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好きに理由っているの?

富山県のチューリップが満開の中で、春のハーモニーを奏でているというニュースが流れた。  
 NHKのインタビュアーが来場者の小学生の男の子に尋ねた。
「何色の花が好きですか。」
「あかー!」
「どうしてですか?」
「かっこいいから!」
 男の子は、しっかりと答えたので、凄いなと思った。
 真愛に同じ質問をされたとしたら、
「ピンク❣️」
「どうしてですか?」
「うーん。好きだから?
 何故かな?わかんない!
 どうして何でしょうね?」
と問い返してしまいそうだ。
 人が何かを好きになる時に、しっかりとした理由があるのだろうか。

胡麻プリン

「好き・嫌い」は、適合性・相性なんて同義語が検索される。
 確かに、食べ物については、「好き」な理由がはっきりしている。
 まず、アレルギー物質ではなく、食せるという事。
 次に、嗜好品のように味覚・嗅覚・視覚・触覚・嗅覚への好ましい感覚が味わえるからである。
 栄養摂取を主要な目的とせず、快い刺激などを楽しむため用いるもの。
 因みに、嗜好品は一般的に、刺激性、催酔性、芳香性などをもち、茶、コーヒー、清涼飲料、菓子類などの飲食物のほかに、ガム、噛みたばこなどの噛み料、たばこなどの嗅ぎ料も含めて言われる。
 また、食欲増進を目的とする香辛料も嗜好品に含めることがあるらしい。
 だから、「好き」の理由は何となくでも言える。
「美味しいから…。」
 食べると快感を味わえるからである。真愛はお酒が飲めない。若い頃は、吐きながら飲まされて、急性アルコール中毒で運ばれた。
 死にそうになった経験があるので、身体が拒絶するのだが、厚洋さんがShakeしてくれたバイオレットフィーズが甘くて良い匂いがしたので、「好き」と思って飲んだ。
 その後が大変だった。
 それからは、厚洋さんだけが飲んだ。
 一緒に飲めたらどんなに楽しかったかと思うと残念でならなかった。
「好き」な理由も言えるが、お酒は飲めない。
 お酒は真愛とは適合していなかったのだ。
 厚洋さんの吸っている煙草「ロングピース」の匂いも好きで、彼が煙草の封を切る時は必ず匂いを嗅がせてもらった。
 しかし、吸っても口の中で、焚き火をしたようになり「美味しく」はなかった。
 このようにしっかりと理由が言える。

良い匂い

 しかし、他の人が吸っている煙草の匂いは、気持ち悪くて嗅げなかった。
 嗜好品の好き嫌いには、精神的な事も影響しているような気がする。
 さて、最初の問題に戻るが、
「好き」に理由はないけれど、「嫌い」には必ず理由があると思う。
 いじめられたから…。
 気持ちが悪いから…。
 怖いから…。
の理由があっても「好き」なものもある。
 ジェットコースター🎢「キャー死ぬー!」
ほど怖いけど「好き」な人もいると思う。
「好き」って、自分の心の複雑なところで感じるから、理由がなくても好きなんだろうなあ。

我が家の都忘れ

最初の問いに戻るが、
「何色の花が好きですか?」
「どうしてですか?」
「…。」
 問われても、なかなか出てこない。
「紫が好き何んです。」
と答えたら、自分の中で(藤だって紫ね。)と反撃が来る。
「なんか好きなんですよ。」
 亡き母が好きだったとか、厚洋さんも好きでいてくれたし、「都忘れ」なんて名前も趣があり物語があって好きです。
 言えと言われれば、よくよく考えてなんか言えるが、やっぱり
「ただ好きなんです。
 理由がなくてはダメですか?」
と言いたくなる。
「好き」とは、適合性とか相性という。
 真愛が厚洋さんを「好き」になったのは何だったのだろう。
「相性がピッタリでした。」と言えるのは、彼と添い遂げられた今だから言える事で、出会いの時に適合性とか相性とか分かって「好き」になったわけでは無い。
「わからないけど好き!」
「ずっと側にいたいほど好き!」
 決して、厚洋さんは美男子では無いが、不思議と他の人よりよく見えた。
「その理由は何ですか?」
「……?!」
 趣向品と同じように、刺激性があり、催酔性も芳香性も感じたのだ。
 そう詩的な言い方をすれば
恋という麻薬に溺れたのだ。
愛という媚薬を注がれたのだ。
      (小っ恥ずかしい表現だ)

「好きな理由は何ですか?」
と突然聞かれて、しっかりと答えた小学生を尊敬する。
 真愛は「好き」な理由はすぐに出てこない。
「好き」なのは「好き」なのだ。
「理由を言わなければならないですか?

今日が結婚記念日

 48回目の結婚記念日。
 真愛は、今でも亡き夫が大好きです。
 理由を尋ねられたら、数えきれないほどの理由を止めどもなくあげると思います。
 そして、最後に
「好きなんです。
 理由なんてはっきり言えない。
 兎に角、好きなんです。
 厚洋さんのお嫁さんにしてもらって
 幸せでした。
 彼が逝った後もドンドン好きになっています
 好きに理由が必要ですか?」

 きっと、結婚記念日だから、彼が
「思い出せよ!俺の事。」
ってあちらで真愛を操ってこのnoteを書かせたのだと思う。
「大好きだよ❣️厚ちゃん…。
              今でも貴方が大好きです。
 だから、会いに来てください。
 会いたいです。」

ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります