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子育てパニック お風呂タイム

 息子とお風呂に入ったのは、小学校3年生までだろうか?いや、小学校入学とともに1人で入りたがった気がする。
 湯船に浸かわせる為に、数を数えたり掛け算九九を唱えたり親の方がのぼせた事を思い出す。
「学校で何があったの?」なんて聞いていたこともあったな。
 息子が上手にシャンプーが出来ず、洗ってあげたのも理由の一つ。
 厚洋さんが、早々と飲み始めていて、飲んでからお風呂に入らせるのは良くないと考えたことも理由かな。
 この家に引っ越し、おばあちゃん(真愛の母)も一緒に生活し始め、みんな一人ひとりでお風呂に入った。
 真愛は、厚洋さんとも息子とも入りたかったが、男2人は嫌がった。
「そんな。恥ずかしいこと出来るかよ。」
 小学校4年生で、ママと一緒のお風呂は、男の沽券に関わるらしかった。
 せめて、厚洋さんとは一緒に入り続ければよかったと後悔している。
(入ろうと言うと「お前と入るとお湯がなくなる。」と言われた。
 痩せてたらよかったのかな。
 しかし、年をとってからシャンプーをしたり背中を流したりした時、「気持ちいいなぁ。何年ぶりかな?」と嬉しそうに言った事を考えると、大量な水道代なぞ気にしなければよかったと、本当に後悔した。)
 さて、子どもと一緒にお風呂に入ることはとてもエネルギーを使う。
 一歳半の孫とお風呂に入るのは、嬉しいことだったが結構気を使った。
 なんとか楽しく過ごそうとするから、自分がゆっくりする頃にはのぼせている。

 懐かしい事を思い出したのは、
「楽しまなくっちゃ」と思い過ぎないで

と言う見出しのページだった。
 この紙面のテーマは、
 ー 親子のお風呂タイム ー  だった。
 そして、真愛の様なおばあちゃんでも、忙しいパパやママでも「お風呂を気軽に楽しめるコツを3つ。
 気をつけるポイントを3つ書いてくれていた。
【お風呂タイムを子どもと一緒に楽しむコツ】
⓵お風呂での話
 真愛も悩んだ事だ。最愛の厚洋さんとなら話 
 はいらない。楽しめばいいのだ。ただ一緒に
 入るだけで楽しかった。
 まあ、息子とも小学校に上がるまでは、おも
 ちゃで遊んだり、水鉄砲をしたり、泡だらけ
 になって遊んだり、それはそれで考えること
 も楽しかった。
 しかし、子どもが小学校入学して、お風呂で
 は遊ばなくなった。
 学校でどんな事があったか聞いてみたが、
 教師をやっていた真愛は、お風呂の中で教師
 に戻ってしまった。
 子どもの行動に評価を加えてしまったのだ。
 一年生のうちは良かったが、
 2年生になると話さなくなった。
 仕方がないから、掛け算99を唱えさせる。
 こうなると拷問だったのかもしれない。
「何を話したら良いか。」
 その答えは、
「なんでも受け入れてあげるバスタイム」。
 子どもの様子を観察したり話をじっくり聞い 
 てあげられる場所がお風呂だということ。
 いじめにあっていたりすると、アザがあった
 りする。
 精神的ストレスのための皮膚異常も見つける
 ことができる。
 それ以外は、
 「お風呂ではやりたい様にさせよう。」
  ということ。
 大事なのは「子どもの話を批判しないこと」
みーんな水に流すつもりで聞け!
 そうすれば、言いたいことは「お風呂」で
 話せる関係になる。
        真愛が失敗した理由だ。
⓶無理せず出来る工夫
 子どもが「自分で洗う!」って言ったらやら
 せる方がいいということだ。
 もしも、洗えてなかったら、
「ママにも洗わせて!」と言えばいい。
 これについては、真愛もやれた。

 しかし、厚洋さんは小さい息子を浴槽に
「ボチャン💦」と落とした。
       まだ、足も届かないうちにだ。
 大泣きしている息子をタオルで抱き締めながら
「何したの?」と尋ねると、
「いや、先輩が息子を浴槽に落としたら
 泳いだって言うから、泳がせて見た。」
と,チャラっと言った。
「バカやろー!」と言ったか言わなかったか覚えていないが、記憶に「馬鹿野郎」の思いは残っている。
 息子はそれからシャンプーも嫌い、引っ越すまでシャンプーハットを使わないと洗えなくなった。
 もちろん、水泳も嫌いだった。
(水遊びは好きだったが…。)
 厚洋さんとしては、自分が体育部会にいて、水泳の講師もする人だったので、息子も早く泳がせたかったのだ。
 真愛は、シャンプーの時、優しくしていたので、信用してくれた。
 泡だらけになり「ヌリュヌリュ」なんて言いながら抱き合って遊んでいた。
 その頃は、彼のアトピーもあまり酷くなく結構長く入って楽しんだ。
 楽しく入っている真愛達を羨んだのか、
「早く出ろよ。のぼせるぞー。」
って言うのが厚洋さんの役だった。
 厚洋さんの様な人がいない時は、タイマーを使うといいらしい。
 また、毎日、楽しむことはない。
 今日は忙しいから、チャチャっと洗ってぽちゃんと入ることもあって良いのだ。
⓷全部一人は大変。
 毎日ママが入れなければいけないのは大変。
 パパに入れてもらっている時にママは、一休みするのもいい。
 子どもを洗っちゃった後は、子どもを湯船に入れて待ってもらうこともあっていい。
 毎日毎日、頑張ったら「お風呂の楽しみ」を教えられない。

以前、お風呂好きの厚洋さんが、
「おい。五木寛之ってさ
         風呂嫌いなんだって!」
と、真愛の大好きな作家さんを貶したことがある。
「お風呂に入らなくったって、死にゃあしない。」とぶんぶん怒ったことがあるが、五木さんが臭いなんて聞いたことがない。
 きっと五木さんは、お風呂にトラウマを持っているのだと思う。
 【お風呂で、気をつけたいこと】
1、入湯温度 40度。
  子どもは体が小さいので直ぐのぼせるの
  で、ぬるめにすること。

2、入浴と食事の時間は30分は空ける。
  食後は、食べ物を消化する為に胃腸に血液
  を集める。
  そんな時、お風呂に入ると血行が良くな
  り、胃腸に血液が集まらなくなる。
  消化不良で気持ちが悪くなるのだ。

3、子どもの肌はデリケート。
  あまり強く洗いすぎると乾燥してしまう。
  泡をよく立てて優しく洗うこと。
  今は、デリケート用のボディシャンプーも
  あって、良い時代になったものだ。

 コロナ禍で孫の所にも行けず、孫も真愛のうちには来られない。
 「お風呂タイム」には最高の我が家の環境なのだが、残念極まりない。

ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります