解放


40度を超える熱、喉の痛み
耳鳴りがうるさい。動悸が凄い
私死んじゃうのかな…身体がいたい
涙が止まらない
死にたいけどつらいのは怖いし孤独は嫌だ。

29歳なのに病院で号泣してしまった。
はしたなくボロボロ涙を流すデブはそれはそれは見るに堪えない光景だろうな…
そんなの気にしてる余裕なんて無かった。

おばあちゃんに助けを求めて
おばあちゃんがタクシー呼んでくれて病院に向かった
救急だから待ち時間がえぐくて
ロキソニン持ってきたら良かったって30回くらいロキソニンを思って涙が出た。
それくらいしんどかった。

おばあちゃんが私の隣でお母ちゃんに電話してるのが朦朧とする意識の裏で聞こえて


「あんたの娘やろ?!愛情無さすぎるで!バレバレなんやからな!いくらこの子がもう大人やからってやって良い事悪い事あるで」って涙ながらに怒ってて

ああ…悪夢だなあって意識が遠のいた。

私は愛されてないんだなあって涙がにじんだ。
そんなのとっくの昔に分かっては居るしそうでしかないけど周りに心配されたり怒られてる親を見る度
「親は私を心底愛していない」
現実が見えてしんどかったんだ。

小さい頃から苦手だった。
もう諦めたの。だから親のこと怒らないでって遠のく意識には逆らえずいえなかった。

妹が産まれてから母方のおばあちゃんも父方のおばあちゃんも私の事で泣いていた。
「りりちゃん…妹ばっかりでつらいやろ…ごめんな」
ってボソッと妹の服を買うのに荷物持ちさせられてる私にお母ちゃんの買い物待ちでソフトクリームを食べながら言われた時は驚いた。

私はミックスソフトにカラフルなチョコかけて貰うのが好きだった。おばあちゃんは抹茶。

謝らないでよ…惨めになる
私は自分がつらいなんて思った事無かったよ…
妹の服を選んで楽しそうなお母ちゃんを見るの好きだよ。
妹のことも大好きだし辛くなんてないよ。

周りの人が私を「可哀想な人」って見てくるのが嫌だった。
私は可哀想じゃない。
ちゃんと幸せだよ。私は今の私でいて良いもん。
そう思っては言えなくて飲み込んで
気付いたらこうなっていた。


私が辛い時、無視する元彼の事を思って泣く私も惨めだしそんな男の事を考えてる事がそもそも悲しくて
泣いた。
もう解放されたい。

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