兄ちゃんとカラオケ

僕には3つ上に兄がいる。
先週末7/10(日)、兄とカラオケに行った。


兄と僕の家は徒歩15分ほどの距離にある。
実家から遠く650kmも離れた場所へ来たのに
二人とも同じ地域に住んでいる。
ちょっと面白い。

僕は昨年12月に元カノと別れて不動産屋で新居を探した。家賃や通勤時間や場所を考慮して、数ある候補の中から「ここにします!」と言って決めた。後からよく見たら兄の家とめちゃくちゃ近かったのだ。


7/10(日)は選挙の日だった。
兄も僕も投票所は同じ小学校だった。
兄から連絡が来た。

投票ついでにお昼ご飯を食べることになった。
ここ最近僕が兄ちゃんをご飯に誘っても
なかなかつれなかったので嬉しい。



支度をして外に出る。
この日はよく晴れて暑かった。

僕は日傘を差して陽の中に足を放った。
小学校に着いて、投票を済ませ、兄を探す。
兄は校庭の木陰にいた。

「なんだ、傘なんて差して」

「暑いんだよ」

「何食べる?」

駅裏にある米粉のパン屋さんに行くことにした。
町をぶらぶら歩く。

歩きながらバンドの話をする。
兄はドラム、僕はベースを弾いている。
音楽の話が通じるのはとても楽しいし
やはり居心地がいい。さすが兄弟。

お互い恋の話もする。
僕もそれなりに悩みを抱えていたが
兄の悩みはそれ以上だった。
さすが人生の先を生きているだけあるな。



パン屋に着いた。
お互い好きなパンを買う。
店先のテーブルで食べるつもりだったが、
兄が僕の家で食べようと言った。

「狭くていいならいいよ」

僕はそう言って家へと向かった。
駅前にカラオケがあった。
兄が言った。

「やっぱりカラオケで食べない?」

またまた予定変更。
計らずしもカラオケへ行くことになった。
多分2年ぶりのカラオケ。



二人で懐かしいアニソンや青春パンクを歌った。
途中からマイクも持たずに叫んだ。
両腕を上げた。拳を突き上げた。
最高の気分だ。


歌っている間にはっとすることがあった。

しょうもない事で僕が君に、
疑いばかりをかけてた事が
ここに来ると、自分のバカさが
改めて痛感できます
ガガガSP『国道二号線』

いつも歌っている曲だけど、この歌詞を見た時に思わず声が引っ込んでしまった。

本当にしょうもない事で君に疑いばかりをかけていたな。

自分の幼稚さが恥ずかしくなった。
でもその時には気づけなかった。
どうして気づけなかったんだろう。
君と一緒にいられるのが一番の幸せなのに。
どうしてあんなことをしてしまったんだろう。

そんな一部始終もあった。



「気にせず青春パンク歌えるっていいな」

と兄が言った。共感度100点。
そして終了時間間際にまた兄が言った。

「これだからいつまで経ってもback numberが歌えるようにならないんだよな笑」

共感度10000点。
まじでそれ。本当にそれ。
いつまで経っても馬鹿みたいな青春パンクを馬鹿みたいに歌っている。それはそれである意味誇りに思うし一生歌うつもりだ。
しかし、そればかりという訳にもいかない。


back numberか……そろそろ聴いてみようかな。



これが3日後に起こる事件の伏線だったのだ。



続く。

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