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ニャンコに乾杯 ドローンに感謝

 南米・ペルーにあるナスカの地上絵の中に“ネコ”のような生き物が描かれているのを発見したとペルーの文化省が発表しました。
 丘の斜面に描かれた“ネコ”の横幅は約37メートル。右側に顔があり、真ん中に胴体、左側に尻尾らしいものが描かれています。
 その図柄には直線的・幾何学的な部分はなく、一般的にイメージするナスカの地上絵とは違うそうです。

 この図柄を発見したのは展望台の保全作業を行う考古学者とスタッフ。
 他の地上絵より100年~200年ほど古いものと考えられており、自然浸食の影響で姿が見えなくなりかけていたところを発見され、クリーニングと保存作業が行われたとのことです。
 そうそう、これを発見したのは何とドローン君だそうだ。

 拓君もドローンを操縦して、私にその映像を送ってくれる。
 ひたすら海の上を水平線に向かって進む映像をもらった時には、
「このままずっと飛んで行けたら、厚洋さんに会えるかもしれない。」
と思った。厚洋さんが亡くなって1年だった頃だった。
 ドローンの映像は、飛行機とかヘリコプターでは味わえない。臨場感というか「自分が飛んでいるような錯覚」が味わえる。
 春爛漫の桜並木の上から、一両しか無いローカル線の電車を撮った映像は、小さな神様みたいな気になった。
 その映像。電車をゆっくりと追っかけていたのだが、無人駅に停車した瞬間。
 クルッとターンして逃げるように帰って来たのだ。まさに、悪戯小僧の神様が、春の陽気に鼻歌交じりで電車を追いかけ、「あっ。見つかった!」ってすっ飛んで逃げてきたような映像だった。
 一人ぽっちになった真愛の事を心配して、送ってくれる映像を見て「癒される」真愛である。息子にもドローンにも感謝していた。
 そして、この「ニャンコ発見」の記事だ。ドローン君の素晴らしさに拍手となるのは当然のこと。人の行けない所に飛んで行って、「発見」して来るのだから凄い。
 これからは、災害時の救助や支援、事故現場の探索、遺跡の発見にどんどん活躍するのだろう。

 ナスカの地上絵の面白さは、47年前に厚洋さんに教えてもらったのが初めてだった。
 当時は、こんなに大きな絵は描けないので、「宇宙人が描いた」と言われる説があった。厚洋さんも真愛もその方が楽しかったので、大きな古い遺跡はみんな宇宙人説にして面白がった。
 まだ、猫を飼えない団地に住んでいた頃だ。団地には庭がない代わりに、空(宇宙)に近い利点がある。部屋の中から寝ながら夜空を見ることも出来た。月明かりに肌を晒すこともできた。
 若い頃は、怖いもの見たさで、「宇宙人に会ったら…。」と、壮大な宇宙に想いを馳せて、語り合ったこともあった。
 結論としては、生きているうちにこの銀河系宇宙を数時間で超えられる技術の進歩ないだろうし、地球外生物に会うこともないだろう。広い宇宙にたった一つの地球という太陽の惑星に乗っている「さびしい地球人」が俺たちなんだ。
 そんな「さびしい地球人」同士で歪み合うなんて悲しいことだと現実に引き戻された。
 宇宙開発が進み、技術の進歩は、「陸」「海」「空・宇宙」に対する夢や想像の世界を狭めていった。
 歳をとった真愛と厚洋さんは、宇宙人の話はしなくなった。
 厚洋さんは(スターウォーズのハリソンフォードに似てる)もっぱら、プリティーウーマン(リチャードギアが良かったらしい。)という地球人派になっていた。
 大好きな愛猫チャーちゃんを抱いて、家で洋画を見ていた。

 ナスカの地上絵から、ニャンコまで一瞬にして繋がった真愛の思考回路だ。
 結局は厚洋さんとの思い出になり、一緒に暮らしているニャンコの話になる。
 先日、「毎日が発見」という雑誌の「イラストコンテスト」に応募したところ「銅賞」を頂き、「スナップ写真を送る」事になった。
 少しでも若く写っているものをと考え、美樹ちゃんにも撮って貰ったが、チャーちゃんを抱いて撮った写真が一番自分らしかった。
 ナスカの地上絵のこともあり、チャーちゃんと一緒の写真を送る事にした。

 真愛もチャーちゃんも幸せで、大きなお腹になっている。

ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります