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出会い

出会いと言っても、曖昧だった思い出が鮮明になる出会いでした。
 maa noteの「愛車」で書いた厚洋さんの初めて買った赤い軽自動車の名前が判明したのです。

「免許要らない。」と言っていた厚洋さんが真愛の妊娠に伴って
「免許が欲しい」
「仕方が無いから取る。」
「教官は女に優しい!」
と文句を言いながらも諦めずに免許取得。
真愛を乗せて産婦人科病院に通ってくれた彼の最初の車は、真っ赤な軽自動車。🚗
 車は動けばいいだけで洗車もせず掃除もしているのを見た事がなかった軽自動車。
しかし、いろいろ遊びに連れて行ってくれた真っ赤な軽自動車。
 休みになる度にお弁当を作って出かけた楽しかった懐かしい思い出を辿る事ができた「愛車」の話。
 しかし、小さな車の名前を覚えていなかったのです。

 1週間前に摘んで来た「二輪草」が、二輪並んで開いた日。
 タイヤを交換に行きました。
 4月の半ば、もう雪は降らないと思って、スタッドレスタイヤをノーマルタイヤに履き替えに行きました。
 オートウェーブの受付で書類を書いていた時に、ふっと見上げたカレンダーにあったのです。
 何十年も前に見た赤い軽自動車が…。

スズキのフロンテ7-S
 この車の名前が分かった事で、彼から聞かなかった真愛が思い出せなかった思い出と出会えたのです。
 彼は、車の購入時に必ず「アカツキ自動車」に相談していました。その会社が、彼の初任の時の学区にあり、社長さんは教え子さんだったからです。真愛の車の車検もそこでお願いしていました。
 何よりも「教え子たち」を大事にしていた厚洋先生は、真愛も大好きで尊敬できる教師でした。
 だから、最初の愛車は中古車。
 「アカツキ自動車」さんに頼んで安く買えた自分の好きな「mini Cooper」「SUBARU 360」に似てる「スズキのフロンテ7ーS」だったのでしょう。
 不思議な事に、真愛は彼の最初の運転に
「怖さ・不安さ」がなかった事を思い出しました。
 彼は,ずっと「アカツキ自動車」さんで愛車を選び、真愛が車を替えると言った時
「ハスラーの赤がいい!」
と言ったのです。

 今、厚洋さんの好きなハスラーの赤に乗っている事が出来る幸せを感じました。
 出会いとか、巡り合いって人との関係だけだと思っていたけど、物とも時とも自然とも‥
 思い出ともあるのですね。

ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります