怪文書(愛ゆえに)

「寄越す犬、めくる夜」の5巻をやっと買いまして一気に読み返したので、感想でも。と思って書いてる。

 

連載ものあるあるなんだけど、新刊とか買うだけ買って放置してたり途中から買うの忘れてたりするんだけど、寄越す犬もめちゃくちゃそれで。まじで4年くらい読んでなかった、記憶からぬけてた。

 

※ホリミヤやエトランゼ、昨日何食べた?あたりは買うだけ買ってずっと放置状態…いい加減に読め!あ!東リベも!あとワルキューレと消えた初恋と囀る~は続巻買うの忘れんな!セッタはよこいぬと共に今回ちゃんと読みました、えらいね!最近原田に揺れまくる美船の女。

 

 

閑話休題

 

 

読み終わって最初におもったのは「誰も死ななくてよかった」「これ以上の結末はない」

だった。BL漫画で最初に出てくる感想がこれなのやばすぎん?ヤンキー漫画であるセッタ読んでる時よりひやひやしたよ…セッタはセッタで原田が意識不明だしオヤジさんのこともあるししんどいところなんだけどね…

 

馬鹿で健気でカワイソウなチンピラの菊池、ヤク中でヤクザのオンナでカワイソウな須藤、お人好しなのにカワイソウに勃つ新谷。受2人、攻1人。って構図がまず本当に良かった。

振り回されてるように見えて、振り回してる、全員がそんな感じだった。2人じゃなく3人だったからこそ、新谷がどっちも諦めなかったからこそ、あの結末にたどり着けたんだと思う。

 

3巻後半からはまーじですごかった。菊池が新谷と須藤の関係を知ってもそれでもいいと強い愛をみせてくれてよかった、新谷が須藤をほっとけなくて良かった、新谷が菊池を頼れるような関係になっていてよかった、須藤の傍に新谷がいてあの夜を二人きりで過ごせてよかった、よかった・・・(思い出し泣き)

 

須藤を救えなかったと新谷は思っているけれど、そんなことないとおもう。須藤は新谷がいたから死ぬよりしんどくても生きていこうとしてその先であんなにも優しく笑うとこができているんだから。そして新谷が須藤の傍に居れたのは菊池に大切な妹を託すことができたから、菊池と新谷がここでお互いを信頼できなかったら成り立たなかった。そして新谷と菊池は須藤にその後守られていた、須藤がいなかったら今の菊池と新谷の穏やかな生活はなかったかもしれない…うまく言えないけど、互いとその相手がいたからこそなんだよな…

んで、逃避行の夜の須藤の「好きだった」の「だった」と、再開した別れ際の「あくしゅ」に込められた気持ちをおもうと「須藤…ぜったいにしあわせになれ…」と爆泣きだったんですが、それからの後日談(おんぶるで読んだ)須藤の話にはもう…「須藤ぉ…よかったね…トッキーありがとうねえ…ううう…」とやっぱり爆泣きでした。

 

ふー、思ってたこと一気に書いたけど、三人の恋というか1:1&1:1だから書くのすげーむっかしい。

 

私は3人ともだいすきなんだけど、やっぱり最初から菊池を特別可愛がっている分、菊池への感想が多くなってしまうので、ここからは菊池と新谷の話多めに。

 

 

菊池は愛や優しさに飢えていて「名前を呼ばれるときはたいてい怒られるとき」ってくらい。カワイソウで馬鹿ですぐにぐずっちゃう甘ちゃんなんだけど、新谷に構われて「やさしさ」(端から見ると最初の新谷はただ放っておけなくてカワイソウに興奮しちゃうだけで本物の優しさではなかった気がするけど菊池にとっては初めての優しさだったんだよね…)を知って新谷のことが大好きになって、菊池にとっての全部になってしまうのすごくヒリヒリした。

それから一緒に過ごすようになって「放っておけないやつ」と「初めてやさしくしてくれたひと」だったのが「いとしい、すきなやつ」と「(新谷さんからの好き)これだけでいきていける しんでもいい(くらいにすき)」になり、お互いの気持ちを確かめた夜からゆっくりとお互いが信頼できる関係に変わってゆくのが良かった。どっちも命かけてでもお互いを守りたい描写がちゃんとあって(菊池は新谷と妹に手を出させないように会長暗殺をしようとする)(新谷は須藤が菊池を撃つ瞬間に身を挺してかばう)

 

そして、3年間のプラトニックな関係を経て「カワイソウ」でも「放っておけない」でも「やさしくしてくれた」でも何でもないまっすぐで純粋な2人の「愛してる。」3年ぶりのセックスはとてもあたたかくて尊くて、愛を誓う瞬間って感じがして…すごく感動した。(思い出し泣き2)(永遠の愛誓うような、ほんと結婚式の誓いのキスに近い感じなんだよ)(いや意味わからんし多分ぜったいちがうけど)

 

あーっと、あと、全然話かわるけど、この作品はやっぱり濡れ場がすごかった。

まず、須藤と菊池とでは真逆の抱き方をするんだよね、爆モテボーイ新谷。

 

須藤のことは滅茶苦茶にぶっ壊れるよ?ってくらい激しく乱暴に抱くんだけど(「うるせーよ!変態っ!」」って吠える新谷くん雄すぎてすごかった…喰われる)

菊池のことは、腫物にふれるように、壊さぬようにやさしくやさしく抱くんだよね。(この二人のセックスみてると脳内で尾崎豊のあいらぶゆー流れる、あの歌は布団じゃなくてベッドだけれど、読めばわかるとおもうこの感じ、胸がぎゅうってなる、行き場のない二人が寄り添って温めあうみたいな…(?))

新谷に抱かれてる時の菊池の可愛さはまじで天井知らず、あんなとろっとろな顔されたらそりゃあ絆されるよ。たまに♡つきの喘ぎがあんだけど、普通は♡喘ぎってちょっとアホエロぽさが出ちゃうと思うんだけど、そうゆうのまったくなくてむしろ切なさと甘さのバランスがすごくてのばらせんせ天才だなっておもった。

 

わたしはスイートルームの豪奢なベッドで愛し合うよりも、アパートの畳の6畳間に敷いたせんべい布団で愛し合ってるほうがグッときます。

 

そして絶対に書いておきたいのが地獄の3P…最高に興奮したし最高に切なかった。

出来るだけ優しく心も身体もこれ以上傷つけないように菊池に触れる新谷と、新谷に縋ってうわごとのように「すき♡」「きもちい♡」ってつぶやく菊池(薬のまされラリってる)と、それを見て過去のトラウマがフラッシュバックしてトイレで吐いてボロボロになる須藤…かーらーの!拘束されて身動きがとれない菊池に見せつけるような立ちバックからの菊池に顔射…かーらーの!須藤犯した新谷の無理やり咥えさせられ吐いちゃう菊池…かーらーの!2輪挿しならぬ2口挿し(Wフェラね)ここほんとうにすごかった。

 

そしてそんなところを見せられ今までの須藤と新谷の関係を知っても菊池は「それでも 新谷さんだけだから」って折れなかったの本当に健気ワンコすぎて…それをきいて菊池に寄り添う新谷…その二人を眺め涙を浮かべる須藤の「誰にも愛されない」…あーーーー!!!切ない!!!ここはもう読んでて情緒おかしくなりそうだった菊池も須藤も報われて欲しいと願ってしまわずにはいられなかった。

 

休憩終わるので半端だけどここでおしまい。(昼休憩と煙草休憩で相変わらず書いてるから時系列とかむちゃくちゃになっちゃうんだよね、反省)(してない)

 

◇謝罪◇全5巻、ずっと暗くて重くて息もできないような雰囲気なんだけど、最初に須藤と新谷がセックスするときの須藤の登場の仕方だけはインパクト強すぎて笑ってしまった、なんかごめんな笑

 

 

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