見たことのない虹
友人達に手を振って別れたあと、見上げると大きな虹が出ていた。
「あ!虹!」
振り返って叫ぶと、彼らが向かう空の上にも虹。ダブルレインボーだ。
「うわあ、こんなことってある?」
見ると、どの方角の空にも虹が架かっていて、しかも増殖するようにゆっくりと、幾重にも重なっていく。
空が、静かに虹に侵食されていくかのように。
透き通った春の初めの青に、虹は波紋のようにただ広がっていく。
色彩の波紋はやがて空を埋め尽くし、空それ自体が虹となっていく。
蛹が蝶に変わるように、それは世にも美しい奇跡であり、同時にアタリマエのいのちの摂理でもあった。
道路の真ん中で歌い踊り出したいような歓喜に息を止めたまま、わたしたちはただ立ち尽くしてその変容を眺めていた。
という夢を見た。
ここから愛を感じたら、愛を循環させてみてください^^ LOVE & HUG!! 愛より愛こめ。