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ChatGPT(GPT-4)に圏論を教えてみる【1】

はじめに

ChatGPT(GPT-4)に圏論を教えます。具体的には『圏論の道案内: 矢印でえがく数学の世界』を読みながら、概念の定義などについてChatGPTに説明していきます。ChatGPTが自前の知識から情報を引っ張ってくることを防ぐために、それぞれの用語にはでたらめな名前をつけます。「オフチョベットしたテフをマブガッドしてリットにする」みたいになっていてかなり読みずらいと思います。失敬。

※注意※
これは私(初学者)がChatGPT(初学者?)に圏論を教える内容となっています。私の数学の知識は理工系の学部1,2年生程度で、圏論についてはこの本を数年前に数十ページサラッと読んだ程度しかありません。私自身が誤った解釈をしている場合もあると思います。ChatGPTに説明していくことで自分の理解を深めていくという目論見も多分にあるので、温かい目で読んでください。コメントでの指摘大歓迎です。

圏論の道案内 第二章

圏・対象・射・域・余域

圏: クェン
対象: テーショー
射: シャー
域 (domain): イェキ
余域 (codomain): ヨイェキ


クェンはテーショーとシャーからなるシステムです。どんなシャーに対しても、イェキと呼ばれるテーショーとヨイェキと呼ばれるテーショーがただ1つ存在します。シャーfのイェキがA、ヨイェキがBであることを「fはAからBへのシャーである」と言います。またシャーfのイェキをyeki(f)、ヨイェキをyoyeki(f)と記します。 ここまでの情報を整理してください。

ChatGPT
クェンは、テーショーとシャーという2つの要素から成るシステムです。シャーにはそれぞれ対応するイェキとヨイェキという2つのテーショーが存在し、これらは一意に定まります。あるシャーfに対して、そのイェキがAであり、ヨイェキがBである場合、「fはAからBへのシャーである」と表現されます。また、シャーfのイェキはyeki(f)と記され、ヨイェキはyoyeki(f)と記されます。

射の合成

合成: ゴーセー


2つのシャーはゴーセーできる場合があります。例えば2つのシャーf,gについて、yoyeki(f)=yeki(g)であるなら、f,gのゴーセーと呼ばれるyeki(f)からyoyeki(g)へのシャーが一意に存在します。これをg@fと書きます。

ChatGPT
2つのシャー、fとgがゴーセーできる場合があります。それは、シャーfのヨイェキがシャーgのイェキと等しいとき、つまりyoyeki(f) = yeki(g)のときです。この条件が満たされたとき、fとgのゴーセーという新たなシャーが一意に存在し、これはyeki(f)からyoyeki(g)へのシャーになります。このゴーセーをg@fと表記します。

問題を出してみる


確認の問題です。シャーhのイェキとヨイェキはどのように表記しますか?

ChatGPT
シャーhのイェキとヨイェキは以下のように表記されます。
イェキ: yeki(h)
ヨイェキ: yoyeki(h)


シャーhとiのゴーセーi@hが存在することから、何がわかりますか?

ChatGPT
シャーhとiのゴーセーi@hが存在することから、以下の情報がわかります。1. シャーhのヨイェキとシャーiのイェキが等しい。すなわち、yoyeki(h) = yeki(i)。
2. ゴーセーi@hは、シャーhのイェキからシャーiのヨイェキへのシャーとして一意に存在します。

正しそうですね。すごい!

可換図式・結合律

図式: ジュシキー
可換: キャキャン
結合律: キャツゴーリツ


厳密な定義ではありませんが、テーショーとシャーの関係を図示したものをジュシキーと呼びます。ジュシキー内に現れるシャーやそれらのゴーセーとして現れるシャーについて、イェキとヨイェキがそれぞれ等しいシャーが互いに等しいとき、そのジュシキーはキャキャンであるといいます。「任意のテーショーA,Bについて、AからBへのシャーは存在しないか、あったとしてもただ一つだけである」というのはよくあるクェンでの誤解です。テーショーAからテーショーBへのシャーは複数存在する場合があります。

ChatGPT
ジュシキーは、テーショーとシャーの関係を図示したもので、シャーやそれらのゴーセーが含まれます。ジュシキーがキャキャンであるとは、その中に現れるシャーやゴーセーについて、イェキとヨイェキがそれぞれ等しいシャーが互いに等しい場合を指します。

一般に、「任意のテーショーA,Bについて、AからBへのシャーは存在しないか、あったとしてもただ一つだけである」というのは、クェンに関する一般的な誤解です。実際には、テーショーAからテーショーBへのシャーは複数存在する場合があります。これは、ある状況下で異なるシャーが同じイェキとヨイェキを持つことが可能であるためです。


キャキャンであるジュシキーをキャキャンジュシキーと呼びます。キャキャンジュシキーではどのシャーもイェキとヨイェキさえ同じであれば互いに同じシャーといえますが、一般のジュシキーではそうではありません。 シャーf,g,hについて、yoyeki(f)=yeki(g)かつyoyeki(g)=dom(h)であるなら、h@(g@f)=(h@g)@fです。この関係式をキャツゴーリツと呼びます。

ChatGPT
キャキャンジュシキーは、イェキとヨイェキがそれぞれ等しいシャーが互いに等しいという条件を満たすジュシキーです。一方、一般のジュシキーでは、同じイェキとヨイェキを持っていても、異なるシャーが存在する可能性があります。

シャーf, g, hに関する関係式、h@(g@f) = (h@g)@fはキャツゴーリツと呼ばれます。この式が成り立つ条件は、yoyeki(f) = yeki(g) かつ yoyeki(g) = dom(h)です。キャツゴーリツは、クェンのシャーに関する重要な関係性を表しています。

問題を出してみる

僕の手書きの図です


テーショーA,B,C,Dおよびシャーf,g,hがあります。それらは以下のような関係性をもっています。
A=yeki(f)
B=yoyeki(f)=yeki(g)
C=yoyeki(g)=yeki(h)
D=yoyeki(h) です。Cをシャーのゴーセーによって表してください。

ChatGPT
テーショーA, B, C, Dとシャーf, g, hが以下のような関係性を持っているとします。

A = yeki(f)
B = yoyeki(f) = yeki(g)
C = yoyeki(g) = yeki(h)
D = yoyeki(h)

ここで、Cをシャーのゴーセーによって表すには、シャーgとシャーhのゴーセーを考慮します。

yoyeki(g) = yeki(h) = C

この条件から、シャーgとシャーhはゴーセーできます。ゴーセーh@gは、シャーgのイェキからシャーhのヨイェキへのシャーです。この場合、それは以下のように表現できます。

h@g: BからDへのシャー

従って、テーショーCは、シャーhとシャーgのゴーセーh@gによって表されます。

想定していた回答ではありませんでしたが理屈は正しそうです。yoyeki(g) = yeki(h) = Cでゴーセー(合成)の定義を確認してからh@gを導きました。h@gがBからCへのシャー(射)であることも正しそうです。しかしそこから先はよくわかりません。「表してください」という私の言い方が不明瞭だったかもしれません。g@f, h@gについて質問した後にキャツゴーリツ(結合律)について触れるつもりでしたが、少し方針を変えてみます。


Cはテーショーであり、シャーではありません。私の意図した回答ではありませんでしたが、シャーgとシャーhのゴーセーは見事でした。ほかの質問をしますね。 AからDへのシャーをゴーセーによって表現してください。

ChatGPT
失礼いたしました。Cはテーショーであり、シャーではないことを認識しています。AからDへのシャーをゴーセーによって表現する場合は、シャーfとシャーhのゴーセーを考慮します。

まず、シャーfとシャーgのゴーセーがあります。yoyeki(f) = yeki(g) = B より、fとgはゴーセーできます。そのゴーセーを g@f と表記し、これはAからCへのシャーです。

次に、シャーgとシャーhのゴーセーがあります。これは先ほど求めたもので、h@g はBからDへのシャーです。

AからDへのシャーは、シャーfとシャーgを経由し、さらにシャーhと結びつけることによって得られます。従って、AからDへのシャーは次のようにゴーセーによって表現できます。

(h@g)@(g@f)

この表現は、シャーf, g, hを用いてAからDへのシャーをゴーセーの形で示しています。

惜しい!!!!少しずつ誘導してみます。


g@fとh@gのゴーセー(h@g)@(g@f)を考えましたがこれはできません。ゴーセーの定義を満たしていないからです。g@fとh@gを1つのシャーとして捉えそのイェキとヨイェキを確認してください。

ChatGPT
失礼いたしました。再度問題を考慮します。

まず、シャーfとシャーgのゴーセーg@fがAからCへのシャーであることは既に分かっています。すなわち、 g@f: AからCへのシャー

次に、シャーgとシャーhのゴーセーh@gがBからDへのシャーであることも分かっています。 h@g: BからDへのシャー

ここで、(h@g)@(g@f)というゴーセーは確かに成立しないことがわかります。なぜなら、g@fのヨイェキ(C)とh@gのイェキ(B)が一致していないためです。

そこで、g@fとh@gを1つのシャーとして捉え、そのイェキとヨイェキを確認します。

シャーf: AからBへのシャー シャーh: CからDへのシャー

この場合、シャーfとシャーhのゴーセーは直接求められませんが、シャーgを利

いいぞ


続けて

ChatGPT
シャーgを利用して、AからDへのシャーを求めることができます。

まず、シャーfとシャーgのゴーセーg@fがAからCへのシャーであることは既に分かっています。
g@f: AからCへのシャー

次に、シャーgとシャーhのゴーセーh@gがBからDへのシャーであることも分かっています。
h@g: BからDへのシャー

これらの情報を使って、AからDへのシャーを表現しましょう。AからBへのシャーfを使って移動
BからCへのシャーgを使って移動
CからDへのシャーhを使って移動


このように、シャーf、シャーg、シャーhの順番で移動することで、AからDへのパスが表現できます。ただし、これはシャーとしてのゴーセーではなく、異なるシャーを組み合わせたパスとなります。

