見出し画像

767日 哲学する場所

 厚洋さんが亡くなって767日。何時ものヘアーサロンに行って、ヘアケアとハートケアをしてもらって来た。毎回、ここに来て、様々な事を思い出したり、考えたりする機会をもらう。
 美樹ちゃんとの何気ない話の中から、「真愛の心の琴線」を震わせる不思議な言葉と巡り逢えるのだ。
 美樹ちゃんが厚洋さんの教え子さんで、彼の考え方に似ていることも真愛の感情を特別なものにしているのかもしれない。
 note I maaを見てくれる人の一人で、
「書けない書けないって言ってるけど、書き始めより文章が長くなってるの。凄いよね。」
と褒めてくれるから、ついつい裏話を話しちゃう。
「毎回、落ちている童話のコンテストに、また応募したの。また落ちると思うので、それもnoteに書こうかな?」
「どんな話を書いたの。」
「地域に伝わる話をベースに創作民話にしちゃうの。山の中の学校に行った時聞いた話。単に、その地域じゃウナギを食べないんだって話。面白いでしょ?」
「へぇ。ここら辺にもあるの。」
「あるある。」って事から始まり、我が町の日本武尊伝説や弟橘媛のお話を話しちゃった。 
 話しながら、息子に言われた事を思い出した。
「親父から、伝説とか昔話、いっぱい話を聞いてるよね。埋もれてしまう大事な話を書き留めておくのも良いね。」
 真愛の話を驚きながら笑って聞いてくれる美樹ちゃんを見て、此処は「私の癒やしの場所」だと思った。聞いてほしい事を否定しないで聞いてくれる。カウンセラーサロン?
 多分、私以外のお客様の中にも同じように思っている人が多いのだろうと思った。
 さて、日本武尊と白鳥神社の関係を話した。
(我が家の上の山の白鳥神社には、弟橘媛を祀る「橘神社」があり、流れ着いた弟橘媛の櫛が御神体だと言われている。)
 すると、美容師の美樹ちゃんだから「櫛」に反応した。
 なんでも、子供さんのために「湯島天神」にお参りに行った帰りに、小さなお寺を見つけたそうだ。そこでは、お守りが櫛の形をしていたのだという。そのお寺のことを思い出して、「髪と美容とお寺」の話をしてくれた。
 そして、一人で行ったからこそ、小さなお寺に足が止まり、黙って歩いていたからこそ色々なものが目に入った。出逢うべきして出会った「櫛形のお守り」だと嬉しそうに話した。
 その後、宗教に対する考え方も話してくれた。厚洋さんと同じ考えだ。宗教=哲学
 哲学とは、生き方を問い続けることだと思う。絶対に訪れる死に対して「どう生きるか」を考える事だと思う。だから、思想・宗教の自由だ。真愛と同じに「一期一会」のご縁や「不思議な繋がり」を大事にしちゃう人なのだ。
 そして、根底に流れる「差別偏見のない世界」「思いやりの心」の大切さを考え続ける想いに共感してしまうのだ。
 亡くなって767日。
 232番目の半素数の日。
 足して20になる日。           (真愛と厚洋さんの命数は、20)
そんな日に「ここも、哲学する場所」だと思った。ねっ!一期一会の今日。
 ちなみに、真愛の哲学する場所は「草取り」をしている時が多い事を伝えると大笑いされた。きっと、厚洋さんも笑うだろうなあ。  此処では、厚洋さんが「好きだ。」と言ってくれた「コロコロ笑う真愛」になれる。

 ↑厚洋さんのシャツを来て言ったのも、なんかのご縁かしら?
 なので、美樹ちゃんの言っていたお寺について調べてみた。
   ー湯島聖天 天台宗心城院ー
 もとは、宝珠院弁財天と称され、湯島天満宮の境内にあった。湯島天満宮は菅原道真公を祭神としているが、道真公はとくに聖天(大聖歓喜天)の信仰が篤く「天満大自在天」とも言われていたそうだ。
 明治維新の神仏分離、廃物の嵐で応時の様相は一変し、寺名も心城院と改められ、今日に至っている。
 開基以来幾度となく発生した江戸の大火・大正大震災や空襲の戦災にも遭うことなく、その度に人々のお助け場所になっていたのだ。
 このお寺は、江戸名水の一つ『柳の井戸』があることから柳井堂と称されていた。これについて徳川時代の文献にも書かれている。
「この井は名水にして女の髪を洗えば如何ように結ばれた髪もはらはらほぐれ、垢落ちる。気晴れて、風新柳の髪をけづると云う心にて、柳の井と名付けたり。」という事だ。
 この名水により大震災の時、湯島天神境内に避難した多数の罹災者の唯一の水として生命を守ったため、当寺の東京市長から感謝状を受けたと言う。
 また境内の弁財天放生池は、元禄の昔から病気平癒などの祈願で縁起の良い亀を放し、いまも「亀の子寺」として親しまれているそうだ。
 残念ながら櫛形ののお守りについてはリサーチできなかった。
 此処まで書いて、「宗教も居場所みたいなものなのかな」と持った。不安だったり、安らぎが必要だったりしたときの居場所になれば、「イワシの頭も信心から」って言った厚洋さんの笑顔を思い出した。

ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります