帰って来ない君へ

突然キミはいなくなった。朝普通に家を出て行った。その日帰って来なかった。その当時は携帯電話もまだ普及してなくて連絡の取りようがなくただ待つだけ。そこから、20年キミは他国に連れ去られていた。その事実は一通の手紙から判明した。そこには、ある国にいると書いてあった。

意味がわからない。

キミはなぜそこに行ったんだ?なぜ帰って来ないんだ?帰って来なくてもいい生きてさえいてくれたら。でも、本当はひと目会いたい。この手に触れたい。なぜだ?なぜだ?

帰ってきたくても帰って来れないみたいだ。

監視されてる?どうゆう事だ?

訴えた。取り返してくれと。国民を守るのは国の務めだろう。無理矢理連れ去られて、何十年と監視され続けてる。助け出してくれ。

え?この国にはそれを行使する為の力がない?なぜだ?

憲法で定められている。

なんだって?じゃ、憲法を変えてくれ。国民が危険に晒されているのに、理不尽に危険に晒されているのにこの国は憲法上助けられないのか?そんな。そんな事あるのか。

絶望。

じゃ、あなたの家族がそうなっても動けないという事なんですか?そうなのか。。。これではこの国は、敵が来たときに、あるいはまた同じように連れ去られて、その事実が明白でも相手国がその事実を認めなければ事実上そこにいることは分かっているのに何もできないという事なんですね?そうなんですね。

向こう岸に家族の、愛する人の、子供の姿がはっきりと見えているのにこの国は助けに行ってくれないのですね。

確かに、その人間を救出するために別の人間に悲劇が起きてしまうかもしれない。しかし、それは国を維持するためには必要なのではないでしょうか?相手国に対して、対話できないのであれば武力で立ち向かうしかないじゃないですか。

その通り、喧嘩はいけません。ましてや、暴力なんかもってのほかだ。しかし、守るために準備はできるでしょう。やるときはやると。

獣だって極力戦いを避けるために縄張りをもち、そこに侵入者がいれば威嚇し、相対しても、立ち去れば良いと唸り声を上げそれでもダメなら戦うじゃないですが。それは、いつでも戦う準備をしているって事ですよ。そうでしょ。それをしていないから、侵入者がいても何もできない。相手も何も出来ないのがわかってるから何度も何度も同じことをする。なんならここはもともと俺らのものだ!とか言い出すんでしょ?もう、我慢の時代じゃないですよ。何十年も我慢したじゃないですか。

隣の家に、自分の家の庭でなった果物盗られても、作り方を教え。やってもないのに逆隣の家の壁を壊したと言われ、理不尽にもお金を出して直し。ペットを盗まれたのもグッと黙認。毎日庭にゴミを入れられるのも拾ってきた。もういいでしょ。


そういうことだ。そういうことなんだよ。

力をつけて回避する。これしかないのだよ。

対話ができない相手には。


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