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喘息の一般的な入院治療。

こんにちは、Shokoです。

昨日まで、私がいつまでも治らない喘息発作(ステロイドの点滴+内服 約2ヶ月)を起こした経過を書きました。

肺炎併発とかじゃなくて、純粋な喘息発作がこんなに長引く人はそんなにいません。
(高齢者の場合は経験がないのでちょっとわからないです🙇‍♀️)


私は初期研修の後、小児科で3年間働いていたので(小児科医を名乗れるほどは働いていませんが)、入院患者さんの1/3は喘息でした。

私が働いていたところでは、入院の喘息の治療は

◉ステロイド点滴:1日3回
 (ソルメドロールなどの短時間作用のもの)
◉テオフィリン持続点滴
 (気管支拡張薬。動悸がひどい)
◉シングレア(ロイコトリエン拮抗薬)内服
◉ムコダイン(去痰薬)内服
◉咳があんまりひどい時は咳止め
◉ステロイド吸入 している子は継続

という感じでした。


喘息は気道の炎症で、気管支の空気の通り道が狭くなって空気を吐き出せない状態なので、点滴でステロイドを使って炎症を抑えます。

テオフィリンは気管支を拡張させますが、濃度が高くなりすぎると嘔気、興奮、痙攣などの副作用を起こすので、血中濃度を測りながら使わないといけない薬です。成人の呼吸器科ではあまり使われないかもしれません。小児科でも、最近は使わない?かもしれません。
私も一度テオドール(内服)を処方されたのですが(たまたま主治医の先生がいなかった時)、心臓が飛び出そうな程の激しい動悸を感じ、すぐ中止しました。

細菌性肺炎の合併が疑われるようであれば抗生剤も使用します。

点滴はこのような感じで、あとは外来からの内服や吸入は継続です。


だいたい、3日間、体重に合わせた量のステロイドを1日3回点滴し、喘鳴が良くなればステロイドを切ってぶり返さなければ退院というパターンです。喘鳴がよくならなければよくなるまでステロイドを継続してやめます。
なので、5日〜1週間で帰れる子がほとんどでした。


実は私も1人だけ喘鳴が良くならない患者さんを診たことがあります。

その子は1歳の子で、喘鳴が何日かでよくはなるのですが、ステロイドを減らしたりやめたりすると喘鳴が復活してしまいました。

そういう患者さんがその時初めてで困っていたのですが、上司から「年に1人くらいはこういう患者さんいるよ。炎症が治るまで待つしかない」と言われました。

テオフィリンを点滴しながら、喘鳴が良くなったらステロイドを減らし、悪くなったら戻しを繰り返して、幸いステロイドの副作用も出ず、約1ヶ月かかって退院していきました。


今思うと、あの子は何が原因だったのだろうと思います。確か、RSウイルスなどの感染性喘鳴という感じではない、喘息患者さんでした。


患者さんのお母さんが『きちんと掃除をしています』と言っても、掃除をする人が苦しくならなければ、なかなか有効な掃除をすることは難しいと思います。

患者さん本人だって、原因をはっきり感じられる人は少ないと思います。


もしよければこちらをご参考ください↓

最後まで読んでいただきありがとうございました😊

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