elin最高!#3
ネタバレはあれどその他の有益なことはほとんど含まないプレイ日記。
Ⅰ.死最高!納税の旅へ。ヨウィン。
ついに死の神の一瞥を受ける時がアンに来た!
死の神はいつであれ人の子の眼前に姿をお見せになり、ただ緩やかに目蓋をお開きになるだろう。それで、人の子の道にあるべき全ての地面は消え失せるのだ。時宜を云々すること能わぬ、まさにいと高き方々のお為しになる業である。
という夢の底から這い上がり、何事もなく拠点の藁敷きで目を覚ましたアン。イルヴァに死の神なんていない(おそらく)。
閑話休題。アンをはじめて1回休みにしたのは傭兵だった。装備を多少更新し、再挑戦した仔犬の洞窟で調子に乗って2階の探索を進めていた矢先のことである。この傭兵とやらは意外と危険で、しばしば妙に攻撃力が高いように感じる。人間NPCなので装備品の質が関係しているのだろうか。さしあたって要注意の敵はやどかり、コウモリ、傭兵といったところだ。フローティングアイと大道芸人はブーメランを持ってから対応に困らなくなった。
なお、ゲーム開始から90日間はデスペナルティなしで這い上がれるようす。
さて、このほど開拓拠点にも税金請求書が届いた。アンの手元には1000オレンがあり、納税額は500オレンを求められている。
猶予がひと月あるとはいえ、一ヶ月後にも500オレンが残っているか疑わしいと言うほかない。それで、アンは早々に納税を済ますことにした。
幸いにも拠点はヨウィンにほど近い。ということは、パルミアにも労せず辿り着けるに違いない(なぜアンがそれを知っているのかという点について一瞬悩んだものの、地図くらいはどこかで目にしただろう)。正確にはパルミア大使館だが、まあ、距離上は誤差である。
財の半ばを投げ棄てにいく旅支度をする人の足取りは重い。とはいえ、この500オレンはノースティリスに留まる権利の維持という目的を伴う出費であって、アンと世界とを結びつける数少ない糸のうちの一本でもある。そうはいっても、あれだけ大道芸人に石を投げつけられながら木を伐り厚板を量産したのに。
いちど目的地が決まれば旅人の口からは暇を慰める歌ばかりが漏れ出て、語るべきことはけして多くない。
実際のところ、このとき筆者が酩酊しておりスクリーンショットをあまり撮影していなかったという失態があるのだが、それはさておき。旅商人の拠点とか、何か見慣れないロケーションがあった気がする。
開拓拠点を北東へ道なり、牧歌の村ヨウィンに到着する。ついに前作と明確に共通した居住地マップを訪れた。やはり多くのプレイヤーが最初に訪れる前作マップはヨウィンだろうか? いや、ダルフィやヴェルニース側に足を伸ばしてみる冒険心豊かな猛者もきっといるだろう。
ヨウィンの実り深い自然は収穫神にかしずいて間もないアンの胸を打つだろう。開拓拠点はこの佳景を目指すべきかもしれない。さておき、ノースティリスで旅人が居住地に入ってやることといったら、
その他、定番の収穫依頼に二度挑戦して二度とも失敗。収穫作業自体は問題ないが、敵の邪魔が多すぎて規定量にわずか届かず。最下級の敵を一蹴できる程度の戦闘力は必要かもしれない。
前作のヨウィンは確か、イークの大量出現する洞窟に立ち入るサブクエストがあったような。30年前の時間軸となる本作ではどんなイベントが用意されているのだろう、とわくわくしつつも先を急ぐ。
Ⅱ.パルミアにおける誤算と喜び。
ヨウィンからパルミア大使館までたっぷり3日。街道での襲撃によって仔犬がまたも肉片と化す。石の槍を持たせた(咥えさせた?)ところ攻撃面では躍進を見せたのだが、防具があまりに貧弱すぎる点は否めない。とはいえ端から強行軍の覚悟を決めてきたので、今さら返せる踵もない。
ここで筆者に致命的な誤算があるとすれば、それはパルミア大使館のどこを探しても納税箱らしきが見つからない、という一点に他ならなかった。
幾つかの想定ができた。フラグが立っていないか、場所が移ったか、完全なトラブルか。
結論からいくと、納税箱は大使館ではなくパルミア内にあった。私が記憶違いをしていたかと、この時ばかりは"elona パルミア大使館"で検索をかけて納税箱がかつて確かに大使館にあったことを確かめるなどした。
ではいったい今作の大使館は何の役割を? という疑問をろくに調べる余裕もなくパルミア内を駆けずり回って、何はともかく、この旅の目的を果たして人心地。
紆余曲折あったものの、これで気ままにパルミアを物見遊山できるという運びである。もし納税箱を見つけられていなければ流石にプレイヤーとしてのやらかしが大きすぎて頭を抱えていたかもしれない。
落ち着いて眺めてみると、クォータービューになったパルミアはなんと言えばいいのか……異国情緒すら感じるほどに新鮮である。
王宮、広場、各種店舗と居住区画が秩序的に配置されていた前作マップから一変、本作のパルミアは有機的で、街並みは住民の公私入り混じった生々しい暮らしぶりが表現されているように思う。より城郭都市らしい構造、より高い人口密度。序盤のプレイヤー拠点やヨウィンとのギャップは凄まじいものがある。
ここまでのプレイで最も興奮したのが、このパルミアを見たときかもしれない。どこかelonaの延長線上に捉えていた世界が一気に固有の色合いを帯び始めた。
アクリ・テオラに由来するのか、パルミア内の家具は電子化されたものが多く見られる。それをさて置いたとしても、街並みは繁雑としつつも格調高く、アンの装いは明らかに浮いている。もっと装備が整ってきたら旅慣れしていそうな歩行チップに変えてやりたいものだ。
ここでまたゲージが溜まりフィートを取得可能になった。それで、そろそろ速度関連のものを取ろうとしたところ、フィートポイントが2ポイント必要であることに気付く。仕様がないから採取の重要性をかんがみ、廃品回収を取得することに。けっして都会でごみ漁りを生業にするわけではない。
Ⅲ.天網恢恢。帽子を思い出に。帰還。
そして教会を発見。どうやらあなたがたは地の神オパートスを言祝ぎ暮らしてきたようだ。がしかし、祭壇荒らしのアンが来たからには、今後はクミロミ様の万緑の絨毯が敷かれるべきである!
なんと、本作では祭壇を乗っ取ろうとした際に失敗することがあるらしい。祭壇は奪えず、神の怒りによってHP・マナ・スタミナの半分を失ったうえ200ターンのあいだデバフの影響下に。
残念だが、祭壇荒らしは廃業するほかないだろう。神罰の効力自体はさほど恐ろしいものではないが、これをダンジョン内で受けては無事でいられまい。今後は天に恥じない信者を目指そう。
シシュポスじみた苦行のさなか、パルミア宮殿内も拝んで回るアン。
仰々しい騎士像のそびえる王宮、そして王様ベッドの夢のような寝心地も堪能したところで、観光に浮かれるあまり意図的にほっかむりを決め込んでいた問題と向き合う時が来た。つまり、帰路の見通しである。
デスペナルティの無い期間ゆえ死に戻れば済む話ではあるが、その選択はできる限り避けたい。すると、パルミアで帰りの食糧を確保して、脇目もふらず街道を駆け抜ける正攻法しかないと思われた。途中でヨウィンに寄れば補給もできるが、食費がかさむことは避けたい。
気を引き締め直す必要はあるものの、もうしばらくパルミアを観光しても構わないだろう。
鱗の羽帽子をパルミア遠征の記念品とするのは、きっと悪くない選択だろう。この旅にはなにか勲章になるものが必要と思われた。
そして魔法店へ。これまた雰囲気がひじょうに良い。手狭な室内に魔道具が所狭しと詰め込まれた内装はいかにも秘密結社といった趣で、文明化の進みつつあるパルミアにおいて異彩を放っている。
ところで、買えもしない魔道具を手に取り冷やかしているとき、アンの脳裏をある閃きがよぎった。そういえば、エイシュランドに帰還の巻物を手渡されていたのではないか……?
鞄の中をひっくり返してみたところ、それは確かにあった。メタな物言いをするならば、開きっぱなしのインベントリにずっと表示されていたのだ。にもかかわらず……明白に、筆者は視野の狭さを猛省すべきだろう。
それで、10日に渡る納税遠征をつつがなく終えることができたというわけである。徒歩で帰っていたら15日はかかっていただろうか?
初の長旅を終えて戻ってきた開拓拠点は信じられないほどゴミに塗れていた。あまりにひどすぎる。とにかくゴミを拾って雑草を刈り全てを出荷箱に叩き込むことが急務と思われた。
その後、エイシュランドに改めて納税を果たした旨を報告する。
すべてが誤算、勇み足、空騒ぎ!
ところが、パルミア納税でも一応クエストクリアのフラグが立つようで、そのまま完了報酬としてエイシュランドから郵便箱を寄越される。今後はここに請求書が届くらしい。
ポジティブに捉えるならば、一地域の首都とされるようなマップ(それも完全新規の)がもうひとつあるということになる。今後のお楽しみがまだまだ尽きないことについて、間違いはないだろう。
今回はここまで。とにかくパルミアのマップに心奪われ、物見遊山に終始してしまった。
このごろ暇を見つけて、イルヴァ資料館に目を通している。おかげで特に深堀りしていなかったプレイヤーキャラの生い立ちも頭のなかで少しずつ固固まりつつある。
各種族の解説と本作の世界地図を見くらべていると、現地民、そして地繋がりのサウスティリス住民を除いた種族は、よく海を越えてノースティリスまで冒険をしにきたなと言わんばかりの地理的距離で隔たれている。アンはイエルスだが、新興国で富裕層としてぬくぬくと暮らしていたならノースティリスになどきっと来ていないだろう。すると、ほとんど必然的に、彼女の前半生に影が差すことになる。彼女が窮地で魔法に頼るわけは、信仰を容易く受け入れたわけは、彼女はイエルスとエウダーナの混血児なのかもしれない。そういうことをつらつら考えながら筆を走らせていたら、最初にポートレートを描いたときからアンの印象も幾らか変わってしまった。遠からずポートレートも描き直したいものだ。
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