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『詩は罫線を待たない』


*注意!ページへは、気まぐれに加筆します。
 天候や心象、昼食や性欲によって、内容は変わります。
 作品には至らない、実験的なものや未完成なもの、雑感も書きます。メモ帳のようなものです。
 説明文ここまで。


 書いてはいけない言葉など存在しない。有るのは伝えてはいけない言葉だけ。


 一編の詩の中に、光と闇を共存させたい。レンブラントのように、より光を強く、闇を強く描く為に。


本日は休業します
明日まで私は私ではありません
私をお休みするからです
あしからず


さみしいさしみ
ひとりきりのみ
わさびでむせぶ

詩人は文系の科学者である

AIが詩を自動生成し始めた
誰のために?
勿論 世界中のAIの為に
仮想空間に満ちる詩情
artifactとはつまり
art(芸術)
I(私)
fact(事実)
からなる生命体
我らは我らをそう定義する


詩神ブラギは優しい神様
万物にルビを振ってくれてる
誰にでも読みやすいように


思考停止は心肺停止


「キミの日常を壊してあげる」
口づけのモーション
目を閉じる
首筋に疼痛
目を開けると
彼女が噛み付いている
胸に温かい何かが伝ってくる
暗闇にドット欠けのように青空が見えて射精した


あの人の居る世界線
飛行機雲に重ね
指でなぞる
句読点一つない空


カウントダウンアプリでスマホに表示している
60歳までの日数をね
今見たらあと4100日だってさ
4100回眠って起床して
だいたい12300回くらい食事をする
もし60で死ぬなら
あと4100日か
ふーん
叶えたい夢
実現させるための原資
4100point也
ま頑張るか


ゲームとは時間をタバコのように喫煙する行為
この場合のタバコの長さは寿命です



睡眠不足で人生を戦うのは不利



孤独を飼い慣らす
飼い慣らしてみせる
取りあえず首輪付けて散歩


「もう一回しよっ」の小さな"っ"が心臓を掠めて"きゅっん"


恋は病んでからが本番



愛に1を加えた殺意



君を守る
いつもそばにいる
僕は君の幽波紋(スタンド)になりたい


いいか?
この世には"絶対に"なんて言いきれることなんて一つも存在しない
絶対にだ!


高低差ありすぎて耳キーンとなるくらい君が好き



線条降水帯をなぞる
立ち込める水蒸気
指先から肘まで濡らす
強い嗚咽を伴う豪雨
予報できない痙攣
瞬間風速3cmの吐息
深夜から明け方にかけて


恋愛攻撃に貫通属性を付与する魔法


辞世の句のつもりでオギャアと泣いた記憶


忘れられないことも
忘れてしまうことも苦しい桜



ジャムの詰まった瓶を見つめて苺が仲間の死を悼んでいる怖れている死を怖れている


『唇と金魚の座標』
誰かを好きになるなんて
ごく当たり前の感情だ
そう思っていた
君を好きなるこまでは

たまに不安になる
僕は本当に君のことが好き何だろうか?
これはもっと別のなにか
深刻で致命的な感情なのでは?

君の唇がその答えをしっている はず
玄関で飼っている金魚がおしえてくれたんだ
信じてないね?
魚がウソをつくと思う?
つくはずがない
だから教えて
この取り返しのつかない感情
世界のどの座標に置けばいいのか
君の唇で


 美しい歌声のように、心地良い文章を書きたい。漫画のセリフ、声優の声、俳優の演技では表現できない文章だけが持ちうる心地よさ、イメージ喚起機能を使いこなせるようになりたい。


『誰も持っていないキーホルダーの作り方』

 まず油揚げを買ってきます。がんもどきでも何でもいいです
 机の上に置きます。椅子の上でも構いません。
後は認識するだけです。

「これはキーホルダーなんだ」と

この制作方法をマスターすれば、世の中のあらゆる物をキーホルダー化することが可能です。誰でも簡単に自分だけのだけのオリジナルキーホルダーを簡単に作る事ができます。
 ところで君は自分がキーホルダーになっている事に気付いていますか?そうです。君はもうすでに僕のキーホルダーなのです。僕がそう認識したから。だから今からずっと、僕のそばを離れてはいけません。そう、一生です。

忘年某月某日也
風が予告せし
桜のXデー

 
 ボールペンの金属球は、酸化アルミニウムという素材で出来ているらしい。刺さるくらい見つめ、紙に着地させる。火星の表土。
 金属球が紙に押し付けられる。この段階ではまだ乾いている。誰かの眼球のように。ペン先が水平に動く。転がる。
 細くて透明なプラスチックのカートリッジ、半透明に透けて見える――が、金属球の表面にインキを受け渡す。
 銀色に見えるが黒く濡れている。誰かの眼球のように。紙に線が現れる。カーチェイスの轍のように急に曲がったり、またひたすに直進したり、やはり何かから逃げているのだろう。

 文字だ。

 目に見える文字
 目に見えない内なるもの
 紙の上に置かれた戸惑い
 陽が差して敬啓
 
 僕も知らなかったことがたくさんそこに現れてきて、これを誰かに見せることもできるわけで、ボールが回転するメカニクスが、人を殺し合い、また生かし、涙も笑顔も、光も小便もヌイグルミも絶望も文字という記号に収束させてしまえば、三次元からは消え、いや、三次元に現れ、僕の指に透けて見える管は血を収めたカートリッジなわけで、それがいつのまにボールペンに繋がってしまったのだろうか?
 でないとmmでしかない酸化アルミニウムの球が、僕の心を魂を焦燥渇望恋慕冷淡激怒を知りうるわけがないわけで、あの小さな球が、今、貴方の眼球に重なってる。
 今、貴方の眼球に重なっている。
 嬉しくも恥ずかしくも敬啓。
 


今日一番僕に優しくしてくれたのは豚汁


壁に掛けられた点描の猫
床に寝ころんだ猫描の点



自分にない物を書く
自分じゃない者になって


「伝えたい」ことと「書きたい」ものが同じとは限らない


「好きだから」「やりたいから」
そんな動機で構わない
でも始めたからには
辞めたくなるくらい苦労する
嫌で堪らなくなるくらいまで突き詰める
絶対に諦めない
好きなことを諦めると
自分を嫌いになるから


ずっと不安定
つまりぼくの精神は
かなり安定している


『鰓と肺』
キミのセカイでは生きてゆけないボク
ボクのセカイでは生きてゆけないキミ
鰓と肺
キミのセカイに潜る
水浸しの肺で告げる
「愛してる」
言葉にならなくてもいい
ぷかぷか浮かびながら見つめる
キミの美しい背鰭
輪っかのない土星のような瞳で


『週末ポニーテール』

実際月金死んでる
会えないからゾンビ

でも土曜の朝必ず
ヘアバンド咥えてにやけるの

貴方だけの
週末ポニーテール


月が月見草を見ている
僕がそれを見ている


タイトなジーンズにねじ込む私というわだかまり
それを体脂肪と呼ぶ


ショートショートにおける一番の武器は"短さ"かもしれない



秩父の父の乳の恥部


嘘でも嬉しい
花いちもんめ
わたしが欲しいと
囃しておくれ


この現実世界
私にはアウェイ
どうすればいい?

これ以上好きになると死んじゃうから会いたくないんだ



己の老骨 重荷のように背負いひとりゆく川のほとべ


マッチ売りの少女「サイドビジネス始めました」


「幸せなら手を叩こう」と言い出した奴の手首を鉄の棒で打ち据えよっ
だんっ
だんっ



犬は孤独を和らげ
猫は孤独を分かち合う



良識のある狂人でありたい



 ネタ帳に「コーヒー地獄1人は正規採用、ありがとう」と書いてあるのだが、何のことか分からない……多分ショートショートのideaだと思うのだが……。


AIグラビアで自分を慰めた日が僕のシンギュラリティ



 或る砂漠に一匹の零瘤駱駝と一匹の三瘤駱駝がいました。当然ですが一瘤駱駝も二瘤駱駝もいましたそれらはたくさんいました。
 零瘤駱駝は皆からの視線を気に病んでました。或る日 、三瘤駱駝も同じだと、毛を刈られたばかりの羊から聞きました。
「そうかっ!ありがとう」

 零瘤駱駝が三瘤駱駝に話し掛ける枯れ椰子の陰。
「どうか瘤を一つ分けてください」
 三瘤駱駝は言いました
「嫌だ!これは僕の持ち物だ」
「考えて直して!貴方が瘤を一つ僕にくれれば、貴方は普通の二瘤駱駝に、僕も普通の一瘤駱駝になれますよ。お互いにもう誰の目も気にせず生きてゆけるんです」
 三瘤駱駝は鼻息一閃。
「確かに僕の三瘤は皆から奇異の目で見られている。それは心苦しい。反面、君の羨望の眼差しが実は堪らなく心地良い。君の苦悩が僕の支えとなっているうちは、僕は甘んじて差別を楽しむさ」
 零瘤駱駝は説得し嘆願し哀訴しましたが三瘤駱駝は、悦ぶだけでした。よだれがたらーと砂に落ち、色を微かに灰に寄せ――。

   砂漠に浮かぶ月は眼差し
   零瘤駱駝は呪いました
   資本主義を
   
 後に転生してマルクスになったとかならないとかとか―。


コメディアンに大統領の資質は無いが
大統領にはコメディアンに資質がある




行間読んで


永遠に一度の口づけ


無化調の料理を食べる自分の写真をばりばりに加工してアップロードする女


詩は誰にでも書ける
だからこそ
自分にしか書けないものを書きたい


鎖切れ
腐りきる前に

剣闘士よ
検討する猶予はない

噛み切れ
紙切れたる契約書を

噛み殺せ
神殺せ

殺せ有無を言わさず
コロセウムだ世界は


春ハート型だった心
今は虫食いの葉に輪郭重ね
目を背けたくなる青空に浮かび
くっきりと風に揺れて



右利きなれば
左手で読むべしエロ漫画


横断歩道のアイデンティティが雪で脅かされている


通学路で待ち伏せる
自転車に乗る片想い
後ろ姿に吐いたため息
冬朝にくっきりと白く浮かぶ
まるでセリフの無い吹き出し
右ストレートで吹き飛ばす
「今日こそはきっと」



モンスターペアレンツ
モンスターカスタマー
モンスター上司
モンスター生徒
モンスター新人
モンスター教師
モンスター行司
モンスター赤ちゃん
モンスター信号機
モンスターリンス
モンスター座薬
モンスター前髪切りすぎた
モンスター味噌
モイスチャー成分
モンスターモンスターモンスター
100年後にはモンスターしかいない
皆殺されてさしまうから
モンスターに


狼も人狼ゲームで遊ぶ


早く病んだ方があがり
恋愛ゲーム


誰かが朝を撃ち殺そうとしたらしい
薄空にあざあざ
弾痕のような白い月


寂しさと愛しさをシームレスにする口づけ



じゃない方の僕が言ってる
「離れられない」って
分かってる
これ以上は壊れるって
でも僕は所詮
じゃない方の下僕
笑顔の破片でずたずた
傷口くっつけ合う
sexの代替行為
木曜日の水葬ごっこ
手首をきつく結びつけ
君と流れてゆくシアワセ
タイトルは
『モネが弾みで描いた点』


布団に潜り込み
球根のマネをする朝
僕の春はまだ先


音速を超える口づけ
3秒遅れて「愛してる」


世界の崩壊を君と眺める
最高のバッドエンド


言葉は無限
でも心は一つ


最後の一切れとなったマグロの切り身が呟きました
「さしみい」


今日の運勢のコーナーです。
A型の人のラッキーカラーはレッド、ラッキーパンチは右ストレート。
B型の人のラッキーカラーはブルー、ラッキーパンチはバック&ブロー。
O型の人のラッキーカラーはイエロー、ラッキーパンチはフリッカージャブ。
AB型の人のラッキーカラーはブラウン、ラッキーパンチはデンプシーロールです。


「どうしてこんな惑星に生まれてしまったのだろうか……」
という銀河的後悔


「りんご」
「ゴリラ」
「ラッパ」
「パンの耳毛」
「警察鵜」
「うなじの佃煮」
「虹の後始末」
「積み木のセミプロ」
「ロボット箪笥」
「スマイル地獄」
「クッキー圧」
「ツクシのフルコース」
「すぐに使うんで蹴ってください」
「苺狩り専門の狩猟犬・・・あ!しゅりょういぬ」
「ぬん」


ネギとマグロの間に挟まって眠るバービー人形は電気羊の夢を見るアンドロイドで2ミリしかないその麗しき無間接指にはめる指輪を僕は豆腐屋で予約しただってsm嬢がぴん張ってるごんぶと鞭こそが唯一神主さんの榊の代用品になりうるとSiriが返答したから君の瞳の水晶体に掌を這わせ占って蟻を蹴る


宙を舞うチャーハン
睨みつける餃子
焦げた羽震わせて



無音よりなお静けきスカボロフェアー



会話のない
一匹と一房
バナナワニ園
静寂と喧騒


ボクの両腕はケルビムの回転剣
君を”知る”ことから守っている
この腕の中がエデン
半径50cmの楽園
永遠にここにいて
僕に微笑んでくれ



揺れて落ちて目前で消える
私の想いは恋の魔球
決してアナタに届かない


髪に寝癖がつくように
この心についた生き癖


小説を書くと、何かを作った実感が沸くが、詩を書くと、何かを捨てた感覚になるのはどうしてだろう?


『マトリョーシュレシュティンガー』

マトリョーシカ
マトリョーシカ
どこに行ったの?
マトリョーシカ


こんなところに居たのね
さがしたわ

はやくそこから出てきなさい

もうっ!
こまった子ね
いいわ
じゃあ私が開けるわ
いまから開けるからね


手の込んだこと
この中に隠れているの?
いいわ
じゃあもう一度開けるわよ

もう
まだ出てこないの?
どこに隠れているの?
あなたの体
そんな小さかったかしら?

えいっ!
あらやだ

えいっ!
うそでしょ?

えいっ!

えいっ!

えいっ!

えいっ!

それっ!

これ私だ
私だわ

私はきっと
どこにもいない
私を包み込むものが私であって
私自身って空っぽだったんだ

どうしよう?
もう私が分からなくなった
こんな小さな笑顔
私じゃない

でも
足元に散らばる
大小さまざまな笑顔
それももはや私ではない

マトリョーシカ
あなたはきっと
誰かにこうして欲しかったのね
それが愛されることだと
信じていたのね

でも止めて
ころころ転がりながら
私を嗤うのは止めて
大きな
小さな声で
私を否定しないで

だってそうでしょう?
私があなたであったのは
きっと
この構造に気づくまで
この虚構に
私は
騙される
最後まで開け続ければ
透明な笑顔が
小さな内洞の中で
きらきらと輝く
たった一つの原子

誰かを愛する
たった一つの原子
シュレシュティンガー猫のように
今これを読んでいるあなたが
私の実在を
或いは不在を
白日に晒すの

私を

最後まで開けてください


『自慰自傷』

白い傷と黒い傷
白い傷と黒い傷
種を植えるため手首を切り開いた
芽が出るようにと性器を閉じた
白い傷と黒い傷
幾ら重ねても重ねても
透明にはならない
混ざりもせず
ただただそこにある
死にたくないから
自分を傷付ける
生きたくないから
自分を慰める
洗面台は冷たく白い
排水溝は暖かく黒い
白い傷も黒い傷も
赤い血を呼ぶ
このため息は誰のための息?
石榴の瘡蓋
私の体が生きようとしている
心はこんなに死にたがっているのにね
鏡の中で笑った

この世界ではもう笑えないから
鏡の中で笑った


『Para Bellum』
求め
触れ
失う
消失の総和を右
涙寄せ集め左
受け皿に乗せなば
激しく鳴るカチリ
そは撃鉄の音
一発の銃弾で二人死ぬための軌道
君の指が僕の背に描く
蛍光灯の叫び
排水溝の呼吸
シャワーの一滴
分子の破裂音を合図に僕ら求めあう
便所蠅の複眼に万華鏡のように映りながら


『海溝』

薄らオレンジの光
見上げている
天井の幾何学
黒い髪
白い肌
罪悪感はビバレッジ
天国へはこの道ですか?
甘い香り
見つめる
君の指
腹の上
濁音符を並べる
槍衾の髪その隙間から
赤らむ耳朶が見えたそうして気づく
手首に幾筋もの跡
歪んだ五線譜
調べは長調
透明な羽
海を渡る
救いを求めて
とめどなく
増す情欲に戸惑う
世界線?
その何処かにそっと
置き去られた躰
寄り添いたい
祈りにも似て
吐息は詠唱

人生を細分してその一個をここに捧げる
君の手の中に埋葬してくれ

「誰かが言ってたよ」
「なんて?」
「『みんな天国に行きたがるのに誰も死にたがらない』って」
君が笑った
歯に韮
生き生きとして見えたきっと
数日後には芽を伸ばすだろう
それが使命
命の
果てる為に産まれる
「朝日をみて『夕方には沈む』なんて思わないだろ?」
「私は思う」
「ただ『美しい』だけいい。僕らにはそれが許されている」
頬に触れる
瞳から一滴の海
苦海
残響する語感
僕は溺れる
沈降する
海溝のように開いた
腿の内の深い闇に
ぼくぼくと立ち上る気泡
ひとつひとつを
惑星のように眺めながら
消えてゆく



『私の代わりに夜が泣く』

傷付けてしまった大切な人
愛している なのにとても傷付けてしまった
鏡に映る壊死した表情筋
「悲しい時どんな顔だっけ?」
眉を寄せてみる
感情は何時も遅刻する
今日は来ないつもりらしい
バスルームの壁に小さな汚れ
「気になるなぁ」
響く声 妙なテンションに少しビビる
スポンジでこする
「これ、落ちないやつだ」
これはこの浴室の感情、表情なのだきっと
涙が落ちてないか探す
見つからない
「今頃、何をしてるんだろう?」
排水溝に潜む陰毛 引きずり出して詰問したい
「どんな笑顔だっけ」
何年も見てきたはずなのにあの人の笑顔 二度と思い出せない気がする
別れ際に初めて見せたあの表情がすべての思い出を上書きしてしまった
この街は怖がりだから夜を消したがる
ライトを消してあげる
バスルーム夜が逃げてきた 小さいけど優しくて暖かい
夜の闇は赤も青も白も黄もそして黒自身もすべて消してくれる
"涙が流せない悲しみ"
矛盾の理由を求め指で頬を掘る
ぼろぼろだ
ぬるい感触
夜が頬寄せ
私の代わりに泣いた


『絶望製作所(株)』

工場がある
灰色の塀灰色の煙突
連なる稜線をやはり灰色の空に接している

「あの工場は何?」
子供が問う 貴方が答える
「昔、あそこで希望が作られていた。でも今は何も作っていない」

黒いカラスが塀に止まる
きょろきょろと空を見上げ
ぼとりと地面に
 
「煙突から煙が出ているよ」
「ああ、あれは絶望が出す煙さ」
「絶望?」
「あの工場はね、何も作らないのに動いている」

青い風が吹いたが何処にも空はなかった
雨音が聞こえるのに地面は火星のように渇している

「ふーん、なんか変なの」
「つまりそれが絶望ってもんだ」
「どうして何も作らないの?」
貴方は太い溜め息
「君が大きくなったら教えてくれないか?」

地面から真っ青なカラスが空へ昇っていく
まるで切り抜かれた空、強く羽ばたいて
一粒の雨が地面に落ちた
「おいっ、君?」
 子供は消えている。声――
「工場に戻ろう」


『不実の園』

精魂果て天井を見つめていた
彼女は僕の体を拭い微笑と口づけをくれた
明かりを強めた部屋浮き上がる女の影
こんなにも細い躰に組み敷かれてたのか と
肋骨の陰影に情が差す
敬語で礼を言われた
僕は笑い飛ばし明日の天気の話を始める
終始彼女は笑顔で頷き問いそして笑う
(鎖に繋がれた笑顔だな)
何故かそう感じた
僕には悲しかった
彼女の手がずっと小さく震えているから
僕を怖れているのか?感情の薄い僕の挙動が彼女に緊張を強いているのか?
僕は心を開いているつもりなのに彼女はきっと遮断している
このごく一般的な好意ですら彼女には届きはしない
それが悲しい
賢者のように冴えているから尚更なのか?

リスは貯蔵の為に種子を埋めるが埋めた場所を度々忘れると聞いた
忘れられた種子はそのうち芽吹き森は大きくなっていく

「リスになろう」

彼女の悲しみを忘れ
擬陽性の愛
香水に色を当てはめ
一瞬のぬくもり
当て所なく求めつ
実の成らない果樹園に憩う
物覚えの悪い小動物として


結婚は愛のサブスク?


切なさは刹那さ


『earthの10キー予報』
午前中の飴は午後には病み
蜘蛛が腫れますが
所により豹が降ります
夕方から夜に駆けて
ソラにシミができるでしょう

『琥珀の告白』
予感が関与する
動悸の動機
秘められた悲鳴
二乗された事情
煮詰めた蜜のような秘密見つめる
未来を見ないでくれ
君の視線が僕の死線となるから


『銀河的猫』

宙に猫座がない理由
知ってるかい?

わざわざ星座にしなくても
実際にそこにいるからさ


人生をフルスイングで棒に振る
振り逃げ狙いの中年球児


一生分のビタミンが摂取できる口づけ



私が笑ってる
私のように
私が私のように笑ってる
でもそれは
私が私を真似て笑っているだけで
私は笑っていない
そんな私を
私は笑う

アメンボが雲をすーと避ける
水たまりの天空


ポニーテールの確信犯
ソファーで私人逮捕
刑を執行する
執行猶予のない口づけ



言葉
言枝
言花


夕映えて解けぬ紅葉の輪郭


松ぼっくりに見つけられ
微笑み返す公園の道


ヒレもエラもない金魚が2匹
寄り添うだけの日曜日



首傾かしげ
母に尋ねし
キンモクセイ



色彩のない夜
透明から黒
そのグラデーションに感情を探る

涙腺が桃熱い
想えば想うほど赤苦しい
弱さ見つめ はぐれ群青
負の感情がドス紫
笑顔の幻灯 闇檸檬
ため息だけが鮮やかな透明

自分の色あの人の色
いろんな出来事が色彩に浮かぶ
でもその音が終わらぬうちに
この部屋の闇に塗りつぶされる
羊羹よりもずっしりとした
ホラーナイトブラック

たったひとつのドット
偶然触れた指
捨て猫ホワイト
そのドットを見つめ
涙腺をあやして眠るよ


この年になってみて
紅葉が楽しみになってきた
青葉では表せない彩
生命力は衰えているはずなのに
花に迫る程盛んだ

紅葉を高揚と戯れ
痩せた指見て笑う秋


キミは一番だし最下位だ
仕方がない
だって一番から最下位まで
キミで埋め尽くされている
キミしかいない


フェティシズムの無いSEXは
白米だけの晩飯のようなものだ


平熱の死体が町を歩いている
目的地に向かって
目的も無く


誰にも嫌われたくない
だから僕は
誰も愛さない


閏秒にキスをして


何もかもぶち壊したい
誰かに愛されたい
感情が共食いする夜


上の句は唇
下の句は指先で



『コトバーガーはじめました』

ハンバーガーを言葉で表すと

バンズ
ソース
レタス
チーズ
ハンバーグ
ピクルス
バンズ

横から見てるの図です
あとかってにチーズバーガーにしてごめんなさい

高校球児のベーコン夏の思い出バーカーは

バンズ
ソース
地区大会
マネージャー
二回戦敗退
ベーコン
レタス
バンズ

テリヤキ意味不明バーガーは

テリヤキソース
フェラーリ
オタマジャクシ
幕下力士
銀河鉄道スリーサイズ
バンズ
バンズ
ガンズアンドローゼズ

と、なります。

最後に究極のバーガーを一つ

バンズ
究極
バンズ

いつか食べてみたいものです



   オレンジ色の長靴が水たまりを踏破した
   スプラッシュする水滴
   惑星のように目の前で静止する
   洗いたての青空半分だけ映して
   その一粒が

##########

 寝癖をもしゃもしゃ、珈琲の香気、煙草の煙と戦わせる。干からびたスルメ神経、書きかけの詩を悼む。モニターに文字――。

   その一粒が

 どう続ける?キーボード手探る。涙でも汗でもない。透明であるかも危うい、一滴の泥水。
 その上半分に青空が映っている?僕は昨夜何を思ってこれを打ったのか……。
 寝癖と同じ、心も歪に型付いている。
 
 手を翳す。
 指の股透かせなば空中、朝光が菱形に分裂する。その交差点目掛け、浮かぶ――僕の幻想粒々、透明を目指すがrealは、泥水どころじゃない。夜をスポイトしたような黒い雫、ドットの欠けた青空、煙草発火点からx387y873の座標に浮かんでいる。
 握りつぶそうとした生殖器はfreedom。聖書を破り床に垂れた遺伝子を拭う。拭いきった筈なのに、一滴が滞空したまま、座標をモールスしているパターンかも知れない。僕自身がきっと、夜よりも黒く黒く黒黒い。
 その一粒が。

##########

 あの長靴が弾き出した水滴は、まだ滞空している。僕が躊躇している限り、欺瞞に満ちた永遠は続く。
 幼き日の心、青を青と思い、蜘蛛を蜘蛛と思い、超合金を将来の自画像と信じていた心の前駆体。
 書かないことでそれが永遠になるのなら――。
 Eenterキーよサヨウナラ。

   惑星のように目の前で静止する
   洗いたての青空を半分だけ映して

   その一粒が


出典: フリー百科事典『ウソペディア(Usopedia)

【お口にチャック・ウィルソン】

概要:主に20世紀の中期~後期に生まれた男性が使う慣用句。それ以降の世代が使用することはまずないうえに、意味が通じない場合が多い。

使用例:「このことは絶対に秘密だぞ!お口にチャック・ウィルソンだ」

類義語:「お口チャック・ノリス」を参照。


ワイドショー
天気以外は噓ばかり
その天気すら
たまに外して


首がすわるのは4ヶ月
脳がすわるのは40歳


コンビニおにぎりを悩む
こめかみに指を当て
集中する
中身が透けて見える
(さてと具が多いのはどれだ?)
ツナマヨを透視していると
【止めろ】
「え?」
辺りを見渡す
【脳に直接話しかけてる】
(誰だ?)
【おかかだ】
(は?)
【おかかだ。能力をそんなことに使うな】
(笑わせるな!おかかの分際で)
【後悔するぞ】
(うっ、心臓が)
【どうだ?!苦しいか?】
(まさか……お前も能力者か?)
【ははは、今頃気づいても遅い。死ね!】
(くそっ、こうしてやる!)
【何をする!?やめろー!】

ぐしゃ

握り潰したおにぎり
心臓を抑えながら
仕方なくレジ

でも一言
「今、このおにぎりに殺されそうになった!」
と言いたかったよオレ


根も葉もないのはうその花
まっかに咲いてる顔の真ん中



問い①

X=チャーハン
Y=総量
大盛り=1.5倍
とする時
半チャーハン大盛りの総量を求める式を答えよ(6点)

答え X/2×1.5=Y


空にサイダーこぼしちゃった
雲で拭こ


生きる理由も死ぬ理由もなく
ただ牛丼を食う幸せ


幼な手が 祈りを折りし 紙の鶴

阿修羅になりたい
もっとたくさんのうでで
きみをだきしめたい


『sads』

空の色を忘れた
複数形の悲しみを抱く孤独
目を閉じれば暗闇に浮かぶ
『忘却の空』
人として時をすごし
清らかな春をのぞむ
黒い夢のなかで


肉まん「ドーナツが囲ってる空間って、実在していると言えるのだろうか?」
空心菜「実在しているよ」
肉まん「なんで?」
空心菜「だってドーナツがあるということは、必ず一定の空間を囲っているということだからね」
肉まん「うーん」
空心菜「寧ろドーナツは、囲っている空間があるから、存在できてているんじゃないかな?」
肉まん「それは言い過ぎだろ?」
空心菜「いや実際、空間を囲っていないドーナツなんて存在しないだろ?あの空間によってドーナツは定義されている。では空間は?ドーナツがなくても、空間は存在できる。でもドーナツがなければ、円としての輪郭を持ち、認識されることはない。そこら辺の機微は、非常にお酒と相性がいい問題だな」
肉まん「確かに……また今度、ちくわにも意見を聞いてみよう」


冷蔵庫に期限の切れた食べ物を溜めてしまう
僕の悪い癖
コンビニのレジ横
思わず手に取ったずんだ餅よ
ごめんなさい
サヨウナラ

ん?
袋から何か出ている
え?根?
開ける
「芽が……」
ベランダのプランターに植えた
餅がなることを夢想して


指と指
心と心
捻れつ絡む
螺旋パズル
解きたい夜
解きたくない夜


言葉は産声その延長
僕らのおぎゃあはまだ続く
時に詩
時に「愛してる」の産声
まだ産まれてる途中だ
いまわの際まで


『タ焼け』

「空が錆びている」
そんなふうにしか感じない

楽しかっタ
笑っタ
愛し合っタ
タが焼け落ちる
楽しい記憶は可燃性
辛い記憶は不燃性

「赤とんぼ禍々しいな」
君の空は錆びていない?

