君津国際交流協会 活動展示会
「ちょっと下が寂しいから、せっかく作ったパネルを
持ってきて飾ったら?」
事務局のNさんが言ってくれた。
予定では、「上の4枚を貼ればいいや。」と安易に考えていた。
だが、どの委員会も素敵なレイアウトをしている。
コロナ禍で何回も流れてしまった「活動報告展示」だったので、作ってから何年も経っているし、活動そのものができていないから、展示物もない。
そんな2年越しの活動報告展示会になった。
コロナ禍第七波の来る前に、開催できただけでも良かった。
真愛の委員会は文化交流委員会だが、日本語教室のボランティアもさせてもらっている。
国際交流協会のメイン活動は、日本語教室だと思って参加させてもらっている。
せっかく日本に来て働いてくれているのに、あるいは、日本人の方と結婚してくださったのに、日本語が不慣れだからと、“職場で話ができなかったり、お隣近所さんと交流できなかったりでは切ない。”と思う。
3年前に我が町にも大きな台風がやって来て、屋根を飛ばしたり、杉が家の中に突っ込んで来たり、電柱を薙ぎ倒していった。
ライフラインを断ち切られて、20日間の被災者となった。
その時にも感じたが、外国で災害にあったらどんなに不安なのだろうか。
“防災無線の聞き取りができたら、何かわからないことがあった時に、日本人に聞けたらもう少し楽になるのではないか”と切なくなった。
高いお金を払って「日本語教室」に通っている方もいるが、場所使用量(電気代・事務所維持費等)の
100円で日本語を習えるなんていいと思う。
近隣の国際交流協会は事務所ではなく、行政関係の場所に間借りしている。だから、教室もコミュニティセンターを借りて開催する。
もちろん無料だが、事務所の有る無しで活動状況は頗るやりやすくなる。
まあ、我が街の良さと誇ってもいいと思うが、事務所がやや老朽化しているのが残念である。
宝くじが六億でも当たれば、真愛が建ててあげたい。(当たったら,きっと内緒にするだろう。)
日本語教室で、彼らの学びを支援しているうちに、
「先生。日本大好きです。
日本の文化、素敵です。
もっと日本のこと知りたいです。」
と言ってくれる。
言語は、コミュニケーションの原点であり、思いを伝える方法なのだ。
「みんなの日本語」というテキストを使って学習支援をするが、学習が終わった後の話が面白い。
「日本の着物、いいですね。」
「日本の寿司美味しいです。」
「蛍狩りですか?面白いですね。」
「ネパールのお茶です。」
「おせち料理です。」
なんて、結局は伝えたいことを、日本語で話すのだ。
使えるようになった日本語を使って、自国の良さを語ってくれる外国の学習者さんたちの笑顔が堪らなく嬉しい。
文化交流でも、2年前(コロナ禍前)には、お琴の演奏会や君津の郷土料理「太巻き寿司」を食べる会や浴衣の着付けなどをやっていたが、この2年間は全くできなかった。
日本人同士さえ交流が出来なかったのだ。
やれたのは、事務所入り口のボードに、「日本のお正月」なんてタイトルでちょっとした「日本文化紹介」をした程度。
ならば、活動報告だけでも展示して、「君津国際交流協会」のことを知ってもらいましょうと行ったのが、「展示会」だ。
7月7日七夕様の午前中に展示会場を作った。
コロナ対策に立会人を置かなければならない。
忙しい彼女が、そっと耳打ちしてくれたのだ。
「ちょっと下が寂しいから、
せっかく作ったパネルを持ってきて
飾ったら?」
全体を見回して全体のバランスを見てくれる。
自分のところだけでアップアップの真愛とは、エライ違いだ。
真愛が最初に「日本語教室」の見学に行った時に対応してくれたのが彼女だった。
(教えてあげたいけど、英語喋れないからなぁ⁈)
と不安だったが、ボランティアをしたいという気持ちだけで飛び込んだ。
「大丈夫よ。
基本的に、日本語で日本語を教えましょう。」
と笑顔で対応してくれた。
それからは、幾多の笑い話や御免なさい事件?を起こしながら、今もベトナムの女性と学習している。
今年の春まで教えていた女性は・中国から来て、日本の男性と恋をして結婚し、隣町に引っ越してきた方だった。
彼女は、今はお家の都合で土曜日(真愛の担当曜日)に来られなくなり、有料の日本語教室に通っている。
しかし、教室で知り合ったのがご縁で、お友達付き合いをしている。(彼女は「大事な友達」と言ってくれるが、孫みたいな年の差で少々恥ずかしい。)
彼女には、「外国の遊び」を日本の子どもに教える会の講師もやってもらった。
そうそう、大事な人を忘れていた。
今日の展示会の開催に一番尽力してくれたのは、事務局のIさんとTさんだ。
もちろん、Nさんも事務局だから大変なのだ。
事務局あっての国際交流協会の活動である。
7月5日の日に行った「浴衣着付け教室」も、事務局の方が支援してくださったお陰で、楽しい思い出が作れたし、「日本の素敵」も感じてもらえた。
もちろん、「着物着たい!」と言ってくれたのは、水曜日の日本語教室に来てくれている生徒さんだった。
日本語教室のボランティアの方が声をかけてくださったのだ。
Iさんの
「いいね!
やってみたら?」
の後方支援があったからである。
2年越しの「国際交流協会活動報告展示会」が、君津市生涯センターの一階で開催されている。
全国の皆様。
素敵な街、君津においで下さり
「ちょっと、見てやってください!」
全ての人が、「笑顔になれる試み」をしています。
2022年7月10日までです。
この後、上総行政センターと同ブロワーで開催予定ですが、コロナ禍がねえ…。
ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります