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MMDモデルをUE4に持ってきて表情を付けたりする方法

このページではMMDモデルをUnityを経由してVRM化して、UE4向けプラグインのVRM4Uで扱えるデータにして、UE4で扱える状態にする方法を簡易的に説明します。
すでにMMDをVRM化する手順は、Unityで完成されており、その仕組を利用してUE4でも扱えるVRMデータを作るという流れです。
ちなみに著者はUnityまるで詳しくないのですが、変換する作業ぐらいはそれほどつまらずに理解できました。

その上で、UE4上で、表情をつけたり、髪の毛を風で揺らしたりするところまで紹介します。

サンプル画像に使わせていただいているMMDは、Tda式初音ミクV4X_Ver1.00、Tda式初音ミク・アペンド_Ver1.10、初音ミク MMD_muuubuです。

■導入が必要なもの
Unity
-MMD4Mecanim
http://stereoarts.jp/
-UniVRM
https://github.com/vrm-c/UniVRM/releases

UE4
-VRM4U
https://github.com/ruyo/VRM4U

■手順
1.PMXファイルをUnityに読み込む

MMD4Mecanimの導入のチュートリアル
https://qiita.com/hiroyuki_hon/items/931c79164b0ffe19517f
大体上記の手順を踏めば大丈夫です。ここで必要なのは、モデルを読み込むところまでです。

MMD4Mecanimがインストールされた状態で、PMXファイル(MMDのモデル、事前に用意しておいてください)を読み込みます。フォルダをそのままUnityにコピペします。

その後に規約の確認後に「同意する」を押すことで、Unityで扱えるモデルに変換します。

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※注意:MMDの作者の方によっては、ゲームエンジンにMMDを持ち込まれることを認められていない方もいます。必ず規約で、大丈夫かどうかを確認した上で変換してください。

2.VRM用に調整したあとにExport
VRChatのモデルをVRMモデル化する場合と、やり方は基本的に同様でした。
https://keiki002.com/vr/unity-vrm/
上記のチュートリアルどおりで問題なくできます。

マテリアル・シェーダーの設定が特に重要です。
 これがVRM>MToonとかを選んでないとちゃんとしたマテリアルデータになりません。マテリアルを全部選んで、MToonを選んでも問題ないです。
   テクスチャが半透明の場合は、VRM> UniteTransparentを選ぶと変換時に半透明になります。
 設定の方法は、上記のリンクで確認してください。

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3.UniVRMを通じて、VRMファイルとしてExport
  ファイルが.vrmとして書き出せれば成功です。

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4.UE4に変換したVRMファイルを持ち込む
ExportしたファイルをUE4にドラッグアンドドロップすることで、VRM4Uで読み込むことができるようになるため、VRMとして持ち込むことができます。

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これで、他のVRMモデルと同様にVRM4Uの機能を使って扱えるようになります。

VRM4Uの各種設定については、公式を確認してください。
https://ruyo.github.io/VRM4U/

アニメーショ設定を行った状態が下記になります。

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さらに髪の毛を風に揺らせるとこんな感じになります。

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■VRM変換MMDに表情をつける
それでは、表情を付けていきましょう。

以下、MMDをVRM化して、表情をつけて、髪の毛を揺らしたりする方法も簡単にご紹介しておきます。記事を書いた際の最新のVRM4Uの20200325を使っていますので、まだ、今後変更が入るかもしれません。

表情をつける際の注意点として、
MorphTarget機能のみ、VRMとMMD由来のVRMとは別項目になっています。MMD由来VRMの表情を変える場合は、DetailのVRM用のVRMMorph Weightの下にあるMorph Weightのパラメータを調整することで設定できます。

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■髪の毛を揺らす
髪の毛を揺らすには、BP_SpringBoneUtilを使います。1)これをレベル上に配置し、2)Target Actorを選択、3)揺らせたいボーンを設定します。

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揺らせたい髪の毛のボーンは、アニメーションで確認できます。髪の毛の一番、子構造が連なる親のボーン名をコピーして、3)にペーストしてやります。

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設定後に必ず 「Generate Spring Param」を押すのを忘れないようにしてください。

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■風を吹かす
風は「WindControl」を配置することで発生させることができるようになります。矢印が向いている方向が風向きで、ディフォルト内のパラメータで風の強弱やそのタイミングを制御します。

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スカートも同様の処理で可能なのですが、2020年3月28日時点ではまだ正しく動作しません。今後のアップデート待ちです。

最後に
これまでMMDをUE4に元の映像の良さを生かした状態で、持ってくることは非常に難しかったと思います。VRM4Uを使って非常に美しいMMDをUE4上で表示できたときはなかなかの感動モノでした。UE4ならではの画質は、新しいVRMでの表現を可能にするもので、触っていてとても楽しいものです。
ぜひ皆さんも試してみてください。
VRMも、UE4も、MMDも、それぞれの可能性を大きく広げた、VRM4Uの作者のはるべえさんに感謝します。


一方で、VRMをMMDのダンスモーションをUE4に持ち込んで、VRMファイルに適応させる簡単な方法がないので、MMDダンスは、現時点では、ハードルが高いとは思われます。誰かいい方法があったら教えて下さい…。

MMDのダンスモーションなくて、普通にUE4用に販売されているダンスモーションの動作には、おかわりはくまいさんが成功されています。



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