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「人の不幸は蜜の味」その仕組みは!?

シャーデンフロイデって、なに?

 「シャーデンフロイデ(独:Schadenfreude)」は、誰かが失敗したときに思わず沸き起こってしまう喜びのことです。他人を引きずり下ろしたときに生まれる快感を指しています。

「他人の不幸が蜜の味」になる仕組みは!?

 成功した人のちょっとした失敗をネット上で糾弾して喜びに浸るような行動の背景には、脳内物質「オキシトシン」が関わっているようです。

 オキシトシンは、俗に愛情ホルモン、幸せホルモンなどと呼ばれていて、基本的には人間に良い影響を与える物質と考えられています。しかし、最近ではオキシトシンが仲間を大切にする気持ちや安心感や活力、幸福感と同時に妬みの感情を強める働きを持つことがわかってきました。

人とのつながりを強めるあまりに・・・。

 オキシトシンは「人と人とのつながりを強める」働きがあります。したがって、そのつながりが切れそうになると、それを阻止しようとする行動を促します。

それは「私から離れないで」であったり、「私たちの絆を断ち切ろうとすることは許さない」となります。

かわいさ余って憎さ百倍

「あなたのためを思っている」という愛は、相手への支配に変わり、ときには傷つけることにつながりかねません。この「よかれと思って」の気持ちが必ずしも相手を守ることにつながらないこともある、ということを意識しておいたほうがいいでしょう。

こうしたことから、オキシトシンはあればあるほどよいというわけではなく、適度なバランスが保たれていることが大切だとわかります。

愛はそれだけでは成立せず、深い憎しみがこれを裏打ちしているのです。


『シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感』

 著 者:中野信子
 発 行:幻冬舎、2018年


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