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SHERLOCK 感想1

 僕は本当に心から好きなものは話しても良いと思った人間にしか話さないようにしているが、逆に許した人間には同じようなことばかり話してしまうという悪癖があるので、こういうところに吐き出してみることにする。  イギリスのBBCドラマ『SHERLOCK』。僕はこのドラマを学生時代4年目の夏に見た。丁度その頃、興味がない作品でもとりあえず触れてみようという気分だった。俳優のベネディクト・カンバーバッチさんの出ている作品は面白いものが多く、また彼が演じるキャラクターは僕が共感したり好ん

    • 初めて犬を触った記憶

      人生の中で犬に触れたのは1度しかない。 あれは中学2年の林間学校で長野県に行き、民宿に泊まった時のことだった。暖かい陽が差し込んでいて、宿主たちの手伝いを終えてみんな床に寝っ転がったりして眠っていた。僕は眠れなかったので、一階に降りた。 1人のメンバーが、眠った犬を膝に乗せて撫でている。ちょっと近寄って見てみたら、メンバーが触ってみたらと言った。僕はそれまで犬にも猫にも触れたことがなかったので、なんだか怖かった。それから、昔から親が犬猫に触れたら手を洗わなくてはいけないとよく

      • 寿司・夜景・スタバ

        「寿司行くか」 と言いながら行かないのが最近の僕たちのやりとりだった。でも今回は違った。一人が割引券を当てたとか言うし、僕ももう一人も行けなくもなかったので、ついに行くことにした。 席について、僕はちょっと泣きそうになった。現状の自分とこうして一緒にご飯を食べるの人間がいるのはいいなと思ったし、二人はかなり自由な人たちなので気を遣い合ったりする必要がないのも嬉しかった。それから、現状の僕を特に何か言うこともなかった。ありがたいことにほぼ奢ってくれたので、とにかく感謝しかない

        • 僕とサニー

           僕は映画が好きだ。今はあんまり見ることができていないけれど。学生の頃もそれなりに見ていたし、小学生の頃は好きなものを繰り返し鑑賞していた。なかでも特に好きだったのが、2004年に公開された『アイ,ロボット』という映画だ。初めて見たのはテレビだったはずだ。調べたらどうやら地上波で初めて流れたのは2007年5月26日の土曜プレミアムらしいので、僕はきっとそれを見たはずだ。後にDVDを借りて見た時、フジテレビ版は翻訳をし直し吹き替え声優も違うということに気付いたので、たしかにその

        SHERLOCK 感想1

          立場の逆転

           兄が就職したタイミングだったか、母は家族が揃っている時にこんなことを言った。 「私は兄のこともAllenのことも誇りに思ってる。あんまり言わないようにしてるけどずっとそう思ってる。お母さんたちの頃は謙虚が花とされていたから云々……」  僕は心の中で、鼻で笑っていた。正直なことを言うと、嬉しいとさえ思っていなかった。浮かんできた言葉は、「何を今更?」だった。母は自分が親バカだと思われるのが嫌で他人の前で褒めないようにしてきたのだ。でも家の中でも僕たちを手放して褒めることはあん

          立場の逆転

          ねこ と ネコ

           小学1年か2年の頃。授業参観日。  僕は右後ろの方の、端っこの席だった。午後の、オレンジ色の光が柔く差し込んでいたような時間帯だったはずだ。 「日本語と英語(先生はアメリカ語と言っていたかもしれない)、どちらの言葉か振り分ける」という授業だった。先生お手製の大きな子供らしい絵柄の機械を黒板に貼っつけ、左右に言葉のパネルを貼っていくというものだったような気がする。  先生は言った。 「カタカナの言葉は英語です」 というようなことを。 「それじゃあ皆さん、『ネコ』はどらちの言葉

          ねこ と ネコ

          脳内会議

          ・じわじわと時間が過ぎ去っていく ・朝に起きられない ・ずっと椅子に座ってスマホを見たりしている(でも面白くない) ・何かに挑戦しようと思っても集中力が続かず投げてしまう ・怖い ・過去のいろんな記憶が思い出される ・ずっと逃げてきたいろんなことから ・何かに失敗したり嫌な目にあっても、親は僕の負の感情を受け止めてくれることはなかった ・ただなぜもっとこうしなかった、もっとこうしたら良くなるはずだという話しかしなかった ・昔から国家資格を取れとかいろんなことを言ってきた(兄さ

          脳内会議

          夜の鳥はどこへ行った

          2023年1月16日。  深夜徘徊がそれなりに面白かったと感じた僕は、今日もまた理由をつけて外に出てみることにした。僕は目的もなくたった1人で歩いたりすること、つまり散歩というものを全くと言って良いほどしたことがなかったので、またもや理由をつけて外に出ることにした。  なんとなく鳥を見ることが多い。鳥のことが特別好きというわけじゃないけれど、街中で不規則に蠢く鳥たちを見ていると、何となくつい目をやってしまうのだ。夜歩いていると、彼らはどこかへ消え、街中でひょこひょこと歩い

          夜の鳥はどこへ行った

          生きるという動作

          2024年1月13日土曜日  ふと、深夜徘徊をしようと思い立った。  今日の天気は下り坂で、雨が降り雷が落ちた後、大粒の雪が降った。それなりに大粒の雪だったがすぐに止んだ。なんだか嬉しくなって、窓から写真と動画を撮った。そのせいかもしれない、僕は深夜に外を歩こうと思った。気温は約1度。凍え死ぬかなと思ったけれど、もうなんだかそんなことはどうでも良かった。  玄関を出るてみると、思いの外寒くなかった。びゅうびゅうと冷たい風が僕にぶつかってくるのでこれはもしかしたらすぐに体が冷

          生きるという動作