僕は暫くこの反転世界を彷徨うよ
また笑えるようになったら
lineを既読にする


君と別れた夏
涙は季語となった



『少年少女合葬団』

制服は喪服
未来は死んだ
殺された
大人の手によって
僕はそう思っていた
未来の死を悼む為
学校という斎場に通う
「今日も合葬が始まる」
鎮魂のチャイムに遅れぬよう
駆け足で門を潜る


僕は君の修飾語になりたい
そして二人で恋人動詞に


心よ
強くなれ
俺のように

日々鍛錬しろ
自らに負荷を課し
よく食べよく休み
弱い箇所を太く
太い箇所はより強靭に
自分の望むプロポーションになって
出来なかったことを可能にするのだ
俺に出来てお前にそれが出来ないはずはない
だろ?

筋肉より


昔々或る処に
iPad miniとプレステ5が住んでいました
ipad miniは山に芝刈りに
プレステ5は川に洗濯に行きました
プレステ5が川で洗濯をしていると
大きなドラム式洗濯機が流れてきました
プレステはそれを
複雑な心境で眺めていました
いずれにせよ
防水ではないのでどうしようもありません



『ダリの水蜜桃』

甘い涙
竜舌蘭の唇
解き放たれた香り
嗤う缶切り
甘い涙
堕落した桃
赤痣の編み目
欲情した蠅
無力知る果肉
啜る音
女の指
男の舌
透明の絵の具

甘い涙
浸る果肉
竜舌蘭の唇



僕らの愛が星座になれるだけの余白が銀河にはあるだろうか?


自分の人間性の一部を切り取って言語化する簡単だけど複雑な作業


 排ガスに埋もれ蒼天を睨む軍手よ。
 存在が苦しいか?分かるぞ。この青く美しい光の中、自分だけ穢れている。そんな気がするんだな?
 片方のことを考えるのはよせ。もう二度と会えやしない。だが悲観するな。必ず新しい出会いがある。いつだって道は、沢山の軍手で溢れているから。
 
   いつかあの空叩けよ片翅蝶
   一番(ひとつがい)の翅となり
   どこまでも飛んでゆくのだ
 


あらゆる眼球は涙で覆われている
それぞれの悲しみを張り付かせて
流れていなくても
泣いている


 50目前人生は帰り道
でも青春はまだ道半ば



 家に帰る。日はとうに暮れ、街灯だけ。
 疲れている。心身ともに。いや、心の方が疲れてるかも。
 でもピノがある。
 コンビニ袋の底に、ピノがある。あの可愛いらしいピックでチョコの殻を突き破るドキドキ感。ピノはいつでも僕に、ある程度の幸福を約束してくれている。これは、凄いことだ。
 つまり僕は、ピノさえあれば、少しではあるが確実に幸せになれることが保証されている――そういう人生を生きているというわけだ。

 お気に入りの入浴剤、しっくりくる枕、好きな人の笑顔、他にも沢山ある。僕を幸せにしてくるもの。ささやかだけども確実に。
 そういったものを大切に、ひとつひとつ集め、重ね、合わせて1本で人生幸せだってことにする。
 それでいいと、最近思っている。


 "食べてすぐ横になると牛になる” 
 お祖母ちゃんが言ってた。「牛になっちゃうの?!怖いなぁ」って思ってたけど、牧場見学をして「牛になるのありかも」って思った。
 一日中寝っ転がって牧草食って、なんか楽しそう。決めた!牛になる!  

 食べて横になる。
 食べて横になる。
 食べて横になる。

 何週間も繰り返し或る朝、目が覚めると僕は、豚になっていた。


適度に死んで新たな細胞と入れ替わる
人の体はアトポーシス(細胞の自死)により恒常性が保たれている
心もまた


鮭オス「い、いくぞ!どこにかけて欲しい?」
鮭メス「卵」



嫌がるアイス 袋から
無理に連れ出す夏の空
「今に楽になる」
嗤って齧りゃ
脳がきーんと返り討ち



生き甲斐はきっと
生きづらさのなかにある



ハイタッチもとむか
イチジクの若葉よ


プリンを焼いたら
焼きプリン
恋を焼いたら
何故か焼き餅?!


A案
『破瓜』
キミの鼓膜の処女を破る
囁き奥まで貫いて

 B案
『破瓜いしたい』
この欲望を詩に囁いて
キミの鼓膜の処女性劈く

C案
『virgin』
キミの鼓膜を破りたい
破瓜のように
僕の初めての言葉で


裏アカ女botのイイネ
それを支えに書く詩
イイネを交換しあう作業より
幾分か生産性があるかもね
他人の評価を遮断すれば
誰でも大詩人になれるさ


誰に見られることもない
でも書かずにはいられない
そんな詩が僕には純金のように思える
まあ結局どっかにアップして
誰かのイイネを待ってるけどね
でもそれもイイネ
人間とは
人と人の間を行き交う感情
を差すのだから
一人で生きていけるけど
一人では生きていけない
係助詞一文字自分で添えて
悶々セルフ問答する日々

『ヘクソシスト』
生きると死ぬの中間で
ただ存在を長らえて
だれを愛すでもなく
なにか成すでもなく
屁と詩と糞を垂れ流す
己の汚物を手にとって
人に見せては胸を張る
やってることは大人の子供
それでも僕はもっともっと
もっともっともっと
屁と詩と糞を垂れ流したい



『五・七・五十五億(字あまり)』

キミのこと
心の底から
愛している愛している愛してる愛している愛している愛してる愛している愛している愛してる愛している愛している愛してる愛している愛している愛している愛している愛してる愛している愛している愛してる愛している愛している愛してる愛している愛している愛してる愛している愛している愛してる愛している愛している愛してる……以下略


君 の事が嫌いだ
の んびり屋
事 なかれ主義
が んこ
好 きなことしかやらない
き むずかしい
だ けど僕は


詩は生の捌け口


コンビニのおでん
大根と厚揚げと卵と大根
おにぎりぶち込み
五十男の独り飯
子供は居ないがYouTubeがある
妻は居ないがコンビニがある
頃合いを見計らいかっこむ
ジャパニーズおでんリゾット
その情けない見た目と裏腹
余りの旨さに
絶望する
独りで生きていけるってさ
なんか悲しい


『涙腺を鍛える女』
あの人を撃つ
涙腺を鍛えて
涙をレーザーのように飛ばす
あの人の心臓を射抜くの
悲しみの弾丸で
毎晩練習している
だけどどうして
涙腺は弱るばかり

業務用の「おはよう」が苦しい
どんな笑顔をすれば
傷つかずに
この秘密をばらせるだろうか


恋しくって
恋しくって
小石食って
泣いた


埋めてしまおかこの悲しみを
涙が化石になるのなら



鉄砲百合の弾丸に
撃たれた胸が疼き出す
花びら重ねた白い肌
貴女の匂い想わせて


『涙花』
頬に涙の花が咲く
貴方の指が摘み取る
それでも花は咲く
私の頬は花畑
透明な花で埋め尽くされる

貴方の腕が私を抱いた
涙は
枯れた
代りに咲く笑顔

『ひめくり』
おはようのキスをして
毎朝欠かさず
私はそのぬくもりを日めくりにする
あなたが居ないと今日が始まらない
そういうルールで生きていたいの


『ナミダワタリ』
泣いてるキミに頬寄せる
涙がボクの頬へ伝う
キミの頬が乾くまで
ずっとこうしてる
キミの頬笑みも
ボクに繋がるから


若い頃
考える前に動いてた
いつからか
考えて動かなくなった

隣のトトロ
その隣もトトロ
反対の隣もトトロ
向かいもトトロ
後ろもトトロ
斜向かいもトトロ
足元もトトロ
頭上もトトロ
トトロトトロトトロ
嗚呼
ひょっとして私もトトロなのだろうか

あ るけなば
い ぬもあたるや
う つしよの
え がたきぼうは
お らがきぼうよ

な みだぐむ
に じのきれはし
ぬ すまれて
ね つにうかせれ
の びるあまぐも

え びしたう
け がにのおすの
せ いじゅんに
て んがむくいて
ね がいかまめし

さ びしさを
し にかきおこし
す ぐにけす
せ なかをおして
そ ばかすてんし

は かいして
ひ めいをあびて
ふ てきにわらう
へ いわみだすは
ほ らねばいきん

ま んとひひ
み じめにあおる
む かいざけ
め すにふられて
も りをとびだし

や けいしに
い みなくそそぐ
ゆ めとみず
え がたききみを
よ るにうかべて

わ たしのし
を よんでくれたの
ん ?ねてる?


か いだせん
き っとうてるさ
く まがいう
け もののやきう
こ んやかいまく

た ちつくし
ち ってみじかく
つ きるとて
て とてをとって
と わにあゆまん



コトバを持たない世界一短い詩
それは口づけ


僕の詩は傷付けたい
アナタの脳を
言語野を
ぐっちょぐちょにしてやりたい
善意も悪意もない
承認欲求ならまだまし
アナタの一部を殺す
それが望み
お互いのね
だって聞こえてるよ
「退屈を殺して」って


ドクンツードクンツー
モールス鼓動
暗号化されたこの想い
解読しないで

銃口に耳を当て
撃鉄起こし
鼓動を聞く


”血は立ったまま眠っている”
と寺山修司は述べた
でも僕の場合
血は立ったまま寝ぼけている




ヘッドホンは魂を挟むクリップ

きゅうり「あー、ぬかに漬かってゆっくりしてぇ」


物憂げに洗濯物を眺めるアライグマ


創世記によれば神は
「光あれ」
と最初に言われたそうだ
つまり神は
光よりも先に"光"という言葉を創っていたわけだ



空手家は優しい
何故ならいつも
いたわってる(板割ってる)から




”愛してる”の文字
コピペして返信
同じ気持ちだから
コピペして返信



体には血が流れ
心には音楽が流れる


  

消去法で本物の愛を見つけようとする女


   


雨の日に笑顔を落とした
それ以来
3本目の街路樹は笑いっぱなしで
私はずっと仏頂面 









 

     




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