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好きな社内用語

早いことに、部品メーカーに勤めて3年目になります。

私のお客様は自動車業界、特にTの関連企業様が多いですが、この業界は一度聞いただけでは意味が分からない専門用語・業界用語に溢れています。

今まで浴びるように、初耳ワードを聞いてきましたが、意味を知ると、段々そのワードを自分でも使いたくなってくる。そんな魅力に溢れる、昔から伝わる業界用語を書いてみたいと思います。

「自動車業界だけの用語じゃないよ!」だったり、「なんか本来の意味と違くない?」だったりあるかと思いますが、ご容赦ください。あとT社ワードのまとめでもないです。あくまで私の会社、特に私の上司が多用する言葉のまとめです。

とりあえず30個ピックアップしてみました。他にもまだまだあるのですが、ひとまず30選、スタート!

⑴『露払い』
【意味】
物事を進めるにあたって障壁となりそうな人物や組織に対して、スムーズに進行させるために事前に根回しをしておくこと、またその行為。
【使い方】
「プロジェクトを進める前に、〇〇さんの部署は露払いしておきますね!」

⑵『交通整理』
【意味】
登場人物が多く、流れも良く分からない時に、経緯をまとめて整理すること
【使い方】
「次から次へと色んな人から言われても混乱するので、最初に交通整理をお願いします」

⑶『因数分解』
【意味】
複雑な事象を考える時に、個々の要素に分解して、変数を分解して考えること
【使い方】
「一旦、因数分解してから1個ずつ潰していこう」

⑷『トレサビ』
【意味】
トレーサビリティの略。情報の追跡可能性のこと。転じて、誰がどのように進めた仕事なのか、後からでも分かるようにしておくこと。
【使い方】
「あの部署はトレサビが全く取れてないから、後任者が毎回困るんだよね〜」

⑸『パトロール』
【意味】
退勤打刻をした後や、休日などにパソコンを開いてはいけないルールの会社において、ブラック業務をしている社員を、上司や労務が取り締まるために、パソコンのログをチェックすること。
【使い方】
「〇〇さん、労務のパトロールでブラック残業取り締まり捕まったらしいよ」

⑹『エイヤー』
【意味】
さしたる根拠もなく、数字、納期、ノルマなどを回答、入力すること
【使い方】
「もう時間もないし、とりあえずエイヤーで数字は回答しとくから!」

⑺『ダマ』
【意味】
上司や決裁者の了承を取らずに物事を進めること。
元は麻雀のダマテン(聴牌しても立直しないこと)から。
【使い方】
「この案件は上にはダマで進めよう」

⑻『ステルス』
【意味】
ブラック残業時にログが残らないよう、こっそり仕事をすること。闇残業とも。
【使い方】
「もう帰らないといけないですが、後でステルスで資料送っときますね」

⑼『空中戦』
【意味】
電話ベースや仮回答だけで話が進み、話が地に足ついてない状況。
【使い方】
「空中戦で話してても何も進まないので、マイルストーンを置いて1つずつ決めていこう」

⑽『バッファ』
【意味】
化学で緩衝液の意味。転じて納期に余裕を持ったり、見積もり時に顧客からの査定シロを持たせる行為。
【使い方】
「あの部署はいつも納期に遅れるから、お客さんにはバッファを持って回答しよう」

(11)『伝書鳩』
【意味】
特に自分に意思はなく、ただ他の二者間のメッセンジャーとなること。
【使い方】
「どうせあの2人が決めることだし、伝書鳩になりたくないから直接会話してほしいよね」

(12)『サルベージ』
【意味】
水難事故を起こした船を引っ張りあげること。転じて、仕事が転覆・沈没した際に、他の人に引っ張り上げてもらうこと。
【使い方】
「部下に仕事任せたけど炎上したから結局俺がサルベージしたんだよ」

(13)『弾込め』
【意味】
提案して、それが通らなかった場合に備えて、次の案を用意しておくこと
【使い方】
「多分その案はお客さんに刺さらないから、別のやつを弾込めしとけよ」 

(14)『視力検査』
【意味】
特にExcelで、情報量が多すぎて20%縮尺くらいでないと全体が収まらない資料。またそのようなExcelを画面共有しながら、端から順番に見て内容を確認していくだけの打合せ。
【使い方】
「15時からの打合せは視力検査大会なんで、とりあえず僕が出席しときますね」

(15)『サチる』
【意味】
サチレート(飽和する)の略。経時で上昇していきどこかで頭打ちになるようなグラフのこと。
【使い方】
「条件振ってみてるけど、段々サチってきたから、そろそろ実験終了します」

(16)『ガラ回し』
【意味】
ネットに掲載のある会社に片っ端から営業電話をかけていく絨毯爆撃のこと。
【使い方】
「今日は食品関係の会社をガラ回しでせめていきます」

(17)『たたき』
【意味】
打合せのベースとなるような資料のこと。完成度は高くないが、議題やゴールが明確にされていることが要求される。たたきと言いながら全然たたきじゃないことが多い。
【使い方】
「全然たたきのたたきの資料で恐縮なんですけど、共有させて頂きますね」

(18)『弓を引く』
【意味】
決定事項などに翻意して、関係者に対立、反抗すること。
【使い方】
「決定に対して、今から覆すのは、〇〇さんに弓引くことになるんで厳しいと思いますが、、、」

(19)『立ち行かない』
【意味】
上手くいかず、身動きが取れなくなること
【使い方】
「このままだと立ち行かなくなりますので、その前に早めに相談させてください」

(20)『ツーカー』
【意味】
ちょっと何か言うだけでも通じる、全ての情報が共有されている間柄のこと。
【使い方】
「AさんとBさんはツーカーだから多分もうBさんまで話いってると思うよ」

(21)『カンコツ』
【意味】
勘やコツのこと。明確な基準があるわけでなく、長年の経験などから判断や作業すること。
【使い方】
「この作業は熟練者のカンコツが必要なので、自動設備を導入するのは難しいです」

(22)『しゃんしゃん』
【意味】
物事と物事をぶつけて相殺させて手打ちとすること。
【使い方】
「前回のミスは、今回のファインプレーでしゃんしゃんにしよう」

(23)『通報』
【意味】
レスポンスの悪い窓口営業マンがいた場合に、その上長に連絡を入れること。
【使い方】
「例の案件、これ以上納期を延ばすと、営業部長に通報されかねません」

(24)『粒度』
【意味】 
物事の細かさや納期の明確さなどを表す指標。
【使い方】
「この資料、各ページのタイトルの粒度がバラバラだよ、やり直し!」

(25)『十徳ナイフ』
【意味】
多能社員のこと。便利屋。
【使い方】
「〇〇さんは十徳ナイフみたいな営業マンだから、とりあえず出張に連れていこう」

(26)『人工』
【意味】
ある仕事に対して投入した人員の人数と時間をかけた指標。
【使い方】
「あの案件は人工をかけすぎだから、もっと効率よく進めなさい」

(27)『ボールを持つ』
【意味】
進めるべき業務を自分のところで止めてしまっていること。
【使い方】
「このプロジェクトは〇〇さんがボールを持っているので、早めに回収して次に進めます」

(28)『律速』
【意味】
ボトルネック工程のこと。一連の流れの中で、1番時間がかかり、全体の速度を決定している工程。転じて、仕事が遅く、全体の仕事スピードを遅くしてしまっている人。
【使い方】
「この調査業務はいつも〇〇さんのところが律速だから、あの人には早めに依頼しておいてね」

(29)『差し込まれる』
【意味】
野球で内角を攻められてタイミング的に詰まらされること。転じて、受け身で仕事を進めていたために、上司からフォローされて詰められること。
【使い方】
「まだ余裕だと思ってゆっくりボール持って進めてたら完全に差し込まれたわ」

(30)『cpkコンマ1』
【意味】
工程能力が全くなく、バラつきがとても大きいこと。転じて、資料や文書のフォント・色・サイズなどがバラバラなこと、や仕事の進め方が毎回異なること。
【使い方】
「あの人は毎回言うこともバラバラだし、cpkコンマ1くらいしかないよね」



以上、私の好きな言葉30選でした。
もし好きな言葉が見つかったら使ってみて下さい。
文脈を気をつけないと、急に意味わからない言葉を使い始めた人だと思われるので、注意しましょう。


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