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ねっ、触って!撫でて!

ここ↑は、美樹ちゃんのサロン。
厚洋さんの教え子さんで真愛の髪のケアをしてくれる美樹ちゃんのヘアサロン。
厚洋さんが亡くなって後追いをせず、今、こうして生きていられるのは彼女を始め沢山の教え子さんの支えがあったからだ。
真愛は、美樹ちゃんに髪のケアだけで無く心のケアをしてもらっている。
以前は、ヘアスタイルを変えたくなると、自分の勤務先に近い所や保護者の美容院にお世話になっていた。しかし、厚洋さんの教え子「せっちゃん」が出店した時。「おい。節子が店出したんだ。良かったら使ってくれないか?」と頼まれた。「節子・節子」と言う厚洋さんに腹も立ったし、せっちゃんに焼き餅を焼いたが、真愛たちの結婚式にも来てくれていた子なので行き始めた。
流石厚洋さんの教え子だけあって、素晴らしいひとときをくれた。厚洋さんとの馴れ初めも聞いてもらったし、厚洋さんにも言えない事まで喋った。髪のケアだけで無く心のケアもしてもらった。
でも、せっちゃんは厚洋さんよりも先に逝ってしまった。心も髪もボサボサになった頃
「美樹の所に行くか?」
と聞いてくれたのは、厚洋さんだった。
「また、美樹・美樹って!」と思いながら緊張して出会った彼女だ。厚洋さんは、
「こついを頼むよ。」
って頼んで置いて行ってしまった。
焼き餅を焼いた彼の教え子と何を話して良いか分からずドキドキしたのを覚えている。
美樹ちゃんは、「えっ?奥さん?」と聞き返した事と「旦那の後ろに隠れていた真愛」を可愛い人だと思った事を後で話してくれた。

真愛は、厚洋さんがロングヘアが好きだったので、ショートにした事は無かった。厚洋さんに撫でて貰いたいので、年甲斐もなくストレートにしていた。
そして、ヘアケアをしてもらった日は、
「ね!触って、サラサラだから触って!
 撫でて❣️」
っと、厚洋さんにせがんだ。
「はいはい!可愛い・可愛い💕」
と無理やり言わせた。
美樹ちゃんには、こんな話や恥ずかしい話も悲しい話もみんな聞いてもらっている。
笑いながら話を聞き、厚洋さんの様に的確な一言を返してくれる素晴らしい女性だ。
厚洋さんが「美樹・美樹」と言ってた気持ちが分かる。「素敵な女性なのだ。」

noteを書き始めて初めての美樹ちゃんのサロンだったので、「写真撮っていい?」って聞いて撮ってもらった。
真愛の後ろで写メ撮ってる子が美樹ちゃんだ。
美樹ちゃんについては、まだまだ何本も投稿できるほど魅力的な子なのだが、
今日は、ここまで。
今日も出来上がった美しい髪にそっと両手を置いて
「はい!ねっ。」
って撫でてくれた、厚洋さんみたいに。

ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります