染め替えへという啓示-プロローグ-
いま私は、とても、ワクワクしている。
ひとつの節目を迎えようとしている。誕生日だ。
今年の誕生日はなぜか格別に嬉しくて、その日が近いというだけで、自分が迎える年齢に既になっていると度々錯覚してしまっていたほどである。
ここ数ヶ月で、見事に熱を帯び止まらなくなりそうな予感をさせる関心事が幾つかできた。熟成している最中とも言えようか。
その目まぐるしさに振り回され、到底追いきれないと感じてしまう。
ところが、そんな思いまで覆い尽くして、情熱がひっきりなしにせっついてくるのだ。