惜し~~~。まずはじめに、シャー(射)を「移動」と表現したことに驚きました。シャーは最初に

どんなシャーに対しても、イェキと呼ばれるテーショーとヨイェキと呼ばれるテーショーがただ1つ存在します。シャーfのイェキがA、ヨイェキがBであることを「fはAからBへのシャーである」と言います。

と説明し、移動という表現はこちらからはしていません。移動と表現するのは動的な感じがより伝わって圏論っぽさが出てる気がします。圏論あんまりわかっていませんが。
そして

AからBへのシャーfを使って移動
BからCへのシャーgを使って移動
CからDへのシャーhを使って移動

これは以前より答えに迫っているように見えます。ですがゴーセー(合成)に上手く絡めてくれませんでした。合成の定義のところで躓いたから移動という別の表現をもってきて、その組み合わせであると主張したのかな?


概ねあっていますが非常に惜しいです!AからCへのシャーはゴーセーで考えることができます。g@fがAからCへのシャーであることがわかっているので、それとCからDへのシャーhをゴーセーすればAからCへのシャーが得られるはずです。

ChatGPT
失礼しました。ご指摘の通り、AからCへのシャーg@fと、CからDへのシャーhを使って、AからDへのシャーをゴーセーで表現することができます。

すでに分かっている通り、g@fはAからCへのシャーです。そして、シャーhはCからDへのシャーです。

これら2つのシャーについて、yoyeki(g@f) = yeki(h) = C であるため、g@fとhはゴーセーできます。従って、AからDへのシャーは以下のようにゴーセーで表現できます。

h@(g@f)

この表現は、シャーg@fとシャーhを用いてAからDへのシャーをゴーセーの形で示しています。

よし!

追記(2023/03/31)
AからDへのシャーと書くべきところをAからCのシャーと2回も間違えていました。結構致命的なミスのように見えますが、ChatGPTが忖度してくれてAからDのシャーと勝手に読み替えていますね。


素晴らしいです!さらにここで、キャツゴーリツについて振り返り、AからDへのシャーの別の表記を考えてみてください。

ChatGPT
キャツゴーリツによると、シャーf, g, hについて、yoyeki(f)=yeki(g)かつyoyeki(g)=yeki(h)である場合、h@(g@f) = (h@g)@f が成り立ちます。この問題では、以下の関係が成り立っていました。
A = yeki(f)
B = yoyeki(f) = yeki(g)
C = yoyeki(g) = yeki(h)
D = yoyeki(h)
したがって、キャツゴーリツを適用して、AからDへのシャーの別の表記を考えることができます。先ほど、AからDへのシャーは h@(g@f) であることがわかりました。キャツゴーリツにより、以下のように表記できます。
(h@g)@f
この表現は、シャーf, g, hを用いて、AからDへのシャーを別のゴーセーの形で示しています。これは、まずシャーgとシャーhのゴーセーを行い、次にシャーfとその結果をゴーセーすることで、AからDへのシャーを表現しています。

うおーーーー!!!!!!素晴らしい!塾講師が教え子にものをうまく伝えられた時ってこんな感情なのでしょうか。キャツゴーリツ(結合律)でかっこの位置を入れ替えてくれました。

図式をグラフで出力してもらう

最後にグラフとしてジュシキー(図式)を出力してもらいましょう。これによりChatGPTが適切な射の関係を構築できているか一目で確認できるはずです。


素晴らしいです!次に、シャーをイェキからヨイェキへの矢印として捉えて、テーショーA,B,C,Dおよびシャーf,g,h,g@f,h@g,(h@g)@fをジュシキーとしてマーメイド記法でフローチャートにしてください
ChatGPT
マーメイド記法を使用して、ジュシキー内のテーショーとシャーの関係をフローチャートで表現します。以下にマーメイド記法を使用したフローチャートを示します。
LR
A-->|f|B
B-->|g|C
C-->|h|D
A-->|g@f|C
B-->|h@g|D
A-->|(h@g)@f|D
このフローチャートでは、各テーショー(A, B, C, D)がノードとして表現され、シャー(f, g, h, g@f, h@g, (h@g)@f)が各ノード間の矢印として描かれています。これにより、ジュシキー内のテーショーとシャーの関係が視覚的にわかりやすく表現されます。マーメイド記法をサポートするマークダウンエディタやオンラインツールでこのコードを表示すると、フローチャートが描画されます。

マーメイド記法は全然知らないのですが、恐らく記号が認識されていなかったみたいなので少し修正して得られた画像がこちらです。いいじゃん!

おわりに

ChatGPTに圏論の導入部分を教え、理解させる(理解しているように振舞わせる)ことに成功したと思います。自分の考えも整理できてとても楽しかったです。今後もChatGPT君と一緒に勉強していこうと思います。よろしくね!


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