MAAちゃんパニック クレアチニン値
160g程度の臓器です。
心拍出量の20%~25%もの大量の血液供給を受けています。
凄い臓器です。
小さいのにこの臓器が働かない大変。
いや、ここだけでは無い、どこの臓器も器官も無いと困るのですがね。
腎臓には糸球体や尿細管といった微細な 器官がぎっしり詰まっていて、各々が濾過と再吸収という2段階方式 で役割分担をして尿を生成しています。
濾過を担う糸球体は,腎動脈から枝分かれした毛細血 管の集合体で,直径0.2mm程度のごく小さな組織で、分子のごく小さな物質は水分と一緒に濾過される。
この濾過液が おしっこの元。(原尿)
尿細管は,細長い管を上下する 過程で,原尿から生体に必要なものだけを再吸収して血管に 戻す。
その結果,栄養素(アミノ酸,ブドウ糖など)や電解質
(ナトリウム,カリウム,リン,カルシウム,マグネシウムなど)は必要量 だけ回収され、老廃物や過剰な物質はそのまま尿細管を通過し,腎静脈 腎動脈 尿管 糸球体なんだか読めない沢山のところを通過して、膀胱へ行くのだという。
最終的に尿となる仕事をする腎臓は,体液の量と組成を制御し, また体液の水素イオン濃度を適切に調節しているのだ。
糸球体濾過量は毎分100~120mL,1日当たりでは150~170Lにもなるという。
お風呂一杯が200ℓというのだから、その仕事量の凄さに感心する。
そのうちの99%が尿細管で再吸収され,尿になるのは残りのわ ずか毎分1mL程度,1日量では1.5L程度です。
身体の60㌫が水なんだから、その水を新鮮なものにしておかなかきゃあかんという訳だ。
腎臓は,生体に必要なものでもひとまず濾過し,能動的 に再吸収(一部分泌)することで生体の恒常性維持に役立っているということ。
腎臓によるホルモン分泌も,生体の恒常性維持のための重要な機能 です。腎臓は赤血球数を適正に保つエリスロポエチン,血圧を適正に保つレニンなどのホルモンを分泌する。
またビタミンDは腎臓にお いて活性型(ホルモン)になることで,腸でのカルシウムの吸収を助け る作用を発揮し、腎機能低下によりカルシウムの吸収・沈着が減少 すると,骨軟化症や骨粗鬆症が起こりやすくなるという。
糸球体は,左右の腎臓で約200万個あって、一部に障害が生じても他で機能を補えるため、機能がかなり低下しても明らかな自覚症状が現れない。
腎臓本来の役割が果たせなくなる腎不全の状態になると,元の正常な 状態への回復は見込めない。
なのにだ、ここ最近の血液検査で、クレアチニン値が徐々に上がって来ている。
真愛の小学校の同級生で人工透析をしている男性がいる。火木土曜日に何時間も掛けて治療を受けるのだ。
日本での透析患者数は年々増加 していて、現在33万人に達したという。
慢性腎臓病が注目されるもう1つの理由は,末期腎不全に至る前の軽度な腎機能低下でも,脳卒中や心筋梗塞を引き起こす可能性があるこ とがわかってきた。
日本人の慢性腎臓病患者数は,約1330 万人と推計されているが、実は腎機能の低下に気づかずに生活している人が相当数存在するのだ。
『慢性腎臓病の診断 』
慢性腎臓病は,1尿検査,画像診断,血液検査,病理検査のいずれかで腎障害の存在を三ヶ月間、認めた時に診断される。
2糸球体濾過量(GFR)が60mL/分/1.73m²未満。 腎不全になっていなくても,腎機能が低下して健康診断などで尿検査の異常(尿蛋白,尿潜血,尿沈渣)を指摘され,腎臓病の疑いが強い場合は速やかに腎臓内科を受信すべし。
GFRは,日常診療では血清クレアチニン値に基づき,推算式で推定糸球-1.094 -0.287 体濾過量(eGFR=194×血清クレアチニン ×年齢 [女性は×
0.739])として計算される。)
ただし,血清クレアチニン値は腎機能以外にも筋肉量の影響を強く受けるため,eGFRとGFRの実測値と誤差が生じる場合がある。
慢性腎臓病の腎機能の程度は,原疾患に関わらず,GFRによりG1~ G5(G3は2つのステージに分かれる)の6ステージに分類され、G1 は腎機能が90%以上の正常な状態を示し,ステージが上がるほど腎機能低下を示す。
腎機能低下の進行に伴いよく見られる症状には,浮腫,高血圧,疲労感,尿量異常。
G5は,腎機能が正常の15%を切る厳しい状態で,さらに10%未満になり透析療法が必要になると末期腎不全。
思い込みの激しい真愛は、ちょっとした数値の上下でおろおろしてしまう。
予防法はないのか?
