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子育てパニック マスク障壁 笑顔を見ずに育つ子!

「マスクになったら、お化粧しなくなったわ」「笑わなくなったので、表情筋が衰えたわ。」「パックするより、笑顔でいる方が若さを保つ
 秘訣ね。」
いつものエステサロンで、話題になったことだ。
 更にエステの先生は、
「真愛さんは先生だったから、気になっている
 と思うけど、このマスクの弊害ってないのか
 しら。
 マスクで笑顔が見られなくなって、心豊かな
 子に育たないのではないかしら?」
 考えてもいない質問で、答えに窮した。

 確かに、真愛もマスクをかけてから、表情筋の動きが悪くなり、しっかり笑っていないと思う。
 厚洋さんが教員だった頃、どっかの授業研で「今日の学習指導は、目標を達成していない
 が、担任の先生の笑顔が素敵でいい授業だっ
 た。
 この先生と1年間一緒にいたら、素晴らしい
 子が育つと思う。」
と言ったらしい。
 家に帰って来て話してくれた。
「子どもにとって勉強の教え方がいい悪いも大 
 事だ。
 しかし、笑顔(心から)で接してくれる人と
 幼稚園・小学校・中学校・高校・大学の
 18年間過ごせたとしたら、それはそれは、 
 素晴らしい人生を歩むと思わないか?」
「うん、真愛も授業は下手だから、笑顔だけは 
 天下一品でいたい。」
と、言って、早速翌日から実施した。
 その日の帰りに
「先生。なんかいいことあった?」
「なぜ?」
「だって,今日ニコニコしてて、優しそうで、
 側にいると嬉しくなって、気持ちよかった。
 それに先生は笑ってる方が可愛い💕」
男の子からの殺し文句である。
 その日は,家に帰っても笑顔でいたので、男の子の話をすることになった。
 厚洋さんは
「いいな。お前は歯が綺麗だから笑顔が似合
 う。それに直ぐやれるところが凄い。」
羨ましそうに言ったのを覚えている。
 彼はベビースモーカーの上に、喧嘩で何本か歯を無くしていた。更に歯医者嫌いで手入れをしない。(本当に悔しかったのかもしれない)
 
 そんな彼が、真愛の学校の公開研究会に来てくれて、我がクラスに「小学館の編集長」をゲストで連れて来てくれた時のことだ。
 ゲスト授業の前に、子どもたちが作った「詩のアンソロジー」を販売する活動をさせた。
 (お金無しの売り込みだ。)
 販売営業ごっこをする事で、ただ作るだけではなく、「自分のその詩に寄せる思い」を知らない大人にプレゼンする力がつくと思ったからだ。
 子どもたちは真愛の旦那さんとは知らず、
「先生。僕の漢詩のアンソロジーいかがです
 か。李白の静夜思なんかおすすめです。」
と話しかけた。
 すると、
「へぇ。漢詩か。いいね。
 君が一番好きな漢詩は、どれ?
 何か、一編、読んでくれないかい?」
と話しかけていた。
 忘れもしない。最高の笑顔だった。
 結婚当時に見せた優しい笑顔だった。
 驚いた真愛は、何枚も写真を撮ったのを覚えている。(写真はみんな子供にあげて残っていない)
 学習時間が終わり、「あれが先生の旦那さん」と分かって大騒ぎ。
「先生が言う旦那さんと違う。
 優しくって笑顔が素敵で、褒めてくれた。
 先生よりずっといい先生だよ。」

 編集長さんとお礼の会も済み、子供達の話をし、彼の笑顔の話をすると
「職業スマイル。」
「家でも笑顔でいて!」
と言うと、
「俺の笑顔は、10000000ドルの笑顔なん
 だ。払うか?」
「うん。真愛の身体で払うから!」
呆れられて終わったが、それからは家の中でも、真愛は、笑顔でいることが好きになった。
 学校でも、叱るより褒めることが多くなった気がする。心がちょっと広くなったのか、笑顔で口を開けるとお腹の中の怒りが抜けていく気がした。
 
 話は変わるが、プールでたくさんに人に会う。ムッとして話しかけにくい人もいるが、このコロナ禍で「おしゃべり禁止になったので楽である。
 以前に書いたが、とっても美しくスタイルも良く素敵な女性なのだが、笑顔が見られず、
ややとっつきにくかった。そんな彼女が突然
「そのにゃんこちゃんのパック…。」
と話しかけて来た。
 真愛のプールサイド用のバックはにゃんこだ
「あっ。お弁当箱入れですけど、ジジです。」
というと、相好を崩して、
「いいな!可愛い💕にゃんこちゃん。」
という彼女の笑顔は10000000ドルの笑顔だった。
 笑ってもらえるだけで真愛は、幸せになった。人の笑顔って凄い力があるんだ。
 
 それが、今、マスクに覆われて笑顔が見られない。心身の発達が活発な子供達に笑顔で接していないのだ。

 真愛の自慢の孫は、「人懐こくて可愛い。」
知らない人にも「こんにちは。」と言って、おじちゃんに飴をもらったり、おばあさんに「あら、可愛い💕」と言ってもらったりする。
 しかし、今は、マスクをかけて出かけている。真愛もマスクをし、人とあまり話させない。

 たくさんの笑顔に囲まれて育った子は、心穏やかな子に育つ。
 しかし、今はそれができない。家族の笑顔だけだ。どこの家庭もそうだと思う。
 子供の成長にとって大切な「笑顔」という環境ができない今、子供の成長になんらかの問題はないのだろうか?
 エステの先生の言葉がマスクをかけてる耳に残る。
「このマスクの弊害ってないのかしら。
 マスクで笑顔が見られなくなって、心豊かな
 子に育たないのではないかしら?」
 

 教育学者の方々でこのnoteを読んでくださった方々が良い解決策を見つけてくださったら、嬉しい。
 笑う事を忘れたお姫様の話を聞いたことがあるが、笑う事ができない、表情筋を自力で動かせない心の子が育ったらと思うとゾッとする。

 大好きなパパの肩車で、ホロホロ鳥の飛翔というより落下を見た時の笑顔だ。

 多くの学校は、明日が終業式。
 外出自粛・緊急事態宣言がまた出されそうな「感染症の拡大蔓延」
 早く、笑顔の三学期が迎えられる事を願うしかない。
 

ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります