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【アダストリア X ANA】アパレル販売員と空港グランドスタッフの考える「理想的な接客」とは


日々さまざまなお客さまと出会う接客スタッフにとって、「お客さまに喜んでいただくため」に接客クオリティを磨くのはとても大切なことです。さまざまな企業が接客に関するコンテストや大会を独自に開催しています。

今回は、アダストリアが独自に選考している「サービス・スキル・サーティフィケーション(通称SSC)選考会」で最上位のベストオブプラチナに選ばれた原田 佳織さんと、ANAの羽田空港で働くグランドスタッフの中からおもてなしNO.1を決める「Haneda’s Prideコンテスト」でグランプリに輝いた阿部 美月さんが対談しました。

(左)阿部 美月さん
ANAエアポートサービス株式会社 旅客サービス部所属

(右)原田 佳織 さん
グローバルワーク イオンモール下田店勤務

【株式会社アダストリアのご紹介】
「グローバルワーク」「ニコアンド」「ローリーズファーム」など、グループで30を超えるブランドを国内外で約1,400店舗展開するカジュアルファッション専門店チェーン。2023年に創業70周年を迎え、「Play fashion!」のミッションのもと、人と情報が行き交うオープンなコミュニティをつくり、新たな価値を生み出す“グッドコミュニティ共創カンパニー”となることを目指しています。

お二人にとって「理想的な接客」とはどんなものですか?

阿部:とても難しいですが「いらっしゃいませ」の一瞬でお客さまが求めているサービスを感じ取り、柔軟に対応することが大切だと考えています。スピーディにチェックインを行い、ラウンジへのご案内を求めている方がいらっしゃれば、旅先の思い出を話したいという方もいらっしゃって、お客さまの求めるものは本当にさまざま。目線がどこを向いているか、足の動きはどうかなど、些細な行動や小さな変化からお客さまの想いを感じ取れるよう努めています。

原田:わかります!私が働く店舗でも、さまざまなニーズを持つお客さまがご来店されます。ゆっくりとお話をされたい方もいれば、既にアプリで欲しいアイテムをチェックしていて、いち早く買って帰りたい方もいらっしゃいます。その人に合った接客を届けることは、私も日頃から意識していることですね。お客さまのニーズをいち早く見極め、その上で私が提案した商品がその方のご希望に合ったと感じたときは、いい接客ができたと感じる瞬間かもしれません。

阿部:お客さまの求めるスピードで最適なご案内ができたときももちろんですが、どうしてもお客さまのご希望に添えないときにご提案する“セカンドベスト”に対して、「ありがとう」と言っていただけるときも嬉しく感じますね。
 例えば、お席の変更を希望されたものの、満席に近い状態でどうしてもアレンジができない場合は「ご希望通りにはできないものの、代わりに、こちらのお席はいかがでしょうか」と、お客さまの想いを叶えるためのセカンドベストをご提案しているんです。喜んでいただけたときは嬉しいです。

原田:セカンドベスト。とてもいい言葉ですね。私の仕事でも、お客さまが求めている商品をご提案できなかったとき「こちらの商品はいかがでしょうか?」「店舗では売り切れですが、ネットでは色違いがまだ購入できます!」と、お客さまのニーズに近い商品を自ら考え、ご提案するときがあります。あれもまさに、セカンドベストですね。


出場することでしか得られない、特別な成長がある。

阿部:Haneda's Prideコンテストは、羽田空港で働くANAのグランドスタッフ約1,700名から選ばれた約20名のスタッフで「おもてなしNo.1」を決めるロールプレイング式のコンテストです。私は3度目の出場で初めてグランプリをいただくことができました。

原田:私が参加したSSCも、アダストリアが独自に認定している選考会です。「サービス(S)・スキル(S)・サーティフィケーション(C)」の略で、全国に10,000人以上いるスタッフの頂点を決めるもの。選考の基本はロールプレイング接客なのですが、私は1度目の挑戦ではシルバーに選ばれ、2度目の挑戦で最高ランクであるベストオブプラチナをいただくことができました。


阿部:初めてコンテストに出場した際、私なりに精一杯勉強して挑んだつもりでした。でも、他の出場者の方の接遇を間近で見て、自分のスキル不足を強く感じたんです。そこから闘志がメラメラと燃えてきて(笑)。その後、日頃から意識して先輩方の接遇や言葉づかいなどを観察し、積極的に取り入れるようにしました。それが私のスキルアップにつながり、結果的に3度目の挑戦でグランプリにもつながったのだと感じています。

原田:大会に出ると、スキルが磨かれますよね。SSCはエリアマネジャーや部長など、普段なかなか接点のない方からも自分の接客に対するフィードバックがもらえる貴重な機会。アドバイスを通じてちょっとした言い回しや表現の違いに気づけたり、商品知識もふえたりと、受賞までの過程が成長につながると思っています。選考の中で学んだことを実際の接客で表現してみると、やっぱりお客さまの表情がぜんぜん違うんですよね。私の説明や提案にご納得いただける機会が以前よりふえたようにも感じます。今まで以上に接客業が楽しく感じられるようになったのも、SSCで得られた成果ですね。出場したことで、接客の魅力にさらに気づけました。

阿部:私は受賞後、コンテストを通じて得られた経験や成長を、どのように職場の仲間に波及できるかということも意識するようになりました。私がグランプリを目指してたくさんの方から学び、取り入れてきた言葉遣いや接遇を、今度は私の後輩たちにしっかりと伝えていきたいと考えています。
原田:私も、身についたスキルをどんどん周りのスタッフに伝え、各店舗の接客に関する悩みの解消につなげたいと考えているんです。受賞の際、本当にたくさんの人が「おめでとう!」と喜んでくれたので、その恩返しがしたという気持ちもあるのでしょうね。

自分らしさを大切にしながら、企業らしさを大事に守る。

原田:私はその日の気分や外出先のシーンに合わせて服装を選んでいます。今日着ているようなセットアップの日もあれば、カジュアルなスウェット、パーカー、デニムを着る日も多いです。
今日はANAとの対談ということもあり、キレイ目にしたいけど、自分らしさもちゃんと取り入れたいと、お店のスタッフにも相談しながら選びました。
上品に見えるセットアップをベースに、ピンクのボーダーやスニーカーを取り入れて、私らしさが伝わるよう意識しています。
自分なりに「大丈夫!」と思える服装を身にまとうことで、今日ここで話す自信を引き出してもらえました。

阿部:とってもお似合いです!
ANAでは制服や身だしなみに関する規定が細かく決まっていますが、スカーフの巻き方で自分らしさを演出している方は多いです。
今日の私は定番のお花型ですが、リボン巻きの方やネクタイのように締めている方、肩掛けのようにアレンジしている方など、いろいろな方がいます。ブルーとピンクのカラーも自由に決められるので、ANAスタッフの首元にはそれぞれの個性が出ているように感じますね。是非、今度注目してみてくださいね(笑)。
着こなしやスタイリングとは少し違いますが、私は「ANAの制服を着用することは、お客さまの信頼を得ること」だと考えています。お客さまに「この人なら安心して任せられそうだ」と信頼していただくためには、制服を美しく着こなし、身だしなみを整え、清潔感のある状態でお客さまの前に立つことが大切です。

今回の対談を間近で伺う中で、お互いの会社のファンであったというお二人はあっという間に打ち解け、お話の内容はもちろん、話し方、顔の表情、仕草、いつの間にか惹きつけられる魅力を感じました。コロナ禍を経て、お客さまにサービスを提供するさまざまなシーンにおいて、さらにデジタル化のスピードが進んでいくと、世の中では言われています。ただお二人を見ていると、お客さまの信頼を得て、安心で快適なサービスを提供していくためには、デジタル化の便利さに加え、「スタッフの人間力」が非常に大切である、ということを強く感じました。是非皆さまも、アダストリアの店舗、ANAの機内や空港などで働く「スタッフの人間力」に注目してみてください。