見出し画像

見るのも思い出すのも縁!

 緊急事態宣言の延長・外出自粛で今までの生活とは違った体験をしている。
 「ラプンツェルのお父さんは、厚洋さん⁈」
 
 厚洋さんは、漫画大好きな真愛を見て「頭腐るぞ。」と、よく馬鹿にしていた。
 本は壁いっぱい、多い時は10000冊ぐらいあった程の読書家の厚洋さんは「どこが面白い?想像を阻害されてるんだぞ。」と言った。
 しかし、真愛の教育が良かったのか、真愛の我儘が強かったのか、いつのまにか彼も漫画を読むようになり(本当は好きだったが男の面子⁈で)子育ての時は、アニメ「日本昔ばなし」の大ファンになっていた。
 息子が巣立ち、母が亡くなり、2人だけの生活になると元に戻った。漫画を読むのもアニメを見るのも、真愛専用のテレビで見る事が多かった。
 しかし、真愛の好きなコミック本が出れば買ってきてくれたり、自分の読み終わった本やコミックは必ず「面白いぞ!」って回してくれた。それぞれがお互いの趣味を認め合っていたのだ。
 一緒に映画には行けなかったが、一緒にビデオで映画を見た。真愛は、借りに行く事が恥ずかしくてできなかったので、全て厚洋さんのお好みの映画・アニメだった。
 

だから、「クレヨンしんちゃん」を一緒に見た事がない。(学校でしんちゃんしゃべりが流行り、それ以来嫌いだった。)

ドラえもんは、拓が小さい頃だけ!

「ちびまる子ちゃん」も「コナン」も「サザエさん」も…。
 自分は小学館からムックを出しているので、「小学館はドラえもんビルって言うんだぞ。」って随分お世話になったのに、アニメは別って見なかった。
 
 厚洋さんが亡くなって一人でテレビを見るようになった真愛は、「一緒に見ていた番組」は悲しくなるのでなかなか見られなかった。
 更に、この緊急事態宣言・外出自粛の中でテレビ・ビデオととっても仲良くなった。

 ディズニーランドの休園・映画館の営業自粛・学校の休業のせいなのか「remember me」「シンデレラ」「ラプンツェル」とアニメ映画を見る機会が増えた。
 そして,昨夜出会ったのが、〝ラプンツェルのお父さん〟だ。
 「あら、厚洋さんに似てる?」

 世の中に自分と似た人間が3人いると聞いた事があるが、アニメ映画の〝王様〟に似てると思った。人では無いのだから厚洋さんも人間離れをしていたのだろう。

 ラプンツェルのお母さん(王妃様)は、とても美しいので真愛は、似てない。
 だが、アニメを見るのも思い出すのも「ご縁」だと思った。
 ラプンツェルが言う
「今を生きる。そう、精一杯今を生きること」
 このが時世だから一層胸を打つ。ラプンツェルは、生まれてから18年間塔の中に閉じ込められていたのだもの。真愛なんてたかだか3ヶ月しか経ってない。
「今を生きる。死ぬその時まで意識があるならば、精一杯生きる。そう出来るように、しっかりと今を生きる事が未来を作る事だ。」とも思った。
 そして、厚洋さんに似ている王様が
「大事な自分の能力は、人の為に使ってこそ。
 自分の能力(夢)は、やってこその能力。
 アクティブに家の中にいたってグズグスし
 ないでアクティブに動くこと。」
と、教えてくれた。
 見て思い出すだけで、見て笑うだけで
考え方が前向きになるなんて単純な真愛だ。
 最近、ニュースキャスターも前向きなコメントが多い。そういう時期に入ったのかな?
感染症拡大   笑って誤魔化す!

ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります