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動画第11弾「最古のサックス四重奏曲~Premier Quator op.53」

アラインです。よろしくお願いします。


ついにこの曲のnoteを書く日が来ました。この曲は世界で最古のサックス四重奏曲として知られています。作曲者はベルギー出身のヴァイオリニストでもあるサンジュレーです。

彼はサクソフォーンの発明者のアドルフ・サックス氏と親交があり、自身がヴァイオリニストであることから弦楽四重奏を意識して、このサックス四重奏曲を作られたと考えられています。

サンジュレーさんがサックスさんに、「弦カルみたいな曲書いたら楽器4種類つくってよ」とでも話してたのかなと思うとおもしろいなと思うし、この作品がなかったらサックス四重奏の歴史はどうなってたんだろうと考えたりします。

サンジュレーはサックスソロのために30曲以上の作品を残しているそうなので、それもいつか機会があったら吹きたいなと思います。


この曲はアンサンブルコンテスト(通称「アンコン」)でも数多く取り上げられ、”中学生でも吹きやすい”と、とあるブログには書いてあったりします。それを中学何十年生(?)のおじさんの私が挑んでみたわけです。

動画の説明欄にも書いた記憶があるんですが、クラシックサックスの曲は時代が進むにつれ、より技巧的で難解な曲が増えていったように感じます。それが良いか悪いかは別として、単純に美しいメロディー、口ずさみたくなるようなメロディー、綺麗なハーモニーを味わえる作品の方が少ないのではと思ったりしています。そして、アンサンブル動画を出していく身としてはこの曲に触れぬわけにはいかないという思いで選曲しました。


それでは、演奏について。

第1楽章。ロングトーンからはじまります。この音をどうやって吹こうかなと何回も撮り直しました。ゆったりとした冒頭部分はフレーズを途切れさせたくないなと思って、なるべくブレスをとらずに吹いたので、かなり苦しかった記憶があります。

速度が上がって1楽章のメイン部分。アルトとテナーの8分音符の刻みがすごく難しかったです。テナーとアルトで同じような発音、音の勢いにするのに苦戦しました。

そして、テナーのソロ部分。もう少し朗々と吹きたかったなと反省しています。なんせ、息が足りない。ほんとにブレスをとるところが少ない曲です。ソロの前はアルトの裏メロ(音域が低いから息の量が必要!)、ソロが終わったら怒涛の6連符が続く。ちなみに、6連符の間は息つぎしていません。

最後の見せ場はソプラノとアルトの掛け合い。このタンギングが苦手なので全体的にテンポを上げることができませんでした。もうちょっとだけテンポ上げられたらテナーで苦しむことも無かったかもしれませんね。


第2楽章。いわゆる緩徐楽章というやつです。

1楽章の熱を冷ましながらゆったり聴いて欲しい部分ですが、演奏してる方は1楽章と同じかそれ以上の熱量を持って穏やかな曲を吹いてます。管楽器を演奏される方には伝わるかなぁと思うんですが、静かに吹く方が派手に吹くよりよっぽど苦しいし、よっぽど気合いが必要です。

2楽章のこだわりポイントはテンポの揺らぎです。楽譜には特に指示はされてないのですが、要所要所でテンポを揺らしています。インテンポで吹き続けると少し味気ない感じになるかもしれません。ここではアルディ・サクソフォン・カルテットの演奏を参考にしました。

最後のロングトーンはこの頃からちょっとマイブームになりつつあったノンビブラートです(笑)


第3楽章。舞曲に相当する楽章でしょうか。
この曲は、割と勢いに任せて吹いた記憶があります。2楽章でだいぶ気を使って吹いたので、この楽章でははじけていいよね!っていう感じだったと思いますし、実際そんな感じの音になっているような気がします。もう少し冷静にカッコよくすました感じで吹きたかったですね。


第4楽章。終曲です。冒頭からソプラノが忙しく演奏します。E♭メジャーなのでソプラノだと♭1つでそこまで難しくない部類のスケールですが、指がおぼつかないところが気になります。いつも他の楽章を練習した後に4楽章を吹いていたので疲れが見え隠れしますね。

この楽章の大変なところは前半部分を2回演奏するところです。楽譜にリピートが指示されているから当たり前なんですがこれがかなりキツい。体力の消耗が激しいです。

そして、リピートが終わってひと息つく間もなく。中間部のソプラノのメロディーは息継ぎするところがこれも全然見当たらなくてヤケクソで息継ぎなしで吹いています。


全体を振り返ってみると、息継ぎするところがほとんどなくて、ずっと苦しいということです。誰ですか、中学生でも取り組みやすいって書いてる人。こんなに息が長く続く中学生がいるんですか!?きっといるんでしょうね😅

演奏も撮影もかなり大変でしたが、まがいなりにもこの曲を乗り越えたおかげで自信がついたと思っています。

それにしばらく間この動画が私のチャンネルで一番再生回数を稼ぐ看板メニューになりました。がんばった成果が出て嬉しかったです。(後にトップの座を奪われるけどそれはまた別の話。)

というわけで、今回はここまで🎷


良かったら聴いていって下さい🐻✨

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