2022年1月のあたまのなか | オンボーディング | エンジニアの刺激
マネジメントをするようになって、コードのような目に見えやすい成果が減り、あとから振り返ると何もせずにただただ時間だけが過ぎてしまった無能感に駆られることが増えました。
だからnoteに考えを纏めるようになったけれど、纏まらない考えはいつの間にか雲散霧消してしまいがち。かと言って日記をつけるほどマメでも真面目でもないので、せめて月1回くらいは頭の中の棚卸しをしてみようと思います。エアー壁打ちのようなものです。
過不足ないオンボーディングとは何か
去年僕たちのチームはオンボーディングを整理しました。誰がメンターになっても同水準のオンボーディングが実施できることと、オンボーディングを終えたNEW COMERへの期待値がチーム内で揃うことを期待してのことです。
整理の方針を大雑把に言うと「誰に向けたオンボーディングか」と「オンボーディングを通じてどうなってほしいか」のマトリクスを作って、NEW COMER 目線でのユーザーストーリーを書き出し、それを満たすタスクをリストアップし優先度を付けていく……といった具合。
マトリクスはこんなイメージ。
ちなみにオンボーディングの細かい紹介もいつかしたい思いつつ、誰にどんな伝え方をすればいいか分からず下書きのまま眠っているので、需要があればぜひ@aloerina_までお知らせください。
そんなわけでオンボーディングの体系化はある程度できたものの、なかなかに重厚なものになりました。さて、これは過不足ない適切なボリュームなのでしょうか?
じっくりオンボーディングできる環境に助かる人もいると思いますが、早く実業務で成果を上げたくてウズウズしている人もいるでしょう。考えるまでもなく、人により最適なオンボーディングのあり方は違うはずです。
「オンボーディング、じっくりやりたいですか? サクッと済ませたいですか?」
そう聞いたところで、NEW COMERには答えにくいであろうことは容易に想像がつきます。着手してみないことには分からないでしょうし、ジョインしたばかりの立場でああしたいこうしたいと要望を挙げることにハードルを感じる人もいると思います。つまり、今のところ過不足ないオンボーディングを探る手立てはナシということです……。
ひとまず現段階では、NEW COMERに対して「どれだけ早くオンボーディングを終えられるか」ではなく「オンボーディングを通じてどれだけ相互理解できるか」を意識してほしいと伝えていますが、NEW COMER・既存のチームメンバーの両者にとって最適で過不足ないオンボーディングを探す旅路は、しばらく路頭に迷う見込みです。
刺激を求めるエンジニアに僕ができること
エンジニアのうちの何割かは分かりませんが、技術的な探究心や向上心を持つ人がいます。難しい実装をしたい、新しい技術に触れたい、困難な問題をエンジニアリングで解決したい。そんなふうに、自身の技術力を全力投球できる場や、全力でもあと一歩届かない挑戦的な場を求めている人を、ここでは想定しています。言い換えると刺激を求めている人です。
そんな刺激を求めるエンジニアが今現在自分のチームにいるかいないかは置いておいて、マネジメントする上で、そういう人にとってプラスになる環境を自分はどれだけつくれるだろうかと考えることがあります。
僕たちの仕事はユーザーのためにプロダクトをつくることなので、例えばものすごく簡単な技術でユーザーが大喜びしてくれるなら、無理に難しい技術を使う必要はありません。技術的な刺激を得るために開発をしているのではなく、ユーザーのために開発をしているからです。
となると、プロダクト開発を通じて技術的な刺激を得られるかどうかは、極端に言えば運です。だから僕のマネジメントの範疇ではない、刺激の欲求はプロダクト開発以外で勝手に満たしてくれ、と考えていた時期もありました。
ただそれは少し暴力的だし、もったいないと思うようになりました。
せっかく自分のチームに加わってくれたチームメンバーが、仕事で役立つ能力を高めるために刺激を求めているのに、マネジメントとしての手札がまったくないのはちょっともったいないなと。
別のシチュエーションでも刺激が必要な場面はあります。
例えば同じ仕事を2〜3年続けると、だいたいの仕事を上手くこなせるようになることがあります。初めての事例であっても過去の経験と照らし合わせてある程度の方向性が見通せるようになったり、どの仕事も全力の70%程度で完遂できるようになったり。
こういった場面では、本人が無自覚であっても、刺激が必要です。
このような、明示的か暗黙的かに関わらず刺激が必要なチームメンバーに対して、どのようなマネジメントができるかと考えてみて、あまりにも自分の手札が少ないことに気付きました。正直言うとお手上げです。あまりにも自分の中に引き出しがないんです。
チームメンバーに「引き出しがなくて困ってるんだけど、みんなは刺激不足とどう付き合ってる?」と聞いたくらいですからね。
ちなみに彼らの返答からは、各々工夫して刺激を得ようとしていることと、やはり各自の工夫だけでは100%満たせるわけではないことが分かり、引き続き頭を抱えていく所存です。
2022年1月の悩みはこれくらいです。続きはまた2月末に。
ここまで読んでくれてどうもありがとう。 記事を読んでくれて、応援してくれるあなたのおかげで、これからも書き続けることができます😌