何を食べればいいのか?
何を食べては行けないのか?
●慢性腎臓病の原因と予防
慢性腎臓病で透析療法へ至る原疾患の
1位は糖尿病性腎症(42.5%),
2位は慢性糸球体腎炎(16.3%),
3位は腎硬化症(14.7%)
経年的 には糖尿病性腎症と腎硬化症が増加し,慢性糸球体腎炎は減少しているそうだ。
糖尿病性腎症の原因の多くは2型糖尿病,また腎硬化 症の原因は高血圧で、これらは生活習慣病や加齢と関連する。
正しく真愛ではないか!
一方, 慢性糸球体腎炎の原因で最も多いのは,免疫の異常で起こるIgA腎症 。
慢性腎臓病の悪化防止には原疾患の治療,生活習慣病の対策, 生活習慣の改善が重要なのだという。
ショックだった。
人工透析?
嫌だーー!!
ーコーヒーと腎臓の健康に関する研究 ー
凄い論文が載っていた。
●コーヒーと腎機能
コーヒー飲用と腎機能との関連について,eGFRを評価指標とした観察研究が複数あります。Nakajimaらは、健康な日本の成人342名を対象とした横断研究を行い,
【コーヒーを1日1杯以上飲む人(182名)は,1 日1杯未満の人(160名)に比べ,
eGFR(平均±標準偏差,mL/分/1.73 m²)
が有意に高値になることを示しました
(80.1±15.0対76.9±12.6, P<0.05)。
また,腎機能が正常かどうかを評価指標とした多変量解析の結果,
コーヒー1日1杯以上は,腎機能正常値と有意に関連し(オッズ比 2.91,95%信頼区1.51~5.61),
腎機能低値とは関連しないことが示 されました Kotaniらは、日本人の健康診断データベースから無作為抽出した 健康成人114名を対象に,コーヒー飲用とeGFRとの関連を検討しました。
コーヒーと健康
A. 腎機能正常値P=0.001
1杯/日未満 1杯/日以上
B. 腎機能低値P=0.52
1杯/日未満 1杯/日以上
腎機能正常値(A)はeGFRが90 mL/分/1.73 m²以上を,腎機能低値(B)はeGFR 60 mL/分/1.73 m²未満をそれぞれ評価指標とした。
年齢,喫煙,性別などを調整し た多変量ロジスティック回帰モデル。
その結果、コーヒーを1日1杯以上飲む人(57名)は,コーヒーを飲ま ない人(57名)に比べ,eGFR(平均±標準偏差,mL/分/1.73m²)が高値で した(73.9±16.5対68.6±11.7,P=0.050)。この関連性が有意であることは,主要な交絡変数を調整した多変量解析で確認されました。
韓国では全国調査による大規模な研究が行われています。
この研究では,2008年健康栄養調査に参加した35~84歳の女性2673名
(コーヒー1杯/日未満:1007名,1杯/日:789名,2杯以上/日:877名)を 対象に,
コーヒー飲用と腎機能低値(eGFR 60mL/分/1.73m²未満)との 関連を検討しました。
主要な交絡変数を調整した多変量解析の結果, コーヒー2杯/日以上は,コーヒー1杯/日未満と比べ,腎機能低値が有意に少ないことが示されました(オッズ比0.59,95%信頼区間0.37~ 0.95,P=0.03)。
コーヒー飲用とeGFRとの関連を検討したメタ解析もあります。
Wijarnpreechaらによるメタ解析では,コーヒー飲用とeGFRとの有意な関連は示されませんでした(リスク比0.71,95%信頼区間0.47~ 1.08)。一方,Kennedyら13)によるメタ解析では,異質的な研究1報を除いたところ,コーヒー飲用は,コーヒー非飲用と比べ,eGFRが有意に高 いことが示されました(平均差1.99mL/分/1.73m²,95%信頼区間1.09 ~2.88)。
コーヒー飲用とeGFRとの関連は前向き研究でも確認されています。
オランダ1都市の一般住民コホート研究では,26~65歳の男女4722名 を5年毎,15年間にわたり追跡し,コーヒー飲用と,eGFR値及びeGFRの 経年変化との関連を検討しました。
コーヒー1杯/日未満から6杯/日以上まで
5カテゴリーに分け,主要な交絡変数を調整した解析の結果,
コーヒー飲用量が増えるとeGFRが有意に上昇することが示されまし た(傾向検定P=0.02)。eGFRの経年変化などの観察からコーヒー飲用に よるeGFRの上昇は,過剰濾過によるものではなく,少なくとも一般集団での適度なコーヒー摂取は腎臓に悪影響はないであろうと述べられています。
なお煎茶の飲用ではこうした効果は認められませんでした。
コーヒー(カフェイン)と利尿・電解質排泄 カフェイン摂取が尿量に及ぼす影響について,レビュー論文では, 250~300mg程度(コーヒーで4杯程度)のカフェインを一度に摂取した場合に尿量が増加することが示されています。
Sealらの研究では,健康な成人男女10名が,各飲料200mL(水,低 用量[3mg/kg]カフェイン,高用量[6mg/kg]カフェイン)を急性摂取 する試験に参加しました。
前者はコーヒー2杯程度,
後者はコーヒー4 杯程度のカフェインを一度に飲んだ計算になります。
飲料を飲んだ3 時間後までの尿量について,各飲料の経時変化を比較したところ,高用 量では2時間後と3時間後での尿量が有意に増加しましたが,低用量で は水と変わらないという結果でした
また尿中の浸透圧物質排 泄量の結果も同様で,高用量でのみ有意な増加が見られました。
ホート研究から18万名を超える参加者を解析し,コーヒー飲用無しから4杯/日以上まで6カテゴリーに分け,
コーヒー飲用と腎臓病による 死亡との関連を検討しました。
その結果,コーヒー飲用量が増えると腎臓病による死亡リスクが有意に低下することがわかったそうです。
この関連性は人種・民族にかかわらずほぼ同様であることが確認 されました。 多くの研究は健康な人を対象としていますが,腎臓病を持つ人を対承に行ってもカフェイン摂取と累積尿量(利尿作用)エラーバーは標準誤差。*同時点での低用量に対して有意差あり。†同時点での 水に対して有意差あり。
大量の血液から日々絶えず老廃物を濾しとって少量の尿として排泄し,新鮮な体液を維持するとともに血圧コントロールに必要な 情報などを身体全体のために発し続ける腎臓は,まさに「かなめ」の臓器である。
今まで、コーヒーと腎臓病の関係は実はあ まり注目されなかったが、コーヒーが腎機能を良好に保つのに役立つ 可能性を示す報告が複数あり,少なくとも,適度なコーヒーの飲用は腎臓の健康を考える上でも安全と考えてよい。
腎臓 病の原疾患として糖尿病は重要ですが,2型糖尿病のリスクがコーヒーで低減 する可能性が示されていることはよく知られているという。
コーヒー2杯程度のカ フェイン摂取による利尿作用は水と同等という話も生活の知恵として考えたいというのだ。
折下、心と体に効く「コーヒー習慣」の記事を見つけた。
コーヒー習慣については、後編に続くかな?
ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります