上半期ベストアルバム(2023)

ごきげんよう。
もう7月も半ばですが、上半期のアレをやっていきたいと思います。
今回は10枚選んで簡単な感想を書いています。

10.Ken Ikeda - Sparse Memory

今年はダム内部で録音したCarl Stoneとの作品も出していた池田謙のRoom 40からのアルバム。
吉村弘の『Green』のような心地よさやAndrew Peklerの『Tristes Tropiques』のような胡乱さがあって良かったです。

9.Andrea - Due In Color

ILIAN TAPEからAndreaの2ndアルバム。
2020年に出た1stの『Ritorno』も良かったですが、今作はさらにかっこよくなったテクノでSkee Maskにも引けを取らないなと思いました。

8.King Krule - Space Heavy

King Kruleについては『The OOZ』以前の作品はあまりピンと来ず、前作の『Man Alive!』でハマったクチなのですが、今作は全体的に音が軽い感じがしました。ロックバンドのプロダクションというよりシンガーソングライターのそれというか。
それが上手くマッチしている曲もあれば前作みたいな硬い感じの音で聴きたいなと思う曲もありました。
あとKing Kruleの疲れてそうな歌い方も良かったです。なんとなく去年のDusterの『Together』っぽい雰囲気があると思いました。

7.Delphine Dora - As Above, So Below

Delphine DoraのRecitalからの新作。
フィールドレコーディングや声とかも入っているピアノアンビエントですね。
単純に好みな音楽だったので選びました。

6.Packed Rich - Warp Fields

再びILIAN TAPEからビートメイカーのPacked RichによるSF感溢れるアルバムです。
ドラムベースやジャズの要素が散りばめられたビートミュージックで、Flying Lotusっぽい所があるなと思いました。FlyLoみたいなカオスな感じはあまり無かったですが。
コンセプトに合うように丁寧に作られている印象を受けました。

5.ROLROLROL - MUSIC

三度ILIAN TAPEからJameszooとNiels BroosのユニットROLROLROLのアルバムです。
このNiels Broosという人は知らなかったのですが、Jameszooの作品やライブによく参加しているキーボード奏者らしく、Jameszoo作品におけるDorian Conceptっぽい鍵盤フレーズはこの人の仕事だったのかと納得しました。(Jameszoo自身は音楽始めたのがテコンドーの選手を引退してからなので演奏は達者ではないはず)
アルバムの内容としてはJameszoo作品のように突飛なことはあまりしておらず、軽快なエレクトロニック・ファンク色が強いです。
Louis Coleっぽさもあるかもしれません。

4.Yosuke Tokunaga - 8 Quadrants

馬鹿みたいな感想で申し訳ないですが、面白い音がたくさん鳴っていて良いなと思いました。
間の空き方や音の浮遊感も私の好みでした。
ベルリンのVAAGNER(VAKNAR)から。

3.Surgeon - Crash Recoil

1曲目を流してみたらキックの音がかつてクラブのでかいスピーカーで聴いたときのそれに似ていて驚きました。
内容としてはただただかっこいいハード・テクノという感じです。

2.REZZETT - Meant Like This

The Trilogy TapesからREZZETTの2枚目のフルアルバム。
Actressの霧っぽいサウンドやProc Fiskalのようなトリッキーなサンプリングがありながら全体的には呪術的なテクノになっていて面白かったです。

1.aus - Everis

FLAU主宰のausの15年ぶりの新作。
エレクトロニックとポストクラシカルの折衷的な音楽性のFLAUを体現するようなアルバムでありながらも、「人」の存在感が作品全体に表れているところが特徴的だなと思いました。
あと全く関係ないけどメイドインアビス2期の音楽(良かったです)にちょっと似てるような気がしました。


今回はILIAN TAPEから3枚選びましたが、中でもROLROLROLはJameszooのユニットだったりジャケットが正直めちゃくちゃダサかったり(ダサすぎて逆に愛着が湧いてきつつある)と印象的でした。
以上です。



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