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強制隔離体験記・ 関西国際空港前の日航ホテル

2021年12月16日、フランスから関西国際空港へ飛び、日航ホテルに入所しました。ホテルに入るまでの入国の様子は前回のnoteをご覧ください。

関西国際空港に到着した帰国者のため検疫所が確保した宿泊施設であるこの日航ホテルは24年前、フランスに移住する前に自費で泊まったことがあります。一泊二万円したような(うろ覚え)。朝出発する大韓航空に乗るのに神戸の家からでは間に合わないから前夜ここに泊まったのでした。航空券が安くてもこんなところで散財しては意味がないので早い便には注意したい。
その頃は日航ホテルはまだ新しく立派に輝いていたような気がしますが、今はかなり老朽化していて壁紙やカーペット、バスタブ、調度類に傷みが見られます。じきに大規模な内装工事が行われるんじゃないかな。

日航ホテル、部屋の様子や設備


結構広いツインルームに配置されました。テーブルや椅子を除ければトレーニングもできます。
丁度良い高さと硬度の椅子とテーブルがデスクワークに適しています。
この4日間(入所日+3日間の待機)を無駄にしないように仕事をどっさり持ってきたので嬉しいです。

  • 外出禁止。オートロックで鍵をもらえない。

  • 喫煙、飲酒禁止

  • 窓の外は見られます。ホテルのWi-Fiが使えます。

  • コンセントは十分あります。

  • USBを挿せるケーブルがベッドサイドにあります。

  • 各部屋にエアコンがありますが、館内の気温が高いので一度も点けず。夜は暑すぎ。

  • 寝具は最適。最近ホテルで掛け布団が薄すぎて寒いことが何度もあったので心配していたのですが。

  • 部屋内では長袖の薄い部屋着で十分です。時々セーターが要ります。

  • 加湿のできる空気清浄機があります。夜はバスタブにお湯を貯めてバスルームのドアを開けておき、加湿します。それでも乾燥気味です。

風量は自動調整してくれる。
  • 窓は少ししか開けられない。廊下に出るドアを少し開けておくと叱られました。有酸素運動をすると酸欠になりそうです。

  • テレビはありますが、見られる番組は少ないです。

  • 朝の九時から夕方四時までは室内灯を点けなくてもよいくらいの明るさ

  • 室内灯の数や明るさや配置は適切です。

    強制隔離された人々の手記やコメントを読んだところ、みなさんが不便だと嘆いておられた点を考慮改善したのがこの日航ホテルだと思える感じです。

アメニティ

  • タオルは大小、日数分あります。歯ブラシと小さな歯磨き粉も日数分ありますが、ブラシが硬いので自分に合った歯ブラシを持参したほうが良いです。

  • T字カミソリと小さな櫛があります。綿棒やコットンはありません。

  • トイレットペーパ、ティッシュは支給されます。

  • 長めのシャツのようなコットンの寝巻きがあります。

ヘアドライヤーもあります。
シャンプーリンス、ボディソープ、ハンドソープが備わっています。

館内にコインランドリーはありません。洗面所で手洗いです。

日本のホテルはお湯がたっぷり使えて嬉しいです。
  • 隣の部屋の音は聞こえません。

  • 廊下の音、声は室内まで微かに届きます。

  • 部屋や洗面所などに不快な臭いはありません。

  • 絨毯にはダニがいるかも。初日に裸足で歩いた後痒くなったので、スリッパは必須。

  • JRの駅、空港が隣なのでアナウンスや航空機の音は聞こえますが、耐えられる範囲内です。

  • デリバリーも頼めるようですが、私は利用しませんでした。おむつなどの必需品は買い物を頼めるようです。

私が「牛乳がほしい」と言うと、「それは絶対に健康上必要なものでしょうか?」と訊かれたので、余程でないと頼めないようです。おやつなんてもちろん。

強制隔離中の食事

  • 小さな冷蔵庫と湯沸ポットがあります。電子レンジはありません。

  • 冷蔵庫でお土産に持ってきたチョコレートやバターを保存できてよかった。

煎茶のティーバッグ、ペットボトルの水、グラスと陶器のカップが部屋に用意されています。


・喫煙、飲酒禁止
・日に三度(7時、12時、19時 前後)袋に入った食事が配られます。部屋の前に置かれた椅子に食事を配ってインターホンを押していかれます。スタッフの人と顔を合わさないよう、数分後、スタッフの人がさられた後にドアを開けて食事を引き取ります。館内放送はストレスになるのでこの方が良いです。
・食事の後のゴミは袋に入れてドアの外の椅子の下に置くと引き取ってもらえます。

他の隔離施設では皆さんが「食事が廊下に直に置かれている」と憤慨していたのですが、椅子を使うのは良い配慮だと思います。ドアのノブに袋を掛けるのではお弁当が傾くし。

日航ホテルの配食内容


アレルギーや菜食の方や宗教上の理由で食べられないものがある人など、配慮してもらえます。私は揚げ物を避けてもらいましたが、そうしたら毎日生野菜のサラダがこれでもかこれでもかと届く状態。肉や魚はほとんどなし。

ご飯ものは機内食工場から暖かい状態で届きます。おかずは冷たい。おかずが薄味すぎるので塩胡椒、お醤油を頼む。
インスタントではない吸い物(濃縮した汁と具をお湯で割るタイプ)が嬉しい。
ドレッシングはローカロリー減塩タイプ。夕食のおかずの総カロリーは
全体的に日航ホテルの配食はヘルシー志向でカロリー少なめ。使っている化学調味料も少なそう。美味ではない。

朝食(7:30 - 8:30)

一日目

パンとスープ、みかんとヨーグルト、ジュース、コーヒー

二日目

素焼きのパンとりんごデニッシュ、皮付きりんごの切ったものとヨーグルト、ジュース、コーヒー、豆腐とオクラの入った生野菜サラダ。

昼食(11:30 - 12:30)

入所日

温かい白米、ハンバーグ、炒り卵、生野菜、吸い物、くず餅、緑茶

一日目

温かい牛丼、大根サラダと吸い物、甘くない寒天、緑茶、

二日目

ナスとブロコリーと僅かなベーコンのトマトソースパスタ、カリフラワーといんげん豆のサラダと吸い物、甘くないわらび餅、煎茶、

夕食(18:30 - 19:30)

入所日

野菜の煮物、鶏の照り焼き、ナスの煮浸しなど。生野菜どっさり。白桃ゼリー、

一日目

温かいご飯とエリンギのマリネ、ズッキーニやピーマンのグリル、厚揚げ煮、生麩、豆腐煮、
サツマイモ甘露煮に胡麻をまぶしたやつ、グレープゼリー、生野菜どっさり、
 白米は九割残しました。

二日目

菜食料理、揚げ豆腐のあんかけ、ほうれん草のお浸し、カリフラワー、銀杏、がんもどき煮、
 ほとんどを残してしまった

隔離期間中の義務

もちろん毎日の義務だってありますとも。検温や位置情報、健康状態の報告、ビデオ応答。このページを参照してください。

明日2021年12月19日の検査で陰性ならば退所。自主隔離期間に入ります。

有科珠々

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