い声でゆっくりと語れたと思う。
 LINEで送った動画を聞いて、
「あら、まだ若いじゃない⁈」
と思った。

 小学校の教員をやっていて、「八郎」の授業をした事がある。厚洋さんと結婚して3年目ぐらいだったろうか。
 45分間のうち35分近くが教師判読。
 というより一人朗読劇だった。
(殆ど暗記していたから…。)
 偉い講師の野口芳弘先生が褒めてくれた。
「国語の授業でこんな素晴らしい朗読を聞いた事
 がない。
 聞き手の子供達が涙する姿。
 教師が泣きながら表現する姿に感動した。
 その後の無理な話し合いが余分でしたね。」
 それから、何年も「朗読・音読・群読」を研究した。
 厚洋さんは、
「俺はそんな恥ずかしい授業はできない。
 それはお前独特の学習方法なんだろうなぁ。」と褒めたような呆れたような物言いだった。
 この研究を引っ提げて「全国教育研究会」にも参加した。
 正しく昔取った杵柄である。

 ママからは、
「ありがとうございます😭
 すごいです✨ 電話でお話しする時より、
 しっかり聞いてお返事してます!
 伝わっている様に感じます😊」
と返信が来た。
 まだまだ捨てたもんではない。


 そういえば、厚洋さんの三回忌の日から、
毎朝、般若心経を唱えている。
 それも結構はっきりしっかりした声でだ。
 一年も経つと丸暗記するから不思議だ。
 己に言い聞かすように、
 G音の高さで、ロングトーンで唱える。
(妙な事だが、声に出して読む日本語みたいに、
 きっと朗読になっていたのだろう。) 

 「音読で声が若返る」のポイントに、
⓵読む前にほぐし体操
 両手の指を頬に当て、クルクルと円を描くよう
 に表情筋をほぐしてあげよう。2、3回ね。
 反対回しもクルクルと。
 但し、強くやるとシワになるよね。
⓶音を粒で捉える
 声を出すときに一つ一つの音をあなじ大きさに
 する事が大事。
 真珠のネックレスをイメージして、この素敵な
 真珠が音「あ」です。バラバラになったり、
 歪になったりしないよう。美しく美しく!
⓷コツは欠伸
 合唱指導でも、「脱力」が大事。同じですね。
 伸びのあるいい声は、伸び伸び欠伸ををした時
 に出ます。喉に負担のかからない様にね。
 そのためには
⓸腹筋鍛えた腹式呼吸
 お腹、丹田と言われる辺りに息を吸い込み、お
 尻の穴をキュッ閉めて声を出すと…。
 こりゃ絶対にいい。
 声だけではない。
 背筋もピンッと伸びてお腹もピッとなる。
 鼻から吸って、ゆっくり口から吐き切る。
 ロングブレス法で痩せた人もいるほどだもの。
 腹式呼吸をすればたくさん良い空気が入って
 血中酸素濃度も上がる。
 パルオキシメーターでも使うかね。99%に
 するには大変だもの。貧血起きちゃう。
⑤基本は母音。
 日本語は五つの母音で出来ています。
 口の形。作ってから声を出すこと。口を大きく
 開けましょう。
 ついでにちょっと笑顔でやってみましょう。
 これ、表情筋体操です。
⑥ロングトーン
 さっきの腹式呼吸呼吸を使って、長ーーく音を
 出しましょう。15〜30秒へ。
 長ければ長いほど、良い呼吸で良い発声です。
⓻滑舌もちょっとやろうかね。
 滑舌って舌の動き。舌の運動はほうれい線を取
 ってくれます。
 舌で歯の前の方をグルンと2周。歯の裏側をグル
 ンと2周。
 もちろん反対もやってね。
 ほうれい線を撮りたかったら、ほうれい線の裏
 側を鼻のあたりから擦ると良いとか。
 試してみて!
 で滑舌練習?
 好きな早口言葉でもやってみて。
 旦那さんに向かって
「愛とワインはwineryで香り立ち
 あなたと私は、lovelyで色気立つ
 良い事、運とは隣組。
 笑顔で幸せシワ延ばし?」
 なんて喚いてごらんなさい。
 絶対に若返ります。
⓼音読しましょう。
 なんでもいいのです。
 我が家の本棚には「声に出して読む〇〇」なん 
 て本がCD付きであるけど、それでもいいし、
 新聞でもいい。
 お孫さんをとっ捕まえて、「ねぇ、聞いて!」
 とやるのも良い。

 長い話になったけど、
「子育てにも、親子で音読を楽しむ」のはとても良い事だ。
 絵本の読み聞かせは子どもの想像力や知性を育むだけではなく、親子の心の交流の機会になる。

🟠思いっきり感情を込めて
 普段の会話と同じ様に、語りたいところは大き
 くしたり、うんと小さくして集中させたり、
 間を開けて焦らしてページをめくったり、
 スピードスピード、ガンガン読んだり、
 読み手も楽しまなくっちゃ
 で、真愛は泣いちゃうのですよ。笑笑。
🟠表情豊かに、身振りだって
 文章を読むときは、物語を頭の中でアニメーシ
 ョンとして映し出す事が大事です。
 聞き手だって、想像してるんです。
 人の顔の表情と声の音色は繋がっています。
🟠間は魔法の真
 朗読の間は人生で埋めると言われるほど、
 読み手の生きたリズム感が現れるというもの。
 いかに間を上手く入れるかが大事なのです。
 真愛は、教員時代「怖いお話」をするのが上手
 で、修学旅行で怪談話をやっては、翌日寝不足
 で具合の悪くなる子を多く作りました。
 厚洋さんがいれば、今でも怖いドラマを見て、
 ネタ作りをするのでしょうが、
「きゃー!」って言って抱きつく厚洋さんがいな
 いので見ません。
 ホントに怖くて、ホラー番組の番宣すら
 見る事ができなくなりました。年です。
 今は、怪談話もしたくありません。

 しかし、昔は、授業が早く終わると
「先生の怪談話聞きたい。」
 と言ってくれたのは、嬉しい思い出です。
 それは、真愛が「絶妙な間の取り方」と
「緩急」と「声の強弱」で演出した朗読劇だった 
 と思うからです。

 ちなみに、退職後の縦系の同窓会の時に、「怖い話」の話題になり、
「すみません。
 あの怖いお話は、全部嘘でした。」
と告白をして怒られました。

 このコロナ禍の中、声に出して人に何かをしっかり伝える事ができなくなりました。
 マスク越しにでも、
「ありがとうございます。」
が、相手の心に響く様な声で言いたいものです。

 このnoteの文を音読するだけでも、4,000文字以上の声が出せます。

ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります