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「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」+「センスの哲学」 読書感想

「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」と
「センスの哲学」を読みました。
どちらも書店の目立つ場所で販売されていた本2冊。
共通点を感じたので2冊まとめて記録します。

「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」

「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」
この疑問を、読書史と労働史で追っていく本作。

日本の立身出世からバブル崩壊、そして現代までの歴史を振り返り、
今自分が感じている「個」のスキルを上げなければ…という焦りは信頼できない社会、資本主義的な時代背景からなのかと腑に落ちました。

知識を得る際、本はネットの検索よりも「ノイズ」が発生するもの。
現代ネットによりお手軽な情報収集が可能ですが、
筆者は「ノイズ」を楽しめる社会こそが本を読める社会だと述べています。

面倒なことや今の自分に関係ないことも、
後々どこかで役にたつ。

この「ノイズを楽しむ」ことは、
続けて読んだ本「センスの哲学」でいうところの、
「リズムを楽しむ」ことと類似していました。

「センスの哲学」

センスの良さとは、「リズム(無意味なこと)を楽しむ」こと。
音楽の抑揚を楽しむように、生活のなかに「リズム」を見つけて楽しむことを筆者は推奨しています。

「どうしょうもない」と思っていたことでも、見方次第で楽しめる。
ルーティン化してしまった通勤や仕事も、視野を広げて「面白い」要素を見つけることでポジティブなポイントが増えていく。

テーマパークのアトラクションやサスペンスドラマは
盛り上がりの差がわかりやすいですが、「あたりまえ」だと思っていたことにだって差を見つければ十分楽しめます。

では「ノイズを楽しむ」にはどうしたらいいのか?そこまで本書では解いています。

人はマゾヒストで、安定ばかりじゃつまらない。
でも不安を楽しめる為には、
楽観的に考えれる耐性が必要。
そして耐性をつけるには、不安(予測誤差)と安心(テンプレ)を行き来しなければいけない。

慣れていないことに不安を感じるのは人間当たり前なことで、だからこそ経験が大切だということです。

2冊を読んで

「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」では、
読書史と労働史から「ノイズ」を楽しめる社会を推奨し、

「センスの哲学」では、
センスを高める為に無意味なことを「リズム」で楽しむことを提示していました。

社会に対して信頼できないご時世だから、
なにごともポジティブに考えられる人が、
人生も上手くいくのかもしれません。

私も日常にときめきを探して、
ポジティブ思考で日々を謳歌していきたいです。

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