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新ブランド「AirJapan」シート開発の裏側

2024年2月に就航予定のANAグループの新しい国際線ブランド「AirJapan」は今年3月、機内に搭載するシートを公開しました。

シート間隔を一般的な国際線のエコノミークラスより広い81センチとするなど快適性を追求したシートの開発の裏側について、エアージャパン経営企画部の西山悠子(にしやまゆうこ)さんに話を聞きました。

エアージャパン経営企画部の西山 悠子さん

「AirJapan」は「ANA」「Peach」につぐANAグループ3番目の航空ブランドで、日本人のみならずアジアを中心とした訪日旅行客をターゲットとし、2024年2月の就航を目指しています。今年3月には、搭載するシートの詳細を発表しました。

AirJapanではすべての席をエコノミークラスとし、ボーイング787−8型機に324席を設けます。

シート間隔は一般的な国際線のエコノミークラスより広い81センチで、シートカバーには日本製の軽量のレザーを使用しています。座席にはパソコンやスマートフォン、タブレットを充電しながら視聴できるようUSB-AとUSB-Cのポートを設置したほか、スマートフォンなどを固定する台も設けました。

Q:AirJapanのシートの特徴について教えてください。
「アンケートを行ったところ、お客様は飛行機の利用時にはシートを含め機内の居住性を重視していて、満足度がそれによって大きく左右されるという結果が出ていました。このため、シートの間隔を広くとるなど、快適性を追求しました。3月の発表会では取材いただいたメディアの方々にも試してもらい、『想像以上に広くて快適』という感想を多くいただきましたので、とても嬉しく思います」

Q:シートの開発はいつ頃から始めたのですか?

「2年ほど前に開始しました。新ブランドの各種サービスの中でも、シートは最初に着手しています。商品企画担当だけではなく、整備士など20人以上のスタッフが関わって検討を重ねてきました」

Q:快適性以外でシートを設計するポイントはどんなところがあるのでしょうか?
「快適さだけではなく、例えば軽さというのも重要な判断基準になります。今回採用したシートカバーの素材はとても軽く、一般的な物の半分以下の重さになります。これにより運航時の燃料消費を減らすことができ、環境対策にもつながります。さらにリクライニングにお子様などが隙間に手を挟んだりしないよう、安全性も十分チェックしてきました」

Q:実際にお客様にどんな気持ちでシートを使用してもらいたいと思いますか?
「とても誇れるシートができたと考えています。お客様にはぜひ一度ご搭乗いただき、快適性を実感いただければ嬉しいですね。日本の方のみならず、海外から日本を訪れる方たちにも「日本品質」をぜひ喜んでいただきたいと思います」