逆転の発想で「東京湾揚水発電所」は如何?

現代日本でまさかの構造的停電危機や電気代の大幅な値上がりなどの現実を整理すると、後知恵ですが「3.11以降の電力政策は失敗だった」と言っても過言ではないでしょう。「これは誰のせいだ」といった責任論も大切ですが、より重要なことは原因分析と対策立案です。その上で、今利用可能な資源で、どのようにすれば閉塞した状況を打開できるかに知恵を出す時でしょう。

閉塞した状況

今以上に太陽光発電を拡大しても、曇天時や夕方以降など、需要に対応した発電ができないので課題の克服に貢献する効率は高くないでしょう。原子力を活用するにしても、“気まぐれな”天候に左右される再生エネルギーの発電にきめ細かく対応するのは困難でしょう。それらを解決するのは、効率の良い電池の開発ですが、これは研究開発中で現実のコストを考えると今すぐ利用はできません。既存の“電池”として揚水発電所を設置できれば道は開けるはずですが、環境破壊を最小に抑えながら建設できる用地の取得は、日本においては現実にはハードルが高いようです。

問題解決の方法

これらを勘案して、原子力も再生エネルギーも同様に重要でバランスよく活用するための方策として、“電池”としての揚水発電所を海上に建設することを提案致します。特に最大の需要の地である東京で、「東京湾を電池化」できたならば、痛快な打開策になると考えます。

海でどうやって”揚水”するのか

通常ならば「下池」としての活用が考えられる海を、図1のように逆転の発想で「上池」として活用する形の「揚水発電所」を建設できないでしょうか。日本は四周を海に囲まれており、波静かな湾にも恵まれております。東京湾でも可能ではないかと思います。


航路の確保や漁業権など、クリアすべき課題も当然ありますが、「東京湾アクアライン」として長大な高架橋を会場に、トンネルを海底に通した日本にできないはずはありません。当然コストもかかる話ですが、そこは再エネ賦課金の収入を担保として建設国債を起債するなど、知恵を絞れば可能なのではないでしょうか。

広がる経済効果

また、手法が確立できれば、原子力や風力などとセットで、日本国内だけでなく、諸外国に輸出もできるかもしれません。なにしろ地球に存在する海は広いのです。

むすび

私は電力も建設も専門家ではありませんので、これは巷間言われる「ぼくのかんがえたさいきょうのけいかく」そのものです。しかし妄想として笑われるのは覚悟の上で建設的な提案を致します。ご批判は大歓迎です。
国会は今回も麻痺してしまい、期待できません。そこで識見の高い皆様に、ぜひとも前向きで日本を元気にする具体策の議論を推進して頂きたいと考えております。

(受験も佳境です。浅い話で恐縮ですが本日はこの辺で。)

(おわり)

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