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惜ーしい惜ーしいと泣く

惜しいー。つくづく。惜しい惜しい。
だって惜しいつくづく。駄々っ子駄々っ子。
 毎朝、ツクツクボウシの鳴き声で起こされる。
「惜しいね。努力すればいいのに、やらないから、持ってる力すら出せない。惜しい惜しい。つくづく惜しい。
 オーシーツクツク。オーシーオーシー!」
と煩い。
「もう、分かってます。
 小さい頃から言われました。
 やればできる。やらないからだって、
 でもねー!努力も才能のうち。
 三日坊主で続けられません。
 やればできると思いつつ、
 やらないままこの歳になりました。
 やろうにもできない体になりました。
 確かに惜しい事をしました。

 去年は聞かなかったツクツクボウシの声だ。
 厚洋さんと一緒になった頃。団地によく聞こえてきたのは
「ミーンミーンミンミンミーーン」
と言うミンミンゼミの声だった。子安神社の森にいたのだと思う。
 この山中に住み始めて暫くの間は、ミンミンゼミもツクツクボウシもヒグラシも
「今年も来たよ。」
って鳴いていたのに、カナカナ(蜩)は、梅雨に泣いていなくなった。
 ミンミンゼミ(蛁蟟)は、随分前から来なくなった。「熱中症に注意」なんて言われる様になってからかな。
 今、noteを書いている部屋がもう30度になる。冷房つけなくちゃ!
  
 歳をとると体温が上がっても気がつかないと言う。わかる様な気がする。
 動かないで息だけいていると、代謝が悪い。
 汗も出なけりゃ、血も気も廻らない。
 
「惜しい。惜しい。」と言われたので、ちゃんと動いて、代謝もあげて、運気もあげるかな? 

 ツクツクボウシが鳴いたら、ボーとしないでなんかやろう。 
 このnoteを書いて文章修行をする。
 日本画の地塗りをしよう。
 春奈にあげる簪作ろう。
 パンチャーでキーホルダー作るのも。 
 解いた着物でリメイクも。
 詠進歌だって、クイズだって、
  
 能力が有るか無いかは、分からないが死ぬまでに伸び代はまだありそうだ。
 厚洋さんは、
「食欲も性欲もどんどん衰えるが、死ぬまで学ぶ意欲は持ち続けられる。」
って言ってた。 

 彼は輸血をしながら、読書をしたり、感じクイズを解いたり、詩の原稿を作ったりしていた。
 「生きてる限り学べるのに 
     お前は惜しい事をしてるな!」
って言われそうだ。

ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります