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ムカデに刺されたら…。

 田舎のおばさんの足で申し訳ない。
台風10号が来ていた。
「今夜は安全なところでお休みください。」と繰り返しアナウンサーが叫んでいた。
 昨年の15号の怖さを覚えているから、台風から遠くても安全な部屋で寝たくなる。
 15号の風が杉を薙ぎ倒し、屋根の棟を飛ばしたか、無事、泣きながらでも、一夜を過ごすことができたリビングで寝た。
 それがいけなかった。
 
 我が家は田舎なのと木造建築・壁もログハウス風のスギ材で作ってある。当然、ムカデ・ダンゴムシ・蟻・ゲジゲジなんかが入ってくる。
 以前にも書いたが、私は虫に刺され易い体質な様だ。それも大型の悪い虫にだ。
 新婚旅行の北海道で、スズメバチに刺され、病院に行き包帯だらけの腕になった。
 学校では、水泳指導になると子供より先にアブに刺されて膨れ上がる。
 スズメバチは、二回刺された。3回目は死ぬと言われた。
 退職してから、畑を購入し野菜作りを楽しんだが、蜂・アブ・蚊・ヒルに刺されたり、噛まれたり、草やツルにかぶれたりした。
 
 三年前もムカデに刺された。
 暑くて足を出していたところに、天井から落ちてきたのだ。
 その時は、「ズドーン」という感じの刺され方で足は痺れるわ、気持ちが悪くなるわ、寒気がするわ、アナキラフィシーショックの症状が出て死にそうだった。
 ただ、まだ厚洋さんが元気だったので、まず冷やしてくれたが、悪寒がするなら風呂に入ればいいかも?と、自分でマニューバXを塗って腫れあがっ足を温めてしまった。
 血の巡りが良くなってしまい(酷くなって、呼吸がし辛く、本当に死ぬかと思った。)
 翌日、病院に行った時には、刺された場所も分からなくなる程パンパンに腫れあがっていた。「次は、死ぬかも」と脅された。
 
 それからは、ベットルームは、ムカデ対策のお高い殺虫・予防スプレーを使っている。
 しかし、今夜は「台風」の方が気になって、
予防スプレーをかけていないリビングで横になった。
 「モゾッ」という感じがして、すぐ跳ね除けたが遅かった。脚の親指のところを刺された。
 小さな・から血が出ている。
 ズキンとした痛みもあった。
 今度、刺されたら死ぬかもなんて脅されていたので、「刺された所」を爪で摘んで血と液体を出した。
 そして、アイスノンで冷やした。
「119」にかけた。「申し訳ないが我が街の救急隊の電話番号を聞き、次に我が街の救急隊の方に、自力で行けるので夜間救急病院を聞いた。」
 助けてくれる厚洋さんがいないので、一人で車を運転して夜間診療所に行った。

 午前2時45分。
 40分近く運転して、無事到着。
 喘息の発作の方が苦しそうに治療を受けていたベットの隣で、カーテン一枚挟んで治療をしてくれた。
 若い先生だ。
 刺された所に
「局所麻酔をかけますね。
 ちょっと痛いですよ。」
と、なにやら「カチャカチャ」と音がするが、寝かされているので見られない。
 確かに痛かったが数秒だった。
 ガーゼで押さえて、包帯をしてくれた。
 起き上がると、ベッドの上の新聞紙は血だらけだった。(麻酔が効いて痛くないのだ。)
 歩くとややズキン・ズキンとしたが、病院までの痛みとは違った。
 お薬をもらって自力で帰宅。 
 直ぐお仏壇に行って
「守ってくれてありがとう。」
と手を合わせた。 
 ベットルームに殺虫剤を撒いて、冷房が効くまで待って、横になったのは、5時近かった。
 厚洋さんが生きていたら、心配させたと思ったし、救急車を呼んだだろうと思った。

 翌日、「腫れの具合を見せてください。」と言われたので、再度、病院へ行った。

 腫れぼったい感じはしたが痛くは無かった。
 診察室に入って驚いた。
 今日は、昨夜の若い先生と医院長先生らしい方?
 その先生が教え子のお父さんだった。
「大丈夫そうだね。腫れてないしね。
 もう、なにもしなくていいですね。
 薬は飲み切ってしまってください。」
 早い!
 以前刺された時は、腫れ上がって1週間。
内出血が治るまで1ヶ月近くも続いた。
 初動、応急手当てが大事なのだ。
 外科は特に応急処置を正しく効果的に行えば、傷も小さく治りも早いのだ。

 刺された所の痛みは少しだけあるが、酷く腫れることもなく。ちょっとの赤みが残っているだけだった。
 教え子さんの近況も聞けた。
 ご縁なのだ。

 地球が温まり始めているので、害虫も多くなっている気がする。
 
 さて、最後までお読み頂いたあなたへ
 害虫に刺されたら、「馬鹿にしないことだ。」○○だから、キンカン塗って…大丈夫と思わない方がいい。
 つい、1週間ぐらい前に
「85歳女性。マダニに刺されて、数日後死亡」
という報道もあった。
 デング熱だって蚊に刺されで発症する。
 ーくれぐれも害虫駆除を怠らないー

 ー刺されたら、病院へ行く事も大事ー

 

ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります