5月病を考えてみる
元精神科にいた看護師ということで、5月病についてまとめてみました。
新社会人の方、新生活を送っている方で、最近調子が良くないという方はぜひご覧ください。
クロサキナオさんの企画に参加させていただきたいと思いこの記事を書くことにしました。
5月病とは何か
5月病は、新しい環境や生活スタイルに適応する際に生じるストレスや不安が原因で、5月になると症状が現れる現象です。
主に新入社員や学生などが影響を受けます。症状には抑うつ感や不安、疲労感などがありますが、適切な対処法や支援を受ければ改善されることがあります。
なぜ「5月病」と呼ばれるのか
「5月病」という名前は、日本で新入社員が特に多く入社する4月に起こりやすいことから、「新人病」とも呼ばれ、その症状が特に5月に顕著に現れるためです。
5月病は日本で生まれた言葉です。
1980年代に日本で初めて使用され、新入社員や学生が新しい環境に適応する際に生じる精神的なストレスを指すようになりました。
その後、一般的な言葉として広く定着しました。
5月病の特徴
5月病によく見られる症状
1. 抑うつ感や不安が増す。
2. 疲労感や倦怠感が強くなる。
3. 頭痛や体の不調が出ることがある。
4. 集中力やモチベーションが低下する。
が主な症状としてあげれられていますが明確な診断基準はないようです。
5月病が5月に発症する個人的要因
5月病は、特に新しい環境や生活の変化によって引き起こされるストレス反応です。
入職後1ヶ月で5月病の症状が出る要因としては
1. 新しい環境への適応期間: 新しい職場や学校での適応期間が終わり、環境への適応に伴うストレスがピークに達する可能性がある。
2. 新たな責任やプレッシャー: 入職後1ヶ月で、新しい役割や責任が明確になり、それに伴うプレッシャーやストレスが現れることがある。
3. ワークライフバランスの調整: 新しい職場でのワークライフバランスの調整が難しく、仕事とプライベートの両立にストレスを感じる。
4. 期待と現実のギャップ: 入職前の期待と、実際の職場環境や仕事内容とのギャップに失望したり、不満を感じる。
5月病が5月に発症する社会的要因
1. 季節の変化: 春から夏にかけての季節の変化により、気温や日照時間が増加し、人々の活動量や外出頻度が増えます。これにより、新しい環境への適応や生活スタイルの変化がストレスとなり、5月病の症状が発症しやすくなる。
2. 学業や仕事の変化: 学生や新入社員などが新しい学期や新年度、新しい職場での業務開始となる時期が5月に集中しています。このような変化により、新たな環境や責任に対するストレスが生じ、5月病が発症する可能性が高まる。
3. 社会的期待と自己の不安: 新しい環境での成功や適応が期待される一方で、自己の能力や不安感に対するプレッシャーも増加します。このような社会的期待と自己の不安のギャップがストレスとなり、5月病の症状が引き起こされる要因となる。
4. 組織や学校のシステム: 学校や職場のシステムによって、業務量や課題の増加、評価や成績へのプレッシャーが強まることがあります。これらの要因が5月病の発症に影響を与える可能性がある。
5月病をどのように付き合えば良いか
5月病を克服するための方法
5月病を克服するために、誰にでもできそうな具体的な方法を3つ挙げます。
1. 日常のルーティンを整えること:毎日同じ時間に起きて、食事や運動の時間を決めることで身体のリズムを整え、精神的な安定感を保ちます。
2. 自己ケアをすること:ストレスを感じたら、深呼吸や瞑想などのリラックス法を試し、自分を癒やす時間を取ることが重要です。
3. 楽しいことを見つけること:趣味や興味を持つことでストレスを軽減し、気分をリフレッシュさせることができます。
よく寝て、仕事が終わったら仕事のことを考えないように過ごし、ストレス発散させるために趣味に時間を費やす!
というところでしょうか。
ついつい、必死になってしまいますが、この時期はまず仕事に慣れるということを目標に無理をしなくても良いのかなーという気がしてきました。
心理的なアプローチや生活習慣の改善方法
1. ポジティブな習慣の構築:毎日の短いメンタルチェックを行い、自己肯定感を高めるポジティブな言葉や思考を意識的に取り入れること。例えば、毎朝起きたら「今日も頑張れる自信がある」と自分に声をかけることで、前向きな気持ちを養います。
2. ストレス管理の技術を学ぶ:ストレスが溜まりやすい状況やトリガーを認識し、それに対処するための技術を学ぶ。深呼吸やプログレッシブ・マッスル・リラクセーション(筋弛緩法)などのリラックス法を身につけることで、ストレスを軽減し、心のバランスを保ちます。
重複しますが
毎日同じ時間に起きて、食事や運動の時間を決めることで身体のリズムを整える事が大事です。
5月病の予防策
5月病を予防するための方法
5月病を避けるために最も重要なことは、自己理解と自己ケアです。
自己理解は、自分自身の感情やストレスのトリガーを理解し、それに対処する方法を知ることを意味します。
自己ケアは、自分の身体や心の健康を優先し、ストレスを軽減するための方法を積極的に取り入れることです。自己理解と自己ケアを通じて、自分自身を大切にし、心身のバランスを保ちながらストレスを管理することができます。
早めの対策やストレス管理の重要性
5月病は春先にストレスや不安がピークに達し、心身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
この状態に陥ると、学業や仕事、人間関係などの日常生活に支障をきたし、生産性や幸福感が低下する恐れがあります。
生産性や幸福度が低下すると、将来的に本人にとって不利益が生じる可能性があります。生産性が低下すると、仕事や学業の成果が減少し、キャリアの成長や経済的な安定に影響を与える可能性があります。さらに、幸福度が低下すると、心身の健康に悪影響を及ぼし、人間関係や生活満足度にも影響を及ぼす可能性があります。
これらの要因が複合すると、将来的に職業や個人の成長、そして社会的な関係において不利益を招く可能性が高まります。
5月病は適切な対処法で乗り越えられる
生活リズムを整えて、ストレスを発散しながら生活することで、5月病は予防できます。
早く仕事が出来るようになりたいという気持ちも充分に理解出来ますが、しっかりと自分の生活を保つことも忘れないで過ごしてくださいね!
最後まで見ていただきありがとうございます